僕が自らを殺す時
つまらない。
ぽっかりと空いた穴を埋めるには、どうすればいいのか。
些細な事でもイラつく。
目に映る凡てを、破壊したくなる。
壊したい欲求が高まる。
手当たり次第に、壊して、壊して、壊す。
テレビもステレオも携帯もパソコンも、壊す。
猫も犬も・・・祖父も祖母も父も母も妹も、壊す。
・・・しかし、埋まらない。
ぽっかりと空いた穴は埋まらない。
寧ろ、じわりじわりと広がってゆく。
埋まらない、不満。
壊したい、衝動。
街をふらつく。
どいつもこいつも、笑いやがって。
不満、不満、不満。
壊してやる。
ガシャーン!!
キラキラ、キラキラ、目障りなんだよ。
ガシャーン!!
きゃあきゃあ、騒ぐな!
ガツンッ!
よし、それでいい。
静かにしとけよ。
一人、また一人・・・、壊していく。
それでも、埋まらない。
煩いなぁ。
サイレン鳴らすなよ。
煩い。静かにしてくれ。
ああ、そうか。
僕の耳が聴こえなくなればいい。
僕の目が見えなくなればいい。
僕の心が無くなればいい。
僕を壊せばいいんだ。
なんだ、簡単な事じゃないか。
あははは。
なーんだ、本当に簡単だ。
タンタンタンタン・・。
がチャリ・・キィ・・バタン。
コツンコツンコツン・・・。
ガシャ、ガシャ、ガシャ・・。
あははは。
これで、きっと僕の穴は埋まる。
トンッ。
ヒュォォオオオォォオオ・・・。
―――――――グシャリ。