真実
何もない世界だと
君は言う
絶望さえも砕け散っていると
君は言う
君がそう言うのなら
そうなのだろう
僕が見上げているこの夜空も
無数の針が
君の体を射抜いているのだろう
漆黒さへも輝度を増すと言う
君の世界を
否定はしない
君がそう思うのなら
それが君の真実なのだから
全てが悪だと
瞳が睨む
意思無き物にも殺意を抱き
怒髪する
君の全ての感情を
受け入れる
僕の投げかける言葉も
シナプスを切り取る
鎌となってとどいているのだろう
空気の刃に血を流す
君の世界を
否定はしない
君がそう思うのなら
それが君の真実なのだから
でも
僕は君を
すくいあげる
すくい続ける
何十回 何百回と
すくい続ける
君の世界が変わらなくても
すくい続ける
君の気持が変わらなくても
すくい続ける
何千回とすくい続ける
9999回目には
僕の心の欠片を
手にしてくれると信じてる
これが僕の真実だから