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第三話 割れない障壁

 王女様との顔合わせを終えた俺とレナーテットは、王城を出て城下町を歩いていた。

 適当な宿屋を探して町を歩く。

 王族の護衛をする際には王城の客室を使うことも許されているが、あの城は色々な意味で落ち着かないので、俺はいつも宿屋を取っている。

 こういう所はレナーテットとも気が合うらしく、俺達は夕暮れの大通りを並んで歩いていた。


「なあ、レナーテット。……今日のあれは、大丈夫なのか?」


 レナーテットが王女様を呼び捨てにしていたことを訊こうと思ったのだが、上手く言葉が出てこなくて、何とも要領を得ない質問になってしまった。

 けれど、レナーテットはこちらの意図を読み取ってくれたようで、スムーズに言葉を返してくれる。


「う~ん、やっぱりマズいかな?」


 マズいなんてもんじゃない。

 下手をすれば、いや下手をしなくても首が飛ぶような無礼だ。

 非常識。あり得ない。馬鹿のやることだ。

 そう非難すれば良いのに、それらの言葉は喉につっかえて出てこなかった。


「そりゃ……マズい、だろ」

「でも、ハナは特別扱いされるのを嫌がってたよ? だから、私は普通に接してあげたいだけ。大丈夫大丈夫。他の人がいる時はちゃんと王女様って呼ぶから」


 レナーテットはあの少女を、ハナウィルシア・フロウ・サーガハルトを、一人の女の子として見ていた。

 普通に悩んで、特別な地位に振り回されて、自責の念に苦しみもする。

 そんなただの女の子として、彼女を見ていたのだ。

 レナーテットの在り方は、瞼が焼き切れてしまうほど眩しい。

 素直に尊敬したい反面、羨ましいと思う気持ちが拭えない。

 大して面識も無かった少女に、尊敬を、羨望を、嫉妬を掻き立てられてしまうのは、俺がレナーテットを御伽噺の主人公に重ねているからだろうか。


「ていうか、お腹空いたぁ~。夕飯まだでしょ? 食べ行かない? 私良い店知ってるんだー」


 そんな俺の心中には気付きもせず、レナーテットは呑気に誘いをかけてくる。


「これから剣の練習するから。ごめん」


 今日はまだ朝練しかできていない。

 流石にもう少し剣を握っておかないとマズいと思った。

 それに、暗くなると剣筋が見えにくくなる。まだほんのりと明るい時間帯の内に、練習しておきたかった。

 夕食はその後でも良い。


「ええ~。今日くらい良くなーい? 明日は朝早いんだし、たまにはリフレッシュも――――」

「ダメだ」


 その三文字を言い切ってから、自分が吐き出した声のどす黒さに気付いた。

 俺がレナーテットの言葉を遮るように放った声には、憎悪とすら呼べる暗く重い棘が生えていた。


「あ、いや……一日サボると勘が鈍るから、暗くなると練習しにくくなるし……」


 何とか取り繕えないかと不細工な言葉を並べるが、既に手遅れな気がする。

 いつもこうだ。

 別に一日くらい休んだって良い。たまには休むことも必要。

 頭では分かっているはずなのに、どうしても心が受け入れられなくて、こうして突っぱねるような態度を取ってしまう。


「じゃあ、私も付き合うよ。練習相手がいた方が良いでしょ? 私、こう見えて凄腕だから」


 俺の拒絶的な態度にも悪い顔せず、こちらの事情に合わせてくれるレナーテットの優しさを前に、俺の中で湧き上がったのは黒い欲望。

 感謝も感心も、人として彼女に抱くべき心情を置き去りにして、俺の魂が叫び出す。


「ああ、助かるよ」


 勝てば良いのだと。

 実力でねじ伏せてしまえば、それで全ては解決すると。

