03 暑い。
夏の日に作った小説です。
朝になり起き上がる。
クーラーはタイマーを入れてたせいなのか、
とっくに切れていて室内は蒸し暑くなっていた。
そういえば今日部活あったな。
そう思ってデジタル時計を見る。
時刻はもうすぐ昼になる11時37分。
部活の時間は午前中弁当なしなのでとっくに終わっているだろう。
そう思ってため息を吐く。
まぁ去年は一度も行かなかった私が言うことでもないかと一人でツッコミを入れてみた。
部屋から出ると物音ひとつない。
ふらついた足でリビングへ向かうと置き手紙がひとつある。
私の家だと出かけるときはメールや電話ではなく置き手紙が多い。
送り主は父親。
病院に行ったようだ。帰るのも遅くなるらしい。
今日は母は仕事の日ではないはずなので多分寝ているか出かけているのだろう。
暇になったことだし何かするかとテレビをつける。
特に興味もないスポーツの記事だった。
面白くもないのでテレビを消した。
暇だなー、と思ってもう一度時間を見る。
まだ6分しか経ってないようだった。
朝ごはんを食べるにしてもお腹はすいていないし、そもそも今は昼だ。
もう一度テレビをつけると旅行の話題に代わっていた。
そういえば何時だったかなとカレンダーを見る。
7月30日に赤丸がしてあるのが目に入った。
そういえば行くのも久しぶりだなぁ・・・と思いながら考え事をする。
しかしすぐに飽きてしまいまた暇になった。
・・・出かけるか。
そう思って洋服ダンスを開ける。
冬服が奥に押し詰められて夏服が出てきていた。
勘でポンポンと洋服を取り出し着替える。
友人に何時も派手な服着ていると言われることがあるが別に派手なわけでもない。
と、自分は思っている。
何時もは黒や赤を基調とした服ばかり来ていたので黄色の服や水色の服を着てみる。
案外いい感じに決まった。
そういえば、と財布の中身を見る。
中にはお守りや少しのカード、図書カードが混ざって入っていた。
いくら今持っているかな?といろんな財布をひっくり返す。
丁度ぴったり1000円になった。
まぁこれくらいで足りるだろ。とバックの中に財布を入れる。
最後に携帯の充電を見る。電池マークが赤くなっていた。
そういえば充電入れっぱなしだったな。と携帯を充電して置き手紙を書く。
少し絵をつけたしてみる。なかなかいい出来かな?と自賛自称してみる。
早く出かけるか、と階段を走って降りる。
靴を見るが靴下は履いていないしそもそもスニーカーが学校の以外だと1足しかない。
いや、一足しか入らないの間違いか。とビーチサンダルを取る。
ビーチサンダルを常にはいているため足がサンダルの形に焼けてしまってる。
ビーサンを履いて外へ出る。いつもの事だがカギは必ずかけておく。
ついこの前空気を入れてもらった自転車を外へ出して乗り走り出す。
空は雲もないまるで一色に塗りつぶしたかのような晴天で日差しがギラギラ光っている。
「あー、暑いなぁ」
と裏道へ入っていく。
目的地はどこへ行こうか。
何も考えず自由に行くのも悪くないかもしれない。
そう思いながら十字路を右に曲がった。
日差しは照りやまず、ギラギラ私を照りつける昼だった。