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猫は七度死ぬ  作者: ぶらっく3だ
1章 ネコふたたび
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1 プロローグ

 漆黒の闇を苦ともせず、駆け抜ける一頭のしなやかな獣。高層ビルの屋上から隣のビルに跳躍一番、危なげもなく飛び移る。

 だがもし、この猫の躍動を誰かが見ていたとしたら驚愕していたことだろう。曲芸のような身のこなしが、猫のなかでも小柄かつ、短足で知られたマンチカンと呼ばれる種類の猫では到底なし得ない動きであると・・・・・・


 音も無く目的の部屋までたどり着くと、マンチカンと呼ばれる種類の猫は難解な暗号錠を開錠し、コンピュータシステムに難なく侵入を果たすと、ほんのわずかな時間で獲物であるファイルを見つけダウンロードした。

 侵入の痕跡を入念に消去すると、猫は再び駆け出し人気のない路上に現れた。


『ユキ、仕事は終わったよ』

「ネコ、ご苦労様」


 初めての人には初めまして。前作をご覧の方にはお久しぶりです。

 僕はネコ、・・・・・・ そう呼ばれています。

 一応断っておくと、某アニメのような未来からきた猫型ロボットではありません。いろいろ事情があって、頭脳は人間、ボディーはロボット所謂サイボーグと思って貰えば理解しやすいかも知れませんね』


「こら、ネコ。誰も居ないのに独り言?ボケるには早過ぎるわよ。

 ホラ、行きましょう」

『ああ、わかったよ』


 今僕を叱りつけた彼女の名前は、東条斎酒(ゆき)僕のハンドラーだよ。

良い娘だからみなさんも、仲良くしてね。

 ハンドラーと言うのは、一般的には動物の調教師なんだけど彼女の場合は、僕のサポート要員、つまりアシスタント(助手)だね。


 二0XX年、紅の災害クリムゾン・ディザスタにより減り過ぎた人口を支えるため人類はそれまで禁止していた自律型ロボットの運用を解禁した。

 これにより、地球上では二種類の高度な知的生命体が共存するために社会構造の変革を余儀なくされた。自然生命体と人工生命体に優劣は果たして存在するのか、その答えはまだ発見されていない。

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