 俺の方が強いと、俺の方が優れていると、たったそれだけの事実を明かしてしまえば、俺は胸を張って生きていける。

 たったそれだけの証明が、この胸で濁る澱のような劣等感も吹き消してくれるはずだから。


     ***


 城下町の外れに場所を移したシェイルとレナーテットは、一定の距離を空けて向かい合う。

 フィールドは人気の無い草原。障害物は無く、足場も良い。

 開けた地形故に魔術師有利に思えるが、走りやすい地面は騎士に分がある。

 地形戦は五分。


(レナーテットの実力は正直未知数。でも、前に会った時の感じからして、弱いとは到底思えない。俺もあの時より腕を上げてるとはいえ、互角かそれ以上は見ておいた方が――――)


 靴先で地面を叩いて土の乾き具合を確かめつつ、シェイルは数メートル先の魔術師を見据える。


(ああ、違うな)


 天才とは往々にして我が道を行く。

 他人など気にせず、人目も憚らず、その才能で運命を願う形に捻じ曲げていく。

 突き抜けた天才は他人に見向きもしない。

 そういう意味でも、シェイルは天才ではない。

 今までずっと他人を見てきた。その眩しさで目が潰れるほど、自分より優れた誰かを見てきた。

 その目が言っている。


(こいつは格上だ)


 ずっと見てきたから、よく分かる。

 レナーテットには才能がある。彼女は間違いなく持っている側の人間だ。

 不敵に光るオッドアイ。自身の存在価値を疑わぬその瞳が、彼女は天才だと教えてくれる。


「じゃあ、始めるよ」


 レナーテットがコインを弾く。

 宙高く舞ったコインが地面に落ちた瞬間が、開戦の合図。

 シェイルはぐっと腰を落として、銀貨が土の上に落ちるのを待った。


(対魔術師で距離を取るのは下策。開幕から一気に詰めていく)


 カラン、と音を立てて着地したコイン。

 瞬間、弾かれたようにシェイルが走り出す。一本の剣を携えて駆けるシェイルは、不思議と少しも足音を立てない。

 無音の疾走で風を切って、騎士は右から回り込むように魔術師に迫る。


(速っ。右から来る……!)


 シェイルの動きを読み、レナーテットは右方に防御魔術を展開する。

 幾何学模様を映す光の壁が、シェイルとレナーテットの間に生成される。

 次の瞬間、シェイルはレナーテットの左側方にいた。


「う~わ、巧いなぁ」


 瞬間移動にも思えるシェイルの体捌きに、レナーテットは思わず感嘆の声を零す。

 何もシェイルは瞬間移動したわけではない。移動速度も少し速い程度。

 巧みなフェイントで右から斬りかかると見せて、横幅を広く使ったステップで左に飛び出したシェイルに、レナーテットの視線が振り回されたのだ。

 レナーテットの意表を突いたシェイルは、そのまま左から剣を叩きつける。

 しかし、レナーテットは咄嗟に左方にも防御魔術を張り、シェイルの剣を受け止める。


(防がれた。防御魔術の展開が早い。だったら――――)


 光の壁に押し付けられた刃が、ジリジリと火花を散らす。

 シェイルは防御魔術に剣を当てたまま、姿勢を低く落とし、下段蹴りでレナーテットの足を払いにかかる。

 これに対しても、レナーテットは防御魔術を展開。シェイルの靴先を光壁で弾いた。


「ヤバ、割られる……」


 右方、左方、下方。シェイルの連続攻撃によって三か所に防御魔術を展開させられたレナーテット。

 防御魔術は広い面積に展開すればするほど脆くなり、逆に面積を狭く絞ると強度が上がる。

 意図的に防御魔術を広げさせたシェイルは、剣をさらに力強く押し込み、強度の下がった光の壁を叩き割った。


(防御は割った! 後は――――)


