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社畜が送る異世界デスマーチのすすめ  作者: Maskwell
一章 異世界に転生できたよ!
5/40

三話 おねーちゃんですよ!

皆さま閲覧ありがとうございます。

挨拶が遅れましたがMaskwellと申します。


拙い文章ですが、楽しんでいただけると幸いです。


更新は書き溜めしていないので不定期ですが、できる限り頑張ります。


作者のモチベーション維持の為コメントや評価をして頂けるととても嬉しいです。


2017/02/14 作者

赤ん坊というのはどうしてこうも眠いものなのか。


睡眠自体は嫌ではない。


しかし、気づかぬ間にお漏らしをしていてその世話をしてもらったり、昼夜を問わずにお乳をもらったりと正直申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


特に母。


皆からはエンスースと呼ばれている。


これが母の名ではなく、前世でいうところのお妃様とか奥様って意味だと勝手に思ってる。


母はメイドに俺の世話を全て任せるわけではなく、一日の大半を俺のそばで過ごしてくれる。


できるだけグズらないようにしているが、寝て起きると泣いていることはしょっちゅうある。


母はニコニコと俺の世話をしてくれる。


偉大だ。


そして、姉たち。


この二人の名前は分かった。


ピンク髪をツーサイドアップにしているのが上の姉、ナナカ。


年はおそらく、17かそこら。


活発そうな瞳をしているが、俺を見る目は少なくとも優しい。


下の姉はアルカ。


正直何を考えているのかわからない。


ミディアムストレートの栗色の髪は、眉のところので綺麗に切りそろえられている。


その瞳は常に眠たげな印象を受ける。


しかし、俺に興味がないことは決してなく、よく俺を抱っこしてはほほをツンツンとつついてくる。


年齢的にはナナカよりも1つ2つ下だろうか?


そして二人とも母と同じ、そして俺と恐らく同じヤギのような角を頭に生やしている。


肌の色は二人とも俺に近い。


髪の色もバラバラだし恐らく、前世での遺伝の法則は通用しないのだろう。


哀れ、メンデル氏。


そして、この二人が話す言葉が俺の主な情報源だ。


「カストゥール カム インディヴァ ガル(お漏らしが許されるのは生後3日までだよねー)」


「アルマン ナイヌ クルゥンティアネア トーカ(だよねー)」


という具合である。


もちろん、適当にアテレコしてるだけで何を言ってるのか分かることの方が少ない。


つまり、未だ全く謎なのだ。


こちらから確認が取れない状態で何を言っているのかを理解するのはなかなか厳しい。


せめて絵本とか読んでくれれば話は変わってくるんだろうが。


そもそも俺は言語を覚えるのはかなり苦手だ。


前世でもプログラム言語を覚えるのにとにかく苦労した。


もともと文系だったが、点数でいうと英語は決していい方ではなかったし。


まぁ、気長に行こう。


ようやく、あうあうあーう言っていたのから、舌遣いができてきて、首も座ってきた。


というわけで取り敢えずここは目の前の姉たちに俺の根性を見せねばならない!


「ナニカ アルカ」


うん。日本語だとすげー意味が変わってくる気もするが、多めに見ろ。


こっちは未発達な発声器官で頑張ってるんだ。




二人の名前を呼んでからは、それはそれは大変だった。


アルカの方は慌てて母を呼びに行き、ナナカの方は必死でちゃんと自分の名前を発音させようと何度も俺にナナカという名前を叫び続けた。


すまんが、俺だってちゃんと名前を言ってやりたいがここで体力の限界だ。


俺は睡魔に呑み込まれながら、次目覚める時には良い意味での変化があるだろうなとぼんやり考えた。


そして、俺はこの家族とならこの世界でどんな苦難だって乗り越えられると確信した。

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