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スキのありすぎる妖精サマと私  作者: 姫宮煌輝
6/13

06 スキだらけの授業

「叶奈、おはよう」

「おはよう、みこっち」

「よっ、叶奈っち」

「よっ、ちーちゃん」


 私はクラスメイトと挨拶をしながら教室へ向かう。

 私のクラスは2年5組。一学年に6クラスあるうちの高校の4階の、角から2番目の教室だ。

 5階が3年、3階が1年、2階と1階に他の教室が集まった作りになっている。


 教室の中の私の席は、廊下側の一番後ろ。

 結構気に入っている席だ。


 教室に座って、ショートホームルームの先生の話が始まる頃には、妖精サマの事はすっかり頭の隅においやって、学校のことを第一に考えるようにしていた。


 さすがに1日目にして取り決めを破るなんて事はない。




 ――――そう思っていた時期が私にもありました。


 時間は2時限目。面倒な古文の時間。ボーッと授業を聞きながらチラッと廊下を見た時。それ(・・)は私に向かって手を振っていた。


 ガタッ!?


 私は驚いて思いっきり立ち上がってしまった。

 全員の視線を一同に浴びる。


「どしたー?」

「すみません、消しゴムを落としました」

「拾ったら座れよ?」

「は~い」


 先生の質問に誤魔化しを入れる。まぁ、驚いた拍子に消しゴムが落ちたから嘘ではないんだけれども。


 消しゴムを拾ってくれた隣の席の子にお礼を言いながら座り直す。


(後でじっくり話を聞かせて貰うからね)


 と目で睨み付けると、怯えたように慌てて飛び去って行った。


 もうっ、探すの面倒なのに。

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