 首元に剣を突きつければチェックメイトの場面。

 シェイルには油断も緩みも無く、確実に勝負を決めに行った。

 刃が空を切ったのは、ひとえにレナーテットの卓越した技量の成せる技。


「飛行魔術……!」


 防御魔術が割られると同時、瞬間的に飛行魔術を発動したレナーテットは大きく後方に吹っ飛び、シェイルの剣を逃れた。


(魔術の切り替え速度が尋常じゃない。こいつ、本当に人間か? しかも、飛行魔術の発動を一瞬に留めて、低空飛行での緊急脱出に徹した。いっそ上に飛んでくれれば楽なのに)


 飛行魔術は強力な反面、魔力消費が非常に大きい。

 そのため、長時間上空を飛べばすぐにガス欠になる。

 その点、魔術の発動を一瞬に絞ったレナーテットは、飛行魔術を上手く使っている。

 後退したレナーテットを追うように、シェイルは地面を駆ける。

 その軌道は何の捻りも無い真正面からの直線。愚直なまでの直進で、シェイルはレナーテットに追走する。

 着地したレナーテットは魔力弾で、距離を詰めてくるシェイルを迎撃しにかかる。


(無属性攻撃魔術……だよな? にしては弾が速いけど、十分捌ける)


 シェイルは迫り来る光の弾を剣で弾きつつ、レナーテットへ肉薄する。

 既にすぐそこまで迫ったシェイルを凝視し、動きを観察するレナーテット。防御魔術を展開しつつ、シェイルの機動を両目で追う。

 赤紫と黄金のオッドアイが光った。


(またフェイント? いや、さっき見た。今度は対応できる。防御魔術で受けて刺し返す)


 レナーテットは自身の魔術の切り替え速度を信じ、カウンターの構えを取る。

 事実、シェイルが巧みなステップでレナーテットを翻弄しても、彼女は十分対応できただろう。


(いや、何か――――)


 故に、レナーテットが飛行魔術での後退を試みたのは、ただの直感。

 神経を撫でる違和感に従って、本能的に後ろへ飛ぶ。

 次の瞬間にレナーテットが目にしたのは、シェイルの突きによって砕け散る防御魔術だった。


「シールドブレイク!?」


 シールドブレイク。それは時代遅れとも称される近接戦闘職の技。

 得物に纏わせた魔力を防御魔術に流し込むことで術式を乱し、防御魔術を撃ち破る妙技。

 魔力消費もそれなりに大きい上に、習得難易度も非常に高く、現代ではあまり使われていない技術だ。

 現代での防御魔術対策は、シェイルが初動で行ったような、防御魔術を広げさせてから、強度の下がった壁を割るという方が主流である。


(クソっ! なんで分かったんだよ!? シルブレなんて今時誰も使ってないのに!)


 虎の子のシールドブレイクを何故か避けられ、シェイルは心の中で舌打ちする。

 ただでさえ心許ないシェイルの魔力量が、シールドブレイクの消費によって、さらに厳しくなる。

 短期決戦しか勝機は無いと、シェイルは判断した。


(まだ見せてない手はある。消耗戦になる前に仕掛けるしかない)


 再び踏み出した右足。前方へと傾く姿勢。距離を詰めろと叫ぶ理性に、シェイルの肉体は忠実に従う。

 浅くなる呼吸と狭くなる視界に気付かぬまま。

 レナーテットが放った魔力弾。つい先程使ったものと全く同じ見た目、全く同じモーションで放たれた魔力の弾丸は――――


(遅い……?)


