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灼熱の銀の球体  作者: 佐屋 有斐
第一部第五巻「天秤の剣」
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八十章 置き土産



 第八十章 置き土産





 ーーさて、疑問だ。学者の端くれが、これから戦い始まる現場にいて一体何ができるというのだろうか。これから起こるであろう状況を遠くから見つめ、じっくりと観察をしてどうなるのだろう。襲われない保障もない。明らかな力と力のぶつかり合いの前にして、唯一できることといえば、その場から逃げることだ。逃げることを恥ずかしいことなどとはけしてないのだ。逃げることもまた古くから戦法の一つだ。

 ルーネベリはどこへ逃げようか思案していると、 「ルーネベリ」と賢者が声を掛けてきた。何か考えでもあるのかと期待を込めて、「先生!」と元気よくシュミレットを見ると、シュミレットは片手をひらひらと横に振っていた。

「君、ここでお別れのようだね」

「ーーえっ?」

「僕は今回の催しも十二分に楽しむことが出来たから、この辺りで退場しようと思うよ」

「ちょっ、ちょっと待ってください。別に先生が退場しなくても……」

 シュミレットはクスリと笑った。

「まさかと思うけれども、君は僕が神々と最後まで戦うとでも思っていたのかな?」

「なっ!ーーそのまさかです。先生がいなければ、俺はどうすれば……」

「僕なしでどうにかしてもらうしかないだろうね。レソフィアで僕が君に僕の魔力について話したことを覚えているかな?」

 ルーネベリは赤い髪を撫であげた時、背後から光の槍が飛んできた。アラがルーネベリに体当たりして飛ばされたおかげで、槍は床に刺さり一命を取り留めた。

 アラが「余所見している場合か!」と叫んだ。ルーネベリは床に刺さった光の槍が激しく電気を帯びているのを見て青褪めた。

 シュミレットと軽く後ろに飛び退いて槍をかわしていた。おまけに、何事もなかったように話をつづけた。

「魔力は使えば使うほど身体の外へ出て、そして、使った分だけ消耗しつづけている。魔力を極端に枯渇することになると、十三世界に戻った時に僕は苦労することになるからね。この辺りで退場するのが一番良いのだよ」

 アラはシュミレットの話を聞いて、「退場?」と驚いていた。それもそうだ。最初にその話を聞いたルーネベリを置いていくと言うのだ。

「先生、俺を置いていかないでください」と思わず弱音を吐くと、周囲で爆発音が聞こえた。

 男神フェザティアが光で作られた弓で光の矢を放ちながら、無名の神に操られた神々と応戦し始めていた。女神アブロゼはパールのような光沢を放つ美しいハープを奏ではじめた。アブロゼの奏でる綺麗な戦慄は神々の動きを鈍らせていた。しかし、それでも戦いは既にはじまっていたのだ。

 シュミレットは言った。

「悪いけれど、君を置いていくしかないのだよ。ただ、君のために置き土産をしていこうと思うよ。アラ、少しの間、僕らを守ってくれないかな」

「ーーはい」と応えたアラは背中の大剣を構えて周囲を見ていた。シュミレットは頷くと、床に座り込んだ。

「先生……、こんな恐ろしい世界に俺を置いていくなんて。白状じゃありませんか。先生が退場するなら、俺もーー」

 シュミレットはクスリと笑った。

「君はとても大事なものを抱えているのだよ。君が剣を手放せば、せっかくここまで辿り着いた彼らがあまりにも不憫ではないかな」

 シュミレットがアラを見たので、ルーネベリはすぐに察した。今、ルーネベリが容易く真実の剣を手放せば、アラやバッナスホート、リカ・ネディ、オルシエも強制的に退場となるのだ。シュミレットやルーネベリとは違い、彼らは天秤の剣の催しに自ら望んで参加したのだ。各々が最終的なゴールまで目的を持って参加したのだ。

 これはいよいよ責任重大ではないだろうか。ルーネベリはがっくりと首を垂れて、抱えている真実の剣を忌まわしく思いながら見下ろした。ーーこんな剣さえなければ、早々にビュア・デアから退散できたのではないだろうか。ーーいや、この世界から出るには何かを犠牲にしなければならないーーと、ルーネベリはここにでようやく気づいた。

 シュミレットは無事にビュア・デアから出ることはできるのだ。シュミレットは最後まで残るという選択肢を犠牲にするからだ。とても簡単な話だ。ルーネベリたちは十三世界からこのビュア・デアまで辿り着いた。最終的な目的は天秤の剣に選ばれることだ。つまり、選ばれることを自ら放棄すれば、ビュア・デアから出ることができるのだ。

