入学式と新たなスタート
その後家に帰った僕は親に一日のことを話した
「だから多分また先生が突然迎えに来ると思う」
「わかった」
「その日に制服ももらえるらしい」
「わかった」
いつも通りの淡白な会話。何も変わらない。
僕のことを見ていない。
そしていつも通り魔法の練習をした帰り道、突然背後から呼ばれた
「フォンテさん入学式の前日になったので迎えにきました」
「はい」
「それでは服の採寸をするのでついてきてください」
「わかりました」
そして服の採寸をした後明日の入学式について話された
「明日は入学式です。昼にまた迎えにいきますので待っていてください」
「わかりました」
「それでは」
「待ってください」
「どうかしましたか?」
「あなたは誰ですか?」
「それはどういう意味ですか?」
その人は少し口角を上げて聞いてきた
「あなたは本当に学校の人か気になったんですよ」
「理由を伺っても?」
「あなたはこの前の試験でいなかったし、僕はほぼ常に魔力探知をしていますがそれにかからなかったから」
「なるほど試験官は皆かかったのですか?」
「ああ引っかかったよ。あんたは誰だ」
もうこの人が学校の人じゃないということはわかった。
「ふふっ。噂通りですね。常時魔力探知を行うなんて常人には到底無理です。やはり魔力量が並外れていますね」
その男は変装をやめて不気味に笑った。そして言った
「楽しみにしてます。あなたの成長を、神に選ばれたあなたがどうなるかを」
そう言ってその男は消えた。
翌日入学式の日になった
その日はいつもより早く練習を切り上げて家に帰った
そして昼ごはんを食べて昨日シルキーと集合する約束をしたので公園に行く時に想定外なことが起きた
「もう行くのかしら?」
「うん、行ってきます」
「最強になって帰ってきなさい。あなたにならできるはずよ」
「えっ」
「私はあなたの努力を見てきた。頑張りなさい」
「う、うん」
「じゃあ行ってきます」
まかさあんなことを言われるなんて思わなかちった
でもモチベーションになったな。最強になって帰ろう
そして公園に着いた。シルキーがうたた寝をして待っていた
「シルキー」
「ふぇっ、こ、こんにちはフォンテ」
「どのくらい待ったんだ?」
「30分くらいかな」
ずいぶん待っていたんだな
「こんにちは、2人とも」
「こんにちは」
先生がきたようだ
「それでは早速ですが行きますよ」
そして学校に到着した
「ではここで待機していてください。もうすぐ全員揃うので少し待っていてください」
そう言われてその人は消えていった
人数は35人か。前世でいう1クラス分程度か。ずいぶん少ないな、いやそれほどに1人1人に教えてくれるってことか
などと考えていると1人の男の人が話しかけてきた
「やあ、こんにちは。君は入学試験の時にすごい威力を出していた子だよね?」
「ああ、そのうちの1人だが」
「やっぱりそうだよね。本当にすごかったな」
「えーと、君は?」
「あ、ごめん。自己紹介が遅れたね。僕はニコラス・ジュール、ニックって呼んでもらえると嬉しいな」
「よろしくニック、僕はフォンテ・ストレンド」
「よろしくフォンテ、彼女は?」
「私はシルキー・バンテンジャー、よろしく」
「よろしくね、ミスシルキー」
「シルキーでいいよ」
「よろしくシルキー」
そう言って握手を交わした、その時
「これから入学式を始めますので皆さん静かにしてください」
どうやら入学式が始まるようだ
それにしても周りの人たち全員から強者の雰囲気が出ている
楽しみだな。これから出会うであろう強者たち
その人たちから技術を盗んでさらに強くなる
そんなことを考えながら入学式を受けた
そして始まるのだ、僕の人生の新たな1ページが