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社畜が送る異世界デスマーチのすすめ  作者: Maskwell
序章 転生の経緯を説明するよ!
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プロローグその2 プロローグが一話だけなんて誰が決めた?

深夜、とっくに全員が帰った社内で俺は作業をしていた。


嫌がらせのようにその日受けた新たなアサインで完全にスケジュールがパンクした俺は、今はなきオタ新人の言葉をふと思い出しネットを開けた。


ネットで調べると異世界転生の方法は思いのほか多かった。


魔方陣の上で首をつる方法に、特殊な薬品が必要なものなど。


その中の一つが俺の眼を引いた。


やり方はとても簡単だった。


一人でエレベーターに乗り4階、2階、6階、2階、10階と移動する。


10階についたら、降りずにまた2階を押す。


もし、ここまでで誰かがエレベーターに乗ってきたらまた始めからやり直し。


というものだった。




深夜のオフィスビル。


条件としてはこの上なく最適であり、俺は何よりもこの方法で異世界に行けると何故か確信があった。


正直ただ疲れていただけと言われればそれまでだが、俺はそれこそまるで魔法に魅せられたかのように暗いオフィスを後にした。




実際にやってみると意外と時間がかかった。


無事に10階に着いた後2階のボタンを押したときには軽い感動すら覚えた。


あとはこのまま誰も乗ってこなければ、晴れて俺は残業地獄〈デスマーチ〉から解放されると俺は信じて疑わなかった。


謎の達成感と共に今となっては頭がおかしいとしか思えない思考回路がすげー恥ずかしい。


しかし、ここで予想外のことが起こった。


6階を過ぎたあたりで4階のボタンが光ったのだ。


俺は、ここまでやって4階で誰かが乗ってくるのかと一抹の敗北感に苛まれた。


しかし、4階に着く直前に気づく。


「誰かが乗ってくるからって、ボタンって光らないよな。」


ヒヤリと冷たいものを背中に感じた時には、既に遅かった。


扉が開くとともに髪の毛の長い女がエレベーターの中へと入ってきた。



俺はその女が手に持っているものを理解する前に視界がブラックアウトした。


俺の記憶は一旦ここで終わる。


いや、記憶どころか俺の命はここで終わりを告げた。



先に言っておこう。次に目覚めたのは異世界だった。

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