 ルーネベリは額に手を当て、目を閉じて言った。

「先生、この理屈がわかったんですね」

 床に手を置いたシュミレットは面白そうに言った。

「何の理屈かな?」

「俺たちがビュア・デアを出る方法です」

「大方、予想はしていたね」

「やっぱりそうでしたか……」

「それでね、僕も考えたのだよ。『かくも無惨な者に渡すなかれ』、君はとにかく逃げ切れるだけ逃げればいいのだよ。神相手に戦う必要もない。だから、僕が今使えるだけの最後の力を使って、別の場所へ飛ばそうと思う。ーーけれど、時術式を無理やり使うからね。移動軸のことを考えれば、僕も一緒に空間移動することはできないだろうね。ここでお別れになるね」

「えっ、そんな唐突に……」

 シュミレットはあちこちから爆発音を聞きながらクスクスと笑った。アブロゼの奏でる音楽を聞いて、神々の動きが鈍くなっているといっても、ルーネベリたちの元へ、真実の剣の元へと近づいてきているのだ。男神フェザティアが矢で次々と神々を射抜いていくが、負傷のようなものはしているのだろうが、射抜かれた後も、神々はすっと立ち上がるところを見ると、致命傷ではないようだった。やはり、神を殺すには真実の剣のような武器でなければらならないようだ。

 シュミレットは言った。

「僕は退場すると言っているのだよ、唐突も何もないだろうね。ところで、残る君たちに一つ最後に言っておきたいのだよ」

「先生……、最後だなんて」

「もし君たちに余裕があれば、バイランを探してみたらどうかな?」

「バイラン?」

「メトリアス女王とシトゥーだったかな、彼らに嫉妬にした人物だよ」

「それは覚えています。でも、なぜバイランを?」

「彼がビュア・デアへ連れ去られたのなら、ビュア・デアにいるはずだと思ったのだよ。彼はーー」

「バイランは確か、アミアを追っていたビュア・デアの神に連れ去られたとか。……そういえば、なぜアミアは追われていたのか……」

「あとは君がすべきことだね」

 シュミレットは微かに微笑んだ。そして、床に魔術式を発動させ、さらに重ねるように時術式を発動させた。まさか、ビュア・デアでも術式を発動させることができるとはルーネベリも思わなかった。 

 シュミレットは魔術式を消して、光り輝く時術式を見ながらほっとしていた。床の時術式は徐々に大きくなりルーネベリたちの足元まで広がっていった。少し離れているバッナスホートやリカ・ネディやオルシエの足元まで広がった。しかし、時術式はシュミレットの足元にはなかった。 

 シュミレットはひらいた掌を口元に近づけて息を吹きかけて言った。

 よれた光の線文字の魔語が左から右へと流れ出てきた。

 シュミレットはそれらの真の名を呼びながら言った。

       挿絵(By みてみん)

「プソ、ト、ウエーー我ここに留まり、結び、印す」

 時術式がルーネベリたちの頭上にも現れ、床と頭上の時術式の間に光の柱が生まれた。

「先生!」とルーネベリが叫んだ瞬間、眩い光が視界を遮り、ルーネベリは目を閉じた。ルーネベリ、アラ、バッナスホート、リカ・ネディはデハルの神殿から姿を消した。


 名無しの神は音もなく、一瞬にして神座の前からシュミレットの目の前に立って笑っていた。

「フフ、遠くへ飛ばしたところで、ビュア・デアはわたしの庭だ。どこへ行こうとわたしから逃げることはできない」

 シュミレットもクスリと笑った。

 名無しの神はじっくりとシュミレットを眺めて、それから不快そうに首を傾げた。

「何だ?ーー心の声が聞こえない。過去も未来も何も見えない。なんだ、その黒い靄のようなものは……」

 男神フェザティアは別の神に光の矢を射たあと、一度振り返って弓を名無しの神に向けて矢を放ち、再び襲い来る神々に向かって矢を放ちはじめた。名無しの神は煙のようにふわっと消えると、先ほどまで立っていた場所の反対側に移動して、じろじろとフードを深く被ったシュミレットを見下ろしていた。

 女神アブロゼがパールのような光沢を放つ美しいハープの弦の一本を強く弾いた。すると、光の糸が十本ハープから名無しの神へ向かって放たれた。名無しの神は飛び上がり、ジャラジャラと鳴る鎖をつけたまま器用に糸をかわした。

