DREAM! 第9幕(地区大会編 1/7)
(あらすじ)
エントリー校のひとつ戸野山高校。
エントリー校の中でも地区最強の内村力也がいた。
偵察員を送り込むと言うのに激怒した大島拓哉がいた。
少しづつ物語が進む。
「終わったー!」
僕は、授業の終わりのチャイムと同時に叫んで
机に顔をつけた。
その顔は、疲れて少し老けた?と思わせるようになっていた。
僕は、鞄をもってプールへと向かった。
その足取りは、重かった。
「内村力也か~・・・今年も最下位だな。」
小声で言った。
確かに偵察員という
セコイやり方とはいえ腕は、確かのようだ。
後から知ったことだが、力也は全国大会に出るほどの実力。
全国では、負けてろくに練習もしていないらしいが
少なくとも僕らとは、次元の違う世界にいる人間だと言う
ことは確かだ。
そう思っているうちに
プールに着いた。
そこには、水着の女子と男子が一人いた。
「おい!お前ら早くないか?部活始まるまでまだあるぜ?」
はぁ~と、皆が肩を落としてため息をついた。
「あんたね~それだから毎年この水泳部が最下位なのよ!」
「えっ!」
僕に最後の一撃の言葉を櫻が言った。
最下位という言葉は、今の僕達にとって
最大のダメージである。
そんな櫻に希や一美もそして壱夜もうなずく。
「時間がないんですよ。拓哉さん。」
一美が気を使うように言う。
なぜか、一美が言うとあらゆる言葉が正しく
聞こえるのだから不思議だ。
バシャン
いろいろ考えている内に先に着替えた
部員が飛び込み台から飛び込んでいく。
「おいぃぃぃ!待ってくれよ!」
僕は、あわてて更衣室に急いだ。
「はぁはぁ・・・・。ふぅ~着替えるか。」
息を切らして更衣室に入る。
そこには、もう先に着替えた人の衣類がおいてあった。
「ん?誰のだコレ?」
そこには、見慣れない下着がおいてあった。
着替えは、3つ置いてあった。
「あれ?男子更衣室を使うのは、壱夜一人なのに。」
辺りの匂いをかぐと
ほのかに香水のような甘い匂いが・・・。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ここで僕は気づいた。
慌てていたので
男子更衣室と女子更衣室を間違えたことを。
僕は、慌てて女子更衣室の横に位置してる
男子更衣室に急いでいった。
そのころ。
力也家では、動きがあった。
「まさか、櫻があの水泳部にいたとは
誤算だった。」
力也は、その重たい足を
拓哉の高校に向けていた。
「もう、誰にも止められない。」
つづく