07 ミミと大衆浴場へ
誤字報告ありがとうございます。
町の中心部にある大衆浴場。
俺はそこにミミを連れてやってきた。勿論、片腕には風呂セットと着替えを桶に入れて持ってきているぞ。
異世界なので少々心配したが、入り口はちゃんと男湯と女湯が別れているらしいので混浴でない。
字が読めなかったから、丁度入って行こうとする人に聞いてみたのさ。
「さてと……これってやっぱり、男風呂に連れていくって事だよな」
確か俺の世界では、小学生未満の児童は保護者同伴の混浴が許されていたと思う。
世界は違えど、そこら辺のルールは一緒だろう。
俺は保護者ではないけど、ミミとは五メートル以上離れられないから、どの道離れての入浴は出来ないし。
「まあ。それ以前に、こいつは何も出来ないからなあ」
魔王との戦いに負けて、その時に付けられた呪いの器具『緊箍児』。
その『緊箍児』の付属品的な存在で俺に纏わりつく幼女ミミは、歩く事と食べる事以外何もできない。
衣服はボロボロ。体や顔も垢やら泥、血糊といった汚れで、とても人の子とは思えない姿をしていた。おまけに悪臭も漂わせている。
おそらく魔王の手下に誘拐されて、酷い仕打ちをされていたのだろう。可哀そうに。
俺の目の前に現れた時のミミはほぼ瀕死の状態だった。
それも魔王の狙いだったのだろう。この子が死ねば俺も終わり。
絶望しかないこの状況を作り出し、恐怖のと苦しみの中で絶命していく様を楽しむ。
ホント、悪趣味なうえ、恐ろし過ぎるぜ。
だが俺は、諦めなかった。
必死に魔王から逃げ、ミミと一緒に魔王の城から脱出して、生き延びることが出来た。
この借りは必ず倍返ししてやる、と誓い今に至っている。
ただ、俺の頭から離れる事の無い『緊箍児』の対処方法は、未だ一ミリも解明されていないのさ。どうしたものかね。
ちなみに、ミミという名前は俺が付けた。この子に付けられていたタグに、数字の三十三が書かれていたから。まあ、単純な話だけど良い名前だろ。
受付の美人お姉さんに怪しまれる事なく脱衣所に到着した俺達。先ずは服を脱がなきゃな。
俺は、ばばっと上着とズボンを籠の中へ放り込む。ん!
側にいるミミはただ突っ立っているだけ。服すら脱ごうとしていない。
「……てか、こいつ服も脱げないのか。……し、しゃあないなあ……」
相手は女の子と言えど幼児だし、四歳児(推定)だし、俺が変に思わなきゃ全然問題ない。
余計な事を考える前に、ここは一気に脱がした方がいいだろう。
ミミの衣服に手を掛けて、ばばっと脱がす。下着もすぽすぽっと脱がす。
あっという間にすぽんぽん。うん、これで良し。
裸になった幼女は、特に恥ずかしがる事もなく、ただ静かに立っている。
淀んだその瞳は、俺をジッと見つめているが、無表情な顔は相変わらずだった。
初めてミミの裸体を見たが、衣服の下も相当に汚れていたんだ。
ただ、外傷は無さそうなのでそこは一安心だ。
可哀そうに。お兄ちゃんが隅々まで、綺麗にしてあげるからな。変な意味じゃないぞ。
俺は急いで自分のパンツを脱ぎ、籠に放り込む。
そして、ミミの手を引くと浴場へ入っていった。