「どのみち、生命だろう。でも、気になるな。どの種だ?」

 シュミレットは言った。

「僕が何者かなど、あなたにはどうでもいいことでしょう」

「どうでもいいかはわたしが決める」 

 名無しの神はシュミレットの真正面に移動して、腰を屈めてシュミレットの顔を見た。名無しの神はシュミレットは黄金の瞳を見た瞬間、驚いた顔をして後ろに下がった。

「黄金の瞳……。どの種かはわからないな。どこから来た?どこの庭だ、世界だ?」

「名も無き神様、僕自身さえ知らないことを答えられません。僕の姓はシュミレットです。僕の姓に聞き覚えはありますか?」

「シュミレットーー。聞いたこともない。今まで会った種の中にはそんな名を持つ者はいなかった」」

「それでは、あなたが行ったこともない場所から来たのでしょう。僕すら知らない場所です」

 少し皮肉めいた言い方だったが、名無しの神は笑いながら、再びアブロゼから放たれた光の糸の攻撃を身軽にかわした。

「ーーフフ、わたしの知らぬ世界から来たのか。どこか絶対者やアミアと似た雰囲気を持つ者よ。わたしは神でありながら、神として知ることを許されない知識がある。その知識さえあれば、わたしが真に望むものを得られるはずだ。その固く閉じられた心の中にある秘密を打ち明けてくれるならば、テハルを諦めてもいい。そうすれば、仲間が傷つくこともないだろう」

「僕の中にあなたが欲しているものがあるなら、それなら尚更、僕は口を閉ざしたまま去るしかないでしょう。

 あなたは悪神です。諦めるなど真っ赤な嘘で、僕から欲しい情報を得た後に、彼らを追いかければ真実の剣を手にすることもできる。どうして、そんな僕らにとって何の利益にもなり得ないことをする必要があるのですか。僕は何も話しません」

 シュミレットは口元に人差し指を当てた。まるで内緒だと言いたげにーー。

 名無しの神は笑った。

「ーー生命に過ぎない者が生意気な」

「その生意気な生命も、存在している世界を支える一端を担っています。些細な事柄でも一つの役割を担っている者を、安易に嘲笑う者が真に欲するものを手に入れられるとは到底僕には思えません。姿形や力量が他者より優れていなくとも、その者の存在が僕ら以上に必要であることもあります。何を基準とするのかは、その者自身の器の大きさに掛かっています。器の尺度が小さければ小さいほど、閉ざされた世界の中に生きることになります。その閉ざされた世界から見た物事の中に、真に欲しいものが存在していると思うのなら、永遠に手に入ることもないでしょう。小さな器には最初から入りきれないからです。器に入らないものは最初から目に見えません」

「フフ、わたしの器が小さいというのか!」

 シュミレットを見ながら、名無しの神は空から光の剣を発生させて右手に握った。

 シュミレットは小さくクスリと笑った。

「名は体を表す。いくら神様だとしても、名に値する荷を背負う度胸もない者に僕は屈したくもありません。僕はあなたからすると小さな世界に過ぎない世界でも、その世界の中で賢者と呼ばれています。やむを得ず、大勢の人々に手を貸す仕事をしています。けれども、あなたは何をしてきたのでしょう?悪神としては相応しい行いをしてきたのかも知れないけれども、他の神に成り代わったところで、あなたを思い出す存在はいるのですか?僕には寂しい存在にしか思えません。呼ばれる名も無い自分自身を否定しかできない寂しい存在です」

 非常に意地の悪い質問をしたシュミレットに名無しの神は光の剣を握る手を震わせた。怒っているようだった。アブロゼがハープを演奏しながら心配そうに見守っていた。

 無名の神は言った。

「わたしが寂しい存在だと?好き勝手言ってくれる。ーーフフ、わたしの何を知っている……」

 シュミレットはまたクスリと笑った。

「僕は何も知ることなどないでしょう。単なる時間稼ぎのための会話です」

「時間稼ぎか……。フフ、ふざけた生命だ。神を侮辱して、今更何をしたところで……」

「僕の生まれ育った世界にはとても面白い力の使い方があるのですよ」

 無名の神は目を細めた。

「わたしに通じるとでも?」

「通じるかはどうかは術式が発動するかどうかでわかるでしょう」

「術式?」

 シュミレットはマントの上から胸元に手を置いた。シュミレットの胸元に青く光る内なる眼が現れた。

 無名の神はその眼を見て驚いたが、男神フェザティアや女神アブロゼも、その場にやってきた神々もじっとその眼を見つめていた。まるで初めて目にするような驚き様だった。

 シュミレットは内なる眼の上に魔術式と時術式、奇術式の三つの魔術式を重ねた。それから、シュミレットは三つの術式を同時に発動させて言った。

「複合術式発動ーー波の輪」

 シュミレットがそう呟いた瞬間、シュミレットを中心として、見えない波長の輪が無数に発生した。その波長は空間を微かに震わせながらビュア・デアという世界へ瞬く間に広がっていった。その様はまるで水面を広がる波紋そのものだった。その波長を全身に受けた無名の神、フェザティア、アブロゼ、そして、他の神々は身動きが取れなかった。動けないどころか、光の武器やハープが形を保てずに崩れ消えていった。

