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私立魔法学院の日常  作者: 月兎
新聞部の日常編
7/10

第2話・1年生の覚悟



「君たちにこの地獄を生き抜く覚悟はあるかい?」


目の前の1年生達は、驚いたように固まっている。

「え、えと…」

ようやく口を開いたのは誠太郎。

「地獄…ですけど、その…」

うつむいてモゴモゴしてると思ったら、ガバッと僕の方を見て、

「それでも、俺の新聞部に入りたいんで!仕事したいんで!」

覚悟はできてます!と言いたげなその目は、隣に並んでいる他の1年生も同じだった。

「いーんじゃない?」

となりで原稿を書いてるシュンが言う。

「あれ見てもやる気になるなら。だって、俺一回やめようかと思ったしw」

そう、こいつは入部をやめようとしていたのだが、そこをなんとか僕がひき留めたんだ。

「そ、そうなんですか?先輩、すごく楽しそうに…」

「まぁ、俺の能力使ってやりたいことやらせてもらってるだけだし?」

「そっか、先輩ってそのカメラで撮れば、その人や物の考えやデータがわかるんですよね!いいなぁ…」


「いいことばっかでもねーよ?」

「え?」

「例えばな?」

シュンが原稿から顔をあげる。

「ここで俺がお前らを趣味で撮ったとする。んで、お前らが、実は俺を嫌いだと思ってるとする。」

するとそれまで見えるよな。

そう言うと、1年生はハッとしたように顔を見合わせた。

「先輩も…大変なんですね…。」

「ま、そゆこと。とりま、あの地獄を見てもやる気があるなら、お前らは新聞部に入る資格はあるよ。な?秋吉。」

「もちろん。大歓迎するよ。」

1年生達の目がやる気でキラキラと輝いていたことを、

僕は忘れられないだろう。

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