叛逆の天邪鬼
あれで僕が死んだとでも?
あんな子供騙しが通用するもんか。
莫迦げた奴だ。率直というか正直者というか。
正直者が莫迦を見るのだよ。
僕は一旦屍になった。
青年に身を任せて正解だった。乱雑ではなく静かに隔離してくれた。
下手に目立たない方が良い。
もうこの事実は少年に伝わったのだろうか?
そう思った瞬間僕は落とされた。面に着くまでは案外時間があった。
間もなく僕はまた眠った。
我に帰ったその時、僕は海へ居た。
やはり風はあるものの太陽は照り続けている。
魚でも食おうかと思ったが流石に止めた。
太陽光で焼けれる筈が無い。黒塗りがあればまだしも。
そして僕は島へ行こうとした。
しかし足を止めた。何かがこちらを見ている。
誰だろう?考える間もなく下を見る。
墓だ。
骸だ。
此処は墓地なのか?
次第に息が苦しくくなる。
僕はとりあえず上がった。
島はすぐ近くだった。
丁寧に階段がある。誰も気付かなかったんだろう。
僕はもう一度潜った。
墓石に刻まれた文字を読む。
------まさか?
最初に殺した人から墓石が連なる。
最後の墓石には僕の「名前」が刻まれている。
僕は死んだのか?残念だった。
殺しも美しくなければならない。
考えれない人には向いていない。
そんな人が僕を殺したと勘違いしたのは残念極まりない。
そして僕は島へ戻った。
愚か者の最期を見届ける為に。
私が折角取ってあげたのにアイツは...
ダメな奴だ。聡明なのは外見だけね。




