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名も無き将軍の物語り  作者: 縞栗鼠
16/22

黄金騎士に選ばれし五つ星。

黄金騎士の前に膝まずき、臣従を願う狩人の青年。


黄金騎士は身を屈めて、その青年の両肩に優しく手をあてた。


『私は、あなたの(あるじ)ではありません。』


『同じ苦しみを知る兄弟なのです。』


『さぁ、立ちなさい。』


『平和と善を求め戦いと悪を憎む(こころざし)を、ともにするならば私の後に続きなさい。』


狩人の青年は黄金騎士の傍らにいた近衛騎士団の長から槍と盾、そして剣を受け取った。


大男が黄金騎士の一行に恐れをなし遠ざかる悪に手を染めた長老騎士団に罵倒の声をあげた。


善人面(ぜんにんづら)した悪党め!!』


『ワシが懲らしめてやる!!』


大男は黒馬に(ムチ)を入れ一騎で走り出そうとした。


しかし、(いく)(ムチ)を入れても黒馬は(いなな)くだけで一向に動かない。


『ど、どうしたんだ?』


『は、走れ!!』


竪琴の白魔術師である吟遊詩人がクスッと笑いながら馬に股がる大男の後ろに視線を移した。


大男は不審に思い馬の後ろを見ると、女黒魔術師が魔法を描いていた。


『やめときな!』


『お前、一人で向かったらフルボッコだ!』


大男は肩を落として馬から降り、女黒魔術師を睨んだ。


『また、お前か!』


黄金騎士が前に出て狩人の青年と大男を呼び寄せ肩に手を置いて語りかけた。


『この先には鍛冶村がある。』


『このコミニュティーと同じ惨事を繰り返さないために二人で迂回し先に鍛冶村の防御を固めてほしい。』


二人は深く頷いて、早速、黒馬に乗り走り出そうとしたが少し待つように黄金騎士が手を上げた。


吟遊詩人が操るチャリオットに乗る農村少女と開眼した老人も連れて行くよう促した。


『このものたちが、新しい道を開くでしょう。』


五人は黄金騎士に見送られ鍛冶村を目指した。







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