第22話 おもてなし迎撃の宴
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麗子の神殿にアイゴロツキが転送されたようにバッカスルメと実力がある子分達は知らない場所に転送されていた。
土足のバッカスルメ達がいるのは和室の広い宴会場で豪華な和食がたくさんあった。
「飲みすぎで見える幻覚じゃないな」
動揺している子分達と違い、バッカスルメは冷静で槍をスキットルに変え、酒を飲んだ。
「お前達。豪華な料理だ。食べてみろ」
普段食べることができない豪華な料理ばかりで、リーダーの命令に従い、子分達は座布団に腰を下ろした。
子分達に毒見をさせ、子分達はそれに気づかず料理に箸をつける。
「うまい!!」
「こんなうまい料理は初めてだ!!」
舌鼓を打ち、箸が止まらなくなった。上等な魚介類中心の宴会料理で特にイセエビのマヨネーズ焼きとさまざまなエビの創作寿司がうまく、弾ける身が舌の上でとろける。
「毒はなし」
子分達が平気で安全と分かり、バッカスルメも座って食べた。
「うまい。酒が進む」
料理を肴にして、料理と一緒にある酒を飲む。バッカスルメのスキットルは美酒のスキットルというアイテムでさまざまな酒をいくらでも出せる。
そのアイテムに負けないほど上等な酒がたくさんある。
バッカスルメはラッパ飲みをして空にしていき、子分達も酒を飲んでいる。
「最高だ!!」
うまい料理と酒でバッカスルメ達は陽気になり、バカ騒ぎをしている。楽しい宴で料理と酒はなくなっていく。
「酒と料理がなくなった!! もっともってこい!!」
料理と酒がなくなり、酔っているバッカスルメは怒り、子分達も騒いだ。
「十分、料理とお酒を楽しんだでしょう」
突然、渚が現れた。
「びっくりした!!」
「おおっ!! いい女だ!! 酒と料理だけでなく女もついてるのか!!」
子分達は驚いたが、過激な貝殻ビキニ姿のいい女が現れたので興奮して喜んでいる。
「姉ちゃん。なにもんだ?」
リーダーだけあってバッカスルメは警戒して睨んでいる。
「私の名前は貝村 渚。康様の部下です」
康の部下と分かっても子分達は油断している。
「康の部下か。この宴会場の酒と料理はどういう意味だ?」
バッカスルメは酔っているが頭はちゃんと働いており、空の器とビンを指さした。渚は笑みを浮かべて答える。
「ここは鮟鱇田の海岸にあるつぶれたホテルの宴会場で料理とお酒はあなた達を康様のペットのいいエサにするために私が用意したものです」
「わし達がペットのエサだと!?」
バッカスルメ達は驚き、酔いがさめた。
彼女はつぶれたホテルの宴会場に余った料理と酒を運び、敵がくるのを待っていた。
「家畜にいいものを食べさせると肉と味がよくなります」
渚はここにきた敵を人間と思っていないので、用意した料理と酒はいいエサにするためのものだった。
「あなた達は康様の婚約者に手を出そうとしたので生きてる価値がありません。ペットのエサになって死んでください」
癒し系美女が笑顔でとんでもないことをいったので子分達は怒った。
「ふざけるな!! 女ひとりになにができる!!」
「殺してくれと後悔するまで犯してやる!!」
二人の子分が渚に襲いかかる。
「カルキノス!! ご飯よ!!」
余裕の彼女は味方を呼び、畳から巨大ガニが出てきた。
「なっ!?」
巨大ガニは二人の子分をハサミで切断し、渚を守った。カルキノスの隠し洞窟が近くにあり、宴会場の下に待機させていた。
「うまそうなでかいカニだ」
バッカスルメはカルキノスを見て笑い、子分達は驚いて武器を構えた。
「カニごと女をやっちまえ!!」
女を生け捕りにする余裕がなくなり、子分達は巨大ガニに向かっていく。槍や剣で攻撃するが、体がかたくてダメージを与えることができなかった。
「ぐげえ!!」
ハサミを振りまわして移動し、子分達を切り殺していく。そして、ひとりの子分を切断しないように捕えた。
「うわあ!! やめろお!!」
白い毒の泡がヨダレのようにたれている口を見て子分は泣き叫び、カルキノスは頭からかみ砕いて残さず食べた。
