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名も無き将軍の物語り  作者: 縞栗鼠
15/22

狩人の青年は黄金騎士の兄弟となる。

『この惨状を見よ……』


『二度と、このような事があってはならない。』


黄金騎士は白馬に乗り、コミニュティーの広場へと進み出た。


馬を降りて、震える幼子たちを招き懐に抱いた。


『もう、何も恐れることはありません。』


黄金騎士は大男に一欠片のパンと一差しのぶどう酒を持ってこさせた。


コミニュティーの人々が見守る中、彼の最初の奇跡が行われた。


『空腹に苦しむ者は、私の元へ来なさい。』


『まずは婦人や幼子が受け取りなさい。』


黄金騎士はパンを二つに割き長蛇の列に並ぶ人々に与えていった。


いくら分けても無くならない一欠片のパンに人々は驚きの眼差しで黄金騎士を見ていた。


その中には盲目の老人がいたが黄金騎士は老人の瞼に触り老人に問い訪ねた。


『あなたは、私の奇跡により眼が見えるようになることを一片の疑いもなく信じますか……』


老人は即座に黄金騎士に返事をした。


『貴方の行う奇跡がワシの眼を見えるようされることを心より信じます!!』


『あなたの、まったき信じる心が眼を開くでしょう。』


その時、老人の眼は開かれ杖を投げ捨てた彼は小躍りしながら喜びを体で現した。


老人は狩人の青年の父であった。


父親の喜ぶ姿と黄金騎士の奇跡、そして何よりも彼の人徳に惹かれた狩人の青年。


黄金騎士の前にかしずき、臣従の誓いを立てた。


『俺を、あなた様の臣下に加えてくださいませ!』



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