割と真面目に国家紹介 アルバトロス連合王国編
人口 約1億人
国家体制 複数王国による連合国家制。最も経済的に豊かな大国、ロンデリア王国が一応の主導権を握っている。
国家予算 1兆円 しかし、これは参加各国の全ての国家予算を足した数字、一国なら多くても2000億円程度である。
・概要
東方大陸西部に存在する人間国家。
立地的には、黒エルフ皇国と西部国境を接する以外にこれと言って他国との関わりのない国家。
東方大陸西部から突き出した西ヨーロッパ程度の半島……と言うには少々大きな陸塊に作られた国家である。
強大なエルフから人間の生存権を守るために作られた複数国家による連合体であり、参加国家はおよそ10か国。
政治不安により国家が分裂したり併合することにより、増えたり減ったりしている。
大和帝国がイエネコ島――大和帝国による改名によりトラック島と呼ばれる島を確保したことにより、より広く東方大陸を捜索できることにより発見された国である。
国家の集合体と言うだけあって政治的にぐだぐだしている国ではあるが、実はこの世界で生き残っている唯一のまともなファンタジー人間国家である。
・文化、宗教
一概にこの国の文化や宗教を説明するのは極めて困難である。
何度も説明しているように、この国の実体はEUのような国家の集合体であり、参加各国によって文化は大きく異なるからだ。
ただ、全体的にはありきたりな中世ファンタジー世界であり、モンスターがいて、冒険者がいて、貴族がいて……と言った感じである。
一応、魔王の代わりにダークエルフも存在している。
国家によっては、貴重な魔法使いを貴族階級にしている場合もある。
そうでなくとも、魔法学校は事実上の貴族学校、士官学校であり、そこに入学できる魔法使いは生まれつきの選ばれしエリート、高い社会的地位を約束されている。
現在、エリュテイア崇拝を行うか否かで国内が大いにもめている。エリュテイア崇拝を行えば、大和帝国の庇護がもらえるが、既存宗教は既得利権を失いたくない。
それに、今さら信仰を変えるのも……と言った感じである。
・経済、技術
一般ファンタジー国家なだけあって、東方大陸の中では黒エルフ皇国に次いで二番目に魔法技術が進んでいる。
と、言えば聞こえがいいが、魔法の使えない獣人国家とか、筋肉国家とか、蛮族国家とか、そんなやつしかいないので二番目を誇れるかと言えば微妙である。
魔法薬やマジックアイテムなど、その魔法技術を活かした産業も行われており、地球における中世世界に比べれば豊かな生活を送っている。
しかし、それは黒エルフ皇国と国境を接していないエリアに限られた話で、国境を接している国家は軍事に傾倒しなくてはならず、民衆は重税や徴兵で非常に貧しい生活を送っている。
・軍事
ファンタジーらしい独自の軍事形態を持っている。
常備軍は存在しないものの『冒険者』と言う形で、常設の兵力が存在し、これを戦時には国家が雇うことで素早く戦力の展開を行うことができるようなっている。
基本的な軍事技術は中世に近く、冒険者を使用している都合上、装備も雑多になっている。冒険者たちは普段からモンスターと戦っており、戦闘経験は多いが、あまり統制はとれておらず強固な軍かと言えばそう言うわけでもない。
貴重な魔法使いを効率的に運用することに注力しているようで、簡単に戦死させないようにフルプレートアーマーで重装騎兵化。
中世騎士の突撃のように、強固な鎧を身に纏った魔法騎士が魔法を乱射しながら敵戦列を蹂躙するという戦術が考案されている。
大和帝国との接触後はマスケット銃を装備し、ナポレオン戦争時代程度まで技術が進んでいる模様。
・外交
この世界国家あるあるの周辺国が話の通じない異種族国家しか存在しない状態。しかし、国内に多数の国家が存在しているという都合上、国内で外交が行われている。
また、大和帝国との接触後は、その技術を実感し、いかにうまく大和帝国に取り入るかと言う国家間の競争が行われている。
人口、国力から大和帝国に次ぐ人間国家第二位を目指しているが、そううまくはいかない。
大和帝国的には最初に友好関係を結べた上に宗教的に強いつながりを持つバルカを優遇したいらしい。
・主な加盟国
ロンデリア王国 人口700万人
アルバトロス連合王国の東洋上に存在する島国。国土面積は英国程度。西にある黒エルフ皇国との国境から離れていることから、最も安定した国家となっている。
人口はトップクラスとは言い難いが、連合王国内の沿岸貿易を一手に引き受けていることから経済的に優れ、エルフの脅威にもさらされていないことから事実上の覇権国となっている。
フレート王国 人口1200万人
アルバトロス連合王国の北東部に位置する国家。芸術の都パルリは、連合王国内で最も美しいと評判。
軍事的に優れているわけでも、経済的に優れているわけでもないが、なぜかそこそこの大国として扱われる。
馬鹿みたいに突撃する騎士団が評判。周辺国からは、すぐに降伏すると思われている。
ルーナ王国 人口1000万人
南東部から南に突き出た半島に存在する国家。アルバトロス連合内、第二の大国と言うことになっている。
ただし、外交的な立ち回りが下手なのか、あまり大きな顔はできないでいる。緯度経度が赤道に近く、なかなか暖かい国。温暖でゴムの栽培を行っている模様。
大和帝国との接触後は「この機にアルバトロス連合王国内のトップに躍り出る!」と張り切っているらしく、他国に先駆けてエリュテイア崇拝を行う。
戦争下手ですぐ裏切る。
ドルチェリ王国 人口1500万人
西部国境線の北部を守る陸軍国。前線国家と言うこともあって、経済的にはあまり優れていないが、軍事的には長けている。国民は非常に勤勉。
国王直属の常設騎士団『ドルチェリ魔道騎士団』はアルバトロス内最強の精鋭として有名である。
変なひげが国家のトップに立ったら大変なことになる。
ルシーヤ王国 人口3000万人
西部国境線の南部を守る陸軍国家。アルバトロス連合王国内では人口が最も多く「人が畑から取れる」ともいわれる。
貧民が多い国として有名であり、同じ国境国家でもドルチェリに比べ一層経済的に弱い。人口こそ多いがGDPではドルチェリより遥かに下である。
国民はお酒大好き。