2035年夏南半球に脱出
日本の冬は越せそうにないので、南半球に逃れました
2023年夏、南半球に移り住む
月を足がかりに他の惑星に移住などということを言っていた時代もあったそうだが
その前に北半球はなのプラスチックの大気汚染でマスクなしで外出できなくなり
日本の場合は、追い討ちいをかけるように
エネルギー不足、食料不足
という状況で冬を迎えるわけにはいかなくなった。
日本の場合は、耕作土地面積も増えないまま都市部で人口が微増
赤字国債を発行して食料エネルギーの輸入量を安定化させる策が破綻して
貧困層が7割を超えるようになっていた。
そもそも日本の食卓を支える稲作農家が80歳を迎えて廃業したため
米
そのものを見なくなっている。
ガス管で使い放題だった都市ガスが、データ通信の上限のように
月一定量
しか使えない。
夏場はぬるいシャワーでもいいが、冬はたっぷりとお湯の張られた湯船に浸かりたい。
などという文句を並べても
2030年LNG、石炭発電四割
というのは
赤字国債増発で国外から買える
対米150円の為替の頃であって、今は360円前後のため
大陸から石炭を分けてもらう
のがやっとという状態。
ディスカウントショップでストーブを買おうとすると
石炭ですが、薪ですか
という応対がされる。
蒸気機関車とか薪自動車で動かせるものがあれば、それが1番という状況。
などと、2035年夏がどうだと言っている場合ではなく
オーストラリア
へ船で脱出することにした。
オーストラリアへは、客船がいくつか出ているが
ピースボート
をゴールドコーストで降りてしまうのが1番安い。
神戸港で自家用車を乗り捨てて南太平洋周回ツアーに紛れ込んだ。
神戸港の桟橋は
飛鳥、なんとかパシフィック
など、写真を撮りに寄った記憶があったが、
ここが最後の日本
になるとは夢にも思わなかった。
台湾、香港と、昔飛行機で胸ときめかせてバックパッカーとして立ち寄った寄港地を
海側から眺めるのは新鮮だった。
赤道を超えるあたりからマンネリ化して
ピースボートではなくボートピープル
という、ただの貨物化していた。
そして見えた。
ゴールドコースト
延々砂浜で霞んで無限に見える。
こうして南半球で、続けて夏を迎えることになった。
ついたゴールドコースト