 少しだけ、弾速に違和感があった。

 シェイルが僅かに感じた違和感。しかし、動き出した体は止まらず、シェイルはその魔力弾を剣で弾いてしまった。


「重っ――――!」


 弾かれたのは剣の方。

 軽く弾けると思って振った刃は、想定外に重い衝撃に弾き返される。

 予想だにしなかった重撃が刀身を伝って伝播し、思わずシェイルは右手の剣から指を放してしまった。


「「あ」」


 無慈悲にも、二人の声が重なった。

 シェイルの手を離れて落ちていく剣。

 シェイルのたった一つの得物が、彼の手中から零れ落ちていく。


(あー、これは勝ったかな)


 レナーテットはどこか無感動な心持ちで勝利を確信した。

 レナーテットの人外じみた魔術の展開速度を考えれば、シェイルに剣を拾っている暇は無い。

 地面に手を伸ばした瞬間に、無数の魔力弾に全身を殴打されてゲームセットだ。

 それはシェイルも分かっていること。

 あえて魔術で打ちのめすのも可哀想だし、このまま試合を切り上げて一緒にご飯でも行こう。

 なんてことをレナーテットが考えていた時だ。


「まだ、終わってない……!」


 シェイルが駆け出した。

 剣は拾わず無手のまま、草原の上を疾走し、レナーテットへと走っていく。


「ははっ! マジで!?」


 得物は騎士の命だ。

 無論、騎士はこの国最高峰のフィジカルエリート。素手の喧嘩も強いだろうが、そんなものが実戦魔術師に通用するわけがない。

 得物を失ったシェイルに最早勝ち目は無い。

 それでも、彼は駆けた。

 何も持たないまま駆け出したのだ。


(まだだ。まだ終わってない。まだ終われない。こんな所で否定されてたまるか。俺の方が弱いなんて、そんなこと……あれだけ犠牲にしたってのに!)


 異様な執念に背中を押されて走るシェイルは、まるで崖から飛び降りた燕のよう。

 飛べる保障も無いのに中空に身を投げ出した雛鳥だ。

 レナーテットが連射する魔力弾を避けながら駆けるシェイルの速度は、落下する鳥のように上がっていく。


(速い! 剣が無い分走りは上がってる!)

(今度は弾が速い。やっぱり。威力と弾速を調整できるんだな)


 お互いに高速で巡らせる思考。

 レナーテットが放つ魔力弾を掻い潜りながら至近距離まで接近したシェイルは、左下に体勢を沈めるような動きを見せる。


(左下!)


 予備動作に釣られたレナーテットの視線。

 右上に跳び上がったシェイルは、右斜め上方から叩きつけるように蹴りを振り下ろす。


「あーもう! フェイント上手すぎ!」


 危うくレナーテットの肩を捉えそうだった蹴りに、レナーテットは防御魔術一枚を滑り込ませる。

 光の壁にシェイルの靴先が衝突し、バチンと激しい音を立てる。


(剣士っぽいのに体術も全然いけるじゃん! どうする? この近距離じゃもうどこから打ってくるか分からない。防御魔術の全面展開? 素手の攻撃なら受け切れる……いや、この間合いじゃ防いでも差し返すスペースが無い! まずは距離取らないと、飛行魔術――――)


 レナーテットは飛行魔術を瞬間的に発動。

 自身の体躯を後方に吹き飛ばし、至近距離にまで詰まっていたシェイルとの間合いを離しにかかる。


「それを待ってた……!」


 シェイルがふりかざす左手。

 その掌から放たれるは雷の魔術。

 走った一条の電撃は、レナーテットに防御魔術を使う暇を与えず、少女の胸に命中した。


「攻撃魔術!?」


 戦闘中の魔術師は多かれ少なかれ、魔力で自分の身を守っている。

 魔術の才に恵まれたレナーテットは特にその傾向が強く、シェイルが放った初級魔術は彼女の体を痺れさせる程度の効果しかもたらさなかった。

 だが、その僅かな痺れはレナーテットの空中姿勢を大きく崩し、彼女の着地をもたつかせる。

 本来、万全の状態で着地し、スムーズに迎撃に移るはずだったレナーテットの動きを阻害したという点で、シェイルの魔術は十分な効果を発揮したと言える。


(いや、魔術って言ってもショボい静電気。影響はほぼゼロ。大丈夫。落ち着いて対処すれば、得物を落とした向こうに決定打は無い)


