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第41話 敵討ちの父

 ◇


 烏賊美が帰った後。康が殿坂家の洋館の椅子に座っている時、黒のジョーカーがやってきた。


「どうした、黒のジョーカー?」


 隠していても彼を生みだした主なので不機嫌なことが分かり、心配した。


「康様を侮辱する脅迫が届いたので」


 主を侮辱する脅迫がきたので黒のジョーカーは不機嫌になったが、それを報告するためにきた。


「どんな脅迫だ?」


 康は怒らず興味を持った。黒のジョーカーは大きなモニターを出して、届いた脅迫映像を出した。

 王冠のような兜をかぶっており、白い貴族の服装でウマヅラの中年男性の映像だった。


「お前は!!」


 知っている男が映ったのでゴスロリ男の娘は少し驚いた。


「久しぶりだな、康」


 中年男性は康を睨んで話した。


勇牧家当主ゆうぼくけとうしゅ 勇牧帝馬ゆうぼくていば


 勇牧家ゆうぼくけは荒場木の中心地 鹿鳥山しかとりやまの名門貴族で帝馬はその当主であり、春也の妻の父親なので康は嫌な顔をしている。


「よくも娘と孫を殺したな」


 康が娘と孫を殺したことを知っており、怒っている。


「娘と孫を守れなかった無能と身内を平気で殺した薄情者。魚安家と政略結婚をしたのは間違いだった」


 名門同士の政略結婚でも帝馬は魚安家を見下しており、康のことを嫌っている。娘が愛した春也はある程度家族と認めていたが、娘と孫を守れなかったので今ではどうでもよくなっていた。


「娘と孫の敵討ちで鮟鱇田を攻める」


 勇牧家は勇猛果敢で康が統一した鮟鱇田を蹂躙しようとしている。


「だが婿の弟だ。私にも慈悲はある。お前の首と鮟鱇田を差し出せば攻撃しない」


 進むことしかできない帝馬がない頭で考えた脅迫だった。


「お前の命で鮟鱇田が助かるのだ。後悔しないようによく考えるんだな」


 娘と孫の仇を罵倒したいが、脅迫を伝えたので帝馬は映像を消した。その瞬間、黒のジョーカーの怒りが爆発し、剣を抜き、モニターを斬って破壊した。


「申し訳ありません、康様」


 冷静になり、剣を戻して謝った。


「映像が消えた後に斬ったし、モニターは直せばいい」


 帝馬のことで怒っており、黒のジョーカーがやったことなど気にしていない。


「兄と結婚した女の父だから愚かな男だ」


 ゴスロリ男の娘は首と領土を差し出す気などない。差し出しても帝馬が約束を守る保証がなく、自分の領土を守るために戦うことにした。

 娘と孫を殺し、兄嫁の実家と仲良くするのは無理なので戦うしかない。


「勇牧家に協力する者達が出るかもしれない。それらに注意して迎撃準備をしろ」


 強引な刷新をして統一したばかりで鮟鱇田内には康をよく思わない者達がおり、勇牧家を迎えるだろう。


「はい」


 主の命令で黒のジョーカーは迎撃準備をする。強引な刷新と戦闘で鮟鱇田の戦力は低下しており、戦闘ができるのは康の部隊だけだった。

 敵ばかり作るゴスロリ男の娘は敵を倒して攻撃されないようにするしかなかった。





 帝馬の名前は馬と蹄です。

 「美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者」と「非正規団員の小事件集」と「ストイックな二人の殴り愛」も連載中です。

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