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社畜が送る異世界デスマーチのすすめ  作者: Maskwell
二章 小さき心に意思を!
22/40

十九話 捕まえてごらんなさい!

第二パート始まります。

ブックマークして頂いている方が増えて、小躍りしてます。

本当にありがとうございます。

案内に従って闘技場へと入ると、そこは地獄絵図だった。


いや、この世界ではもしかしたら「ふれあい動物パーク」ぐらいの光景なのか?


デカいのやら、キモいのやら何十種類もの魔獣がドーム型の闘技場をうろうろしている。


うわー。あの熊みたいなのとかどうやって捕まえるんだよ。


近づいていくと試験官らしきイノシシ頭の職員が俺に説明をしてくれる。


「おう、早かったな。ここが第2パートの会場だ」


筋骨隆々のその職員は闘技場フロアを指差す。


「あの中から好きな魔獣2体を捕獲して、脇にある檻に入れてくれ。道具は置いてあるものを使ってもいいぞ。カトラス先生から説明されてると思うが、魔獣に負わせた傷によっては減点になるから気をつけろよ」


カトラスってのはおそらく、あの大女の悪魔のことか。


やっぱあの人も学園の先生なんだな。


「わかりました。ついでに、俺って今何位かって教えてもらえるんですか?」


ずっと気になっていた順位についてイノシシ頭に質問をする。


「まぁ、お前らが第一組だからなんとも言えないが、この組の中じゃお前さんが3位だぞ」


なるほど、組ごとの順位ではなくて総合タイムが採点の対象なのか。


にしても、3位か。悪くはないな。


俺はもう一度、闘技場を見渡す。


中世ヨーロッパのような外観とは異なり、中は近代的で機能性重視だ。


中央のフロアを見下ろすようにぐるりと囲まれるように作られた観客席。


天蓋は半分開いている。雨の日は閉じることもできるのか。


そして、中央のフロア。


砂地の床はサッカーコート2面は余裕で取れそうだ。


そこにうじゃうじゃといるわ、いるわ異形の魔獣。


よく見るとその魔獣たちの間に人影があった。


「やっぱあの二人か」


フロアで奮闘していたのはジンとメロウだった。


ジンにはいつの間に抜かれたんだろうか。


だが、不思議ではない。チラリと見た魔力総量からして、あの二人がかなりのものだというのは初めから分かっていた。


だからといって、やはり何度頼まれてもジンに協力する気にはならないが……。


「とりあえず、がんばって来い。無理してデカいのを捕まえる必要はないからな」


このイノシシのおっさんは結構いいヤツみたいだ。


「わかった。ありがとう」


俺は礼を口にするとフロアへと向かう。




小さいころから動物は好きだった。


社畜時代だって何度 AVアニマルビディオに心を癒されたか分からん。


だが。。。


「こいつらを俺は魔『獣』だとは認めないぞ……」


なんで洗濯機よりデカいクラゲが地上を歩いてるんだ!


なんでただの棘の塊から象の鼻みたいなのが生えているんだ!


なんだあの成人男性の二倍はあるデカい鳥は!


あの、1m近くあるトンボとかマジで獣じゃなくてただの虫だろ!


魔獣。楽園エイディンに元々住んでいる生命の中で、神に似せられることのなかったものたち。


魔獣のほとんどは知能が低く、言葉が通じない。


知ある魔獣は「エデム」として生活をしている。厳密に言えば先ほどのイノシシのおっさんや、うちにいる猫耳メイドのフニャニャなどの獣人も魔獣の仲間になる。


まぁつまり、区切りなんて割りと適当だってことだ。


魔獣はその特性から体内で魔石を作る。


人間で言えば肝臓、鳥でいうところ砂ズリみたいなものか?


獣人はその機能がほとんどなくなり、魔石は作らないそうだ。


魔石は加工され様々な日用品に使われる。


魔石は魔力の強いものほど密度が高く、大きい。


つまり……。


「魔眼の力である程度の強さは分かる」


ということで、


魔眼(アルマス)、発動】


俺は小さな虫取り網を手にフロアへと足を踏み入れた。

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