 ペースを崩されたレナーテットは焦ることなく体勢を整え、再び自身へと向かってくるシェイルを注視する。

 剣を手放したシェイルの疾走速度は相当のもの。

 一直線に向かってくる彼に対して、レナーテットが彼を仕留めるに足る量の魔力弾を撃つ余裕は無い。

 迎撃を諦めたレナーテットは、正面に防御魔術を張って守りに徹する。


(十分距離がある場所に防御魔術を張った。防御魔術を殴った瞬間に刺し返せば、確実に獲れる)


 つい先刻の攻防では、シェイルの巧みなフェイントによって自身と近い位置に防御魔術を展開させられたレナーテット。

 そのため、攻撃魔術で刺し返す距離的余裕が無かった。

 だが、今は前もって一メートルほど離れた位置に光の壁を展開している。十分にカウンターを狙える距離だ。

 シェイルが防御魔術を避けて攻めようとするなら、そこに攻撃魔術を叩き込んでも良い。剣の無い彼に至近距離からの攻撃魔術を防ぐ手立ては無い。


(いや、まさか――――)


 防御魔術のすぐ手前まで迫ったシェイル。

 拳を振りかぶった彼に、防御魔術を避けて攻める様子は見られない。

 ただ、全身全霊で拳に力を込めている。


(シールドブレイク……?)


 シールドブレイクの仕組みは、防御魔術の術式に魔力を流して乱すというもの。

 実際の戦闘に即して、得物を使って行うことがほとんどだが、素手でできない道理は無い。


「割れろ――――ッ!」


 シェイルが渾身の気力を込めて叩き込んだ拳。

 羨望も嫉妬も劣等感も、今まで呪われたように捧げてきた夢の代償も、シェイル・ドラットの全てを乗せて、たった一つの拳を打ち抜く。

 疾走の勢いを乗せて、光の壁に炸裂した少年の一撃は――――


「――――――――」

「……………………」


 レナーテットの防御魔術に罅一つ入れることはなかった。

 光壁に阻まれた拳。指の間から流れ出た血が、幾何学模様の上を伝った。

 シールドブレイクの難易度は高い。

 ドンピシャのタイミング、魔力を防御魔術の術式に流し込む感覚、術式を乱すのに十分な魔力を一瞬で流す技術。

 それらが完璧に揃っていないと成功しない。


「できるわけないよな、俺に……」


 使い慣れた剣ならばともかく、拳でそれができるはずがなかった。

 きっと、世の中にはできる人間がいるのだろう。

 流れと勢いさえあれば、後は才能でどうにか勝利をもぎ取れる天才。

 例えば、彼の目の前に立っている少女とか。

 そういう選ばれた人間が世界には存在する。

 御伽噺の主人公になれるのは、そういう人間だけなのだと。

 膝をつき、見上げる少女の顔。その残酷なほどに綺麗な顔を見上げて、少年はそんなことを思い出した。


(もしも、俺が、レナ―テットだったら――――)


 少し息を切らして、汗を拭うレナーテット。

 赤紫と黄金のオッドアイは爛々と輝き、夕闇にすらりとした長身が映える。

着崩した魔術師のローブが春風に揺れていた。


(母さんを死なせることもなかったんだろうか)


 あまりに眩しいレナーテットの姿から目を背けるように、少年は地面に視線を落として、敗北を噛みしめた。

サーガハルトでは時代遅れとされているシルブレですが、大陸全体を見渡せばそれなりに使い手が残っています。シルブレ自体決して弱い技術ではないのですが、習得難易度に比して使える場面が少なく、練習するコスパが悪いんです。そのため、戦闘職の育成をコスパ単位で考えるサーガハルトでは推奨されなくなりました。シェイルが敢えてシルブレを学んだのは、少しでも周囲との差別化点を作ろうという努力の一環です。

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