表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
連載小説「王様の履歴書」  作者: 大春冬彦
8/8

エピローグ 晴れた日の一同

 

 夏の訪れで緑が美しかった。木々の若葉が太陽に彩られ、反射してキラキラしていた。さっき、父上と母上、そして妃と食事を終えた。ルクサが慌ただしく新聞を手に入って来ることはもうなかった。これから王座の間へ行かねばならない。仕事があるのだ。

 部屋を出るとき、妃があいさつした。

 「陛下、行ってらっしゃいませ」

 「うむ。行ってくる」

 家来が扉を開け、そこを出ると、今日からまた新しい一日が始まる。政務は日常だが、今日からは新しく感じられた。

 余は王座の間に入る。

 「陛下。おはようございます」

 大臣ルクサの声がする。

 「陛下、おはようございます」 

 大臣メロオスの声がする。

 「陛下、おはようございます。いっひっひっ」

 誰だ?

 「やっ!ピンクではないか?なぜここに」

 そこには白のバスローブを着た魔人ピンクの姿があった。

 「今日から家来として仕事のお手伝いをさせていただきまする。何なりとお申しつけを」

 「……そうか、わかった…頼んだぞ」

 王座に腰を下ろす。臣下一同が階下に見えた。

 「陛下、おはようございます!」

 「うむ!おはよう、みんな。適度に肩の力を抜いて頼むぞ。太平の世が続くには寛容さも必要じゃ。貴族の威厳などよりも庶民の立場に立って、真面目に楽しく仕事をしようぞ!」

 臣下たちは一斉に言った。

 「ははあっ!」

 その後、魔人が付け足した。

 「陛下。仕事終わったらカラオケ行かね?」

 さあ、今日も余の一日が始まる。

                               (終わり)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