「近づくと喰われる!! 離れて攻撃しろ!!」
巨大ガニの恐ろしい補食で子分達は恐怖し、近づくのをやめ、遠くからマシンガンを撃ちまくる。しかし頑丈な体は銃弾を弾いており無傷だった。
カルキノスはマシンガンを撃っている敵を狙い、口から白い泡を噴射した。
「びぎゃあ!!」
「ぶああ!!」
毒の泡なので浴びた者達は苦しみ、跡形もなく溶けた。
「びゃあ!!」
泡で溶かすだけでなく、近づいて死なないようにハサミで皮を剥ぐように切り裂いて食べた。
「こんな化け物の相手なんて冗談じゃない!! 逃げろお!!」
戦闘をやめて逃げる者達が出てきた。
「逃がしませんよ」
渚は背中から六本のピンクの触手を出し、伸ばして逃げる者達を叩いて気絶させた。鮮度を保ち、生きたまま喰わせるために力を加減しており、太い針はしまってある。
「降伏してもエサにしますのであきらめてください」
降伏は意味がなく、逃げることもできないので子分達は絶望した。
「だったら、お前達を殺すしかないな」
味方が死ぬところを見て楽しんでいたバッカスルメは戦える者が少なくなったのでスキットルを槍に変えた。
「おおっ!! バッカスルメだ!!」
子分達はリーダーに期待し、希望が生まれた。カルキノスはバッカスルメに近づき、ハサミを振る。
「酒漬けにして食ってやる」
槍を振り、ハサミを弾いた。
「なんて怪力。さすがクラーケンの肴のリーダー」
カルキノスのハサミを弾いた怪力なので渚は少し感心した。
「ぬあっ!!」
バッカスルメはハサミの関節を狙い、槍を突き刺して力をいれる。頑丈な体でも関節は弱く、ハサミをぶち切った。
「やったー!! ざまあみろ、クソガニ!!」
リーダーが片方のハサミをぶち切ったので子分達は喜んだ。
「カルキノスになんてことを。絶対許しません」
巨大ガニを傷つけたバッカスルメに怒り、渚は六本の触手の先端から太い針を出して伸ばした。
「ぬおっ! カニより強い!」
カルキノスと違い、不規則な触手攻撃をする相手は苦手なので太い針を槍で防ぎ、苦戦している。
「ああっ!! もういい!! 面倒になってきた!! 今回はわしの負けだ!!」
渚との戦闘が面倒になり、槍で触手を防ぎながら逃げ、槍をスキットルに変えた。彼はいいかげんなところがあり、面倒になると仕事をやめて逃げてしまう。
「バッカスルメが逃げたから、おれ達も逃げるぞ!!」
リーダーが逃げたことに動揺し、子分達も戦闘を放棄して逃げた。
「逃がしません」
バッカスルメだけはここで仕留めようと触手を伸ばす。
「わしはこんなところで死ぬ男ではない!!」
彼は近くにいる子分を盾にした。
「バッカスルメ!?」
盾にされて太い針が突き刺さった子分は彼を恨みながら毒で死んだ。
「ヌハハハハハハ!!」
バッカスルメを狙うが、彼は楽しそうに笑い、子分達を犠牲にして逃げている。
今回の戦闘でクラーケンの肴が再起不能になったことが分かり、見切りをつけ、自分が助かるために子分達を利用している。
子分達に恨まれても死んでいるので気にしていない。
カルキノスが追ってハサミを振りまわしても子分達しか殺せず、バッカスルメはうまく逃げ、宴会場からいなくなった。
「なんて男」
渚はすべての子分を犠牲にして逃げたバッカスルメに呆れており、追っても無駄と判断し、触手をしまった。
「バッカスルメを仕留めることができなかった。康様になんとお詫びをすれば」
逃がしてしまったが、クラーケンの肴は壊滅し、今回の失敗でバッカスルメは鮟鱇田の貴族連合に戻ることができなくなった。
カルキノスも敵を追わず、エサの子分達を食べている。気絶している者はうまく、渚の毒で死んだ者はまずい。残さず食べて、きれいに処理した。
豪華な料理と美酒で幸せだったクラーケンの肴は地獄にたたき落とされて壊滅した。
「美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者」と「非正規団員の小事件集」も連載中です。




