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第26話 部下達の改革報告

 ◇


 康が貴族連合の新代表になった日。彼の行動は速かった。

 船堂家がなくなったので利用していたカジノを破壊した。そこで働いていた者達は解放し、仕事を与え、クビにした春也派の代わりになる人材を確保した。

 新代表は船堂家の館を拠点にし、演説などをする部屋の椅子に座っていた。貴族達はおらず、トランプの騎士隊が整列しており、完全に魚安家のものになっていた。


「康様」


 赤のジョーカーが彼の前に出た。


「赤のジョーカー。団員になった貴族達はどうだ?」

「自分の立場が分かっていない者が多くて大変で素質が悪くて戦力になりません」


 ここに集まった貴族は降格にした。団員にされた貴族達は赤のジョーカーに指導されているが、プライドが高い者や運動不足の者が多くて、難航している。


「自衛できるようにはします」


 逆らった者達を殺したら、貴族達はちゃんと訓練をするようになり、腹と足の痛みを我慢して走っている。自分達が庶民にしてきたことをされているので庶民の屈辱を味わっている。


「そうか」


 ゴスロリ男の娘は期待していない。しかし鍛えることは無駄ではない。


「康様」


 赤のジョーカーが下がると月理が前に出た。


「使用人になった貴族達も同じでしたが、なんとか働くようになりました」


 使用人にされた貴族達もおり、指導をしている月理は報告した。

 月理を軽視し、団員にされた貴族以上に難航していたが、軽視した者達を殺したら彼女に従うようになった。

 メイド服や執事服姿の貴族達は慣れていない掃除などで汚れている。

 月理は報告を終えて下がり、麗子と霞、渚と寝返った陰子が前に出た。


「お前達。よく甘瓜家を守った」


 康は海賊とクラーケンの肴を迎撃したことを褒め、笑みを浮かべた。褒められて霞だけ喜び、麗子は陰子のことを報告する。


「康様。彼女が味方になった美笠野 陰子です」

「陰子です。よろしくお願いします、康様」


 これから仕えるので彼女は平伏した。


「期待してるぞ、陰子」


 敵でも迎撃に協力した優秀な人材なので歓迎した。クラーケンの肴よりいい感じで康の恐ろしさが分かり、彼を裏切るようなことはしない。


「康様!! バッカスルメを仕留めることができず、カルキノスに傷をつけてしまい、申し訳ありません!!」


 渚は陰子と同じように平伏した。クラーケンの肴のリーダーを逃がしてしまい、主のペットに傷をつけてしまった責任があり、死ぬ覚悟で謝罪した。


「小さい失敗だから許そう。次は失敗するな」

「はい!!」


 少し失望するだけで渚を責めなかった。


「霞。ここの貴族どもの財産を甘瓜家と女鯛家に与えるので豊希と真に伝えてくれ」

「分かった。親父、忙しくなるな」


 団員や使用人に降格した貴族達から没収した財産は信頼できる甘瓜家と女鯛家に与える。逆らった者達は貧しくなり、従う者達は栄えていき、康を支える。

 四人が下がると黒のジョーカーがゴスロリ男の娘の前にやってきて、ひざまずいた。


「康様。残党討伐を終え、帰還しました。鮟鱇田で逆らう勢力は殿坂家とのさかけだけになりました」


 黒のジョーカーはここに集まらなかった貴族を討伐し、その報告にきた。

 康に従わない弱小貴族達は滅び、鮟鱇田ギリギリの位置にある最大勢力で名門の殿坂家だけになった。


「それと虎夏がいっていた領主の娘が殿坂家にいることが分かりました」


 残党を討伐しながら南花のことを調べていた。オークションで彼女を買ったのは殿坂家の使者で殿坂家にいる。


「そうか」


 新代表は部下達の報告を聞いて、いろいろ考え、船堂家の支配を破壊するように鮟鱇田を変えていった。


 「美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者」と「非正規団員の小事件集」も連載中です。

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