 シュミレットはぽつりと呟いた。

「ここにルーネベリがいないことを残念に思うよ。彼がここにいたのなら、この原理を解明しただろうからね……」

 このシュミレットの呟きを無名の神も聞こえていたが、どうしても身動きが取れなかった。心の声さえ呟けないのだ。思考さえできず、一切何もできないまま、微笑んだシュミレットは早口で言った言葉を聞くことしかできなかった。

「さて、そろそろ僕も退場しようかな。ーー天秤の剣に選別される権利を放棄する」

 シュミレットの姿がふっとデハルの神殿から消え去った。


 シュミレットがビュア・デアから姿を消した時、ルーネベリたちはデハルの神殿から遠く離れた神殿にいた。その場には見覚えがあった。淡い青とグラデーションのかかった紫の空を飾る柔らかな白い雲に覆われた空に見える色の異なる八つの球体、空へと繋がる柱。シュミレットの時術式で飛ばされた場所は、ビュア・デアへ来たときにはじめに辿り着いた場所だった。

 アラやオルシエは周囲を用心深く見渡した。その場には誰もいなかったが。何やら胸騒ぎがしていた。

「ーー何かが来る」とバッナスホートが言った時、どこからか空気中から全身を襲う得体の知れない波が身体を幾度も通り抜けて震えを感じていた。

 ルーネベリの側にいたリカ・ネディは叫んだ。

「なんだこりゃ?ビリビリする」

 真実の剣を抱きしめたルーネベリは言った。

「ーー先生だ」

「ルーネベリ」と心配そうにアラが名を呼んだ。ルーネベリは俯いた。

 シュミレットがどのような置き土産をしていったのか、ルーネベリには考える気になれなかった。シュミレットはビュア・デアを去ると言っていたのだから去っていくのだろうとルーネベリにはわかっていた。賢者は去るのだ。なぜ、何の役にも立たない助手が残るのだろう。真実の剣を投げ捨てて、十三世界に戻りたいという気持ちでルーネベリの心は一杯になった。しかし、それがどれほど身勝手な思いなのかは嫌というほどルーネベリはわかっていた。

 天秤の剣に選ばれるべき者がこの場にいるのだ。百年に一度の、一生に一度あるかないかの機会を捨てさせるのはどれほど残酷なことかわかる。頭ではわかるが、気は重かったーー。

「大丈夫か?」とアラがもう一度言った。

 ルーネベリは顔をあげた。幾度も通り抜けていく波は気づいた頃に身体は慣れていった。

「あぁ、これからどうしようか?」

 リカ・ネディは頭の後ろで手を組んで、言った。

「戦いが遂にはじまったと思ったんだけどなぁ」

 アラは溜息をついて言った。

「気が緩んでいるぞ。まだ終わったわけでは……」とアラが言いかけた時、身体の内側から熱い煮えたぎる何かを感じた。

 それは怒りというべき強い感情だった。そして、その感情に乗り、声が聞こえてきた。

《ーー参拝者ども、白銀の剣を持つ者を捕まえろ。捕まえた者には褒美をくれてやる。永遠の命、溢れるばかりの富、生命の頂きに立つ力、なんでもくれてやる。……神に楯突くとどうなるか、思い知らせてやる》

 その声は無名の神の声だった。余裕もなにもない怒りに満ちた無名の怒りの声の後、ドドドドーーと地響きがした。

「嫌な予感がする」とアラが言った。

 ルーネベリは頷いた。

「俺も嫌な気がしている。なんだ、何が起こるんだ?」

 地響きがどんどんルーネベリたちのいる場所へ近づいてくる気がしていた。神殿の床が揺れている気もした。せっかく神々の手から逃れたというのに、シュミレットが残した置き土産で無名の神が怒っているようだ。

 根性が座っているのか鈍感なのかはわからないが、リカ・ネディが呑気に欠伸をしながら、神殿の端まで歩いて下を見てみた。単なる好奇心だったのが、ぎょっとして欠伸が引っ込んだ。

 地響きの正体は大勢の人々だった。いや、人々だけではない、見たこともない生き物も大勢、四つん這いになってこちらに向かって駆け寄ってきていた。数億、数十億、それ以上に地上を埋め尽くすほどの大勢の者たちがルーネベリたちのいる神殿に走り集まっていた。

 無名の神の一声で集まってきた者たちは互いに押しのけ合いながら、血眼になっている。

「おい、ルーネベリ!」と慌てたリカ・ネディに呼ばれてルーネベリは駆け寄ると、アラもオルシエもバッナスホートも同じようにリカ・ネディの立っている場所へと近づいた。そして、神殿の下の方を見て握っていた大剣を強く握り直した。

 ルーネベリは青ざめて言った。

「どうして俺たちの方へ向かってくるんだ」

「さぁな?」

「俺たちの居場所がどうしてわかったんだ?」

 









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