第1話
早くも第一話です。
それではどうぞ。
ここは、地球とはまた別世界の星。
そのとある国の森を灰色の毛の狼獣人がのんびりと入ってきた。
〜灰色の狼獣人side〜
「んあぁぁ〜〜……やっと午前の授業が終わった……正直授業なんてかったるいのやんないで、昼寝してぇんだけどなぁ〜、まぁ今昼休みだし、ちょっといつものところで昼寝でもしとくか……」
俺は、月宮疾風。ここ、リアンモール学園高等部の高校1年だ。まぁ、さっきの話の通り勉強は苦手だ。
「……ん、なんだあれ? 」
いつもの昼寝してるところに変な青緑っぽい色の何かが丸くなって寝ていた。
「狼……? 」
それは、俺と同じ狼獣人だった。
だけど、あんな色の狼獣人なんて見た事ねぇし……しかも服着てねぇ……
「…………ん……」
お、起きた。取り敢えず、声かけてみるか。
「おい、こんなところでなにしてんだ? 」
「え……なにっt……うわ!!
お、狼が喋ってる!! 立ってる!! 服着てる!! 」
な、なんだ? こいつ……俺を見た瞬間意味わかんねぇ事叫びやがった。
「何言ってんだ? お前だって狼だろ? ていうか、服着てねぇお前に言われたくねぇよ!! 」
「えっ……」
そう言ったら、そいつは自分の身体を確認すると、倒れた。
「あ、おい! 大丈夫か!? 」
「う〜〜ん……」
駄目だ、完全に気絶してやがる。
「仕方ねぇ、保健室まで連れてくか……」
俺は、そいつをおんぶすると、保健室まで走った。
〜〜〜〜
「失礼します。」
保険室に入るとカンガルー獣人の先生がいた。
「おや、珍しいね。君がこんなところに来るなんて……」
「違います。ただこいつが気絶しちゃって……」
俺は背中で気絶したままのそいつを先生に見せた。
「ん、その子は……君の弟さん? 」
「違います!! 変な事言わないでくださいよ……」
「すまん、すまん。にしてもこれは珍しいね……普通、碧色の狼獣人なんていないだろ? 」
「まあ、そうですね……俺もそんな色のやつがいるなんて聞いた事もないです。それに、こいつ俺をみたら、喋ったとかなんだかんだいって、自分の姿をみて気絶までしましたし……」
「それって、もしかしたら……兎に角、その子はそこのベッドに寝かしておいて。私は理事長を呼んでくるよ。あと…君はもう教室に戻った方が良いよ ?」
「えっ……? 」
見ると時計は午後の授業開始まで2分前を指していた。
「うわ、やっべ!! その子お願いします、失礼しました!! 」
そう言うと俺は急いで教室に戻った。これは、間に合いそうにねぇな……
〜ハヤテsideout〜
〜理事長side〜
「何……? そうか、分かった。今から行く。」
電話の受話器を置くと、私はすぐに保健室へ直行した。
〜〜〜〜
「失礼、入るぞ。」
「あ、お待ちしておりました。そこに寝ている子がさっきお話しした……」
私が保健室のドアを開けるとカンガルー獣人が、出迎えた。彼は、袋井空人で、ここ保健室の先生だ。
「ふむ……確かに碧色だな。やはりこの子は……」
「えぇ……恐らく、別世界から迷い込んだ。そして、姿も変わった、と考えるのが妥当でしょう。記憶喪失だとしても、同じ狼獣人である月宮君を見て、叫ぶ事は無いですからね……」
「……うん? ここは……」
むくりとその子は、起きた。
「おや、気がついたみたいですね。」
「えっ……うわぁぁぁぁぁぁぁ!! こ、今度はカンガルーとなんか変な動物がいる!! 」
やはり、この反応のようだな。
しかも、私の事を変な動物と……
「落ち着いて、深呼吸してください。」
「落ち着けって方が無理だよ!! て、また喋ったぁぁ!! 」
「あぁもう……仕方ないですね……」
呆れたように空人先生は、彼にねこだましをした。
びくっ!!
と、飛び上がると彼は大人しくなった。
「さあ、ゆっくりと深呼吸してください。」
「スー……ハー……スー……ハー……」
彼は空人先生に指示されたようにゆっくりと深呼吸をした。
「……落ち着きましたか? 」
「はい……すみません、大声出してしまって……」
そう言うと彼は顔を俯けた。
「良いですよ、この世界にはまだ馴染んでないようですし……自分の今の姿、分かってます ?」
「はい、さっき灰色の狼に言われてみましたから……それに、なんか腰当たりに感覚が一つ増えたような感じがするので……それよりも、俺が何で別世界から来たって分かっているんですか? 」
彼は、ふと気づいたように、その疑問を空人先生に彼はぶつけた。
「君が獣人を見て、余りにも驚いいていたと、月宮君から聞きましてね。それに今さっきも私達を見て、騒いでいたでしょう? だから、もしかしたらと……」
「あぁ、成る程……」
空人先生の答えに彼は納得したようだった。
「でも、君も元の世界に帰れなくて寂しいんじゃないか? あちらには、ご両親も居るんだろう? 」
私がそう聞くと彼は凄く暗い表情をして、俯いた。
……どうやら、私は地雷を踏んだようだ。
「……いいえ、両親は俺の小さい頃に事故にあって死んでますし……俺はもうあの世界には帰る事は出来ないんですよ。」
「? 如何言う事だい? 」
彼は、この世界に来る事になった訳を話した。
「……そうか……君は向こうの世界では死んでしまったのか……聞いてしまって、悪かったね。」
私が謝ると、彼は顔を上げ、首を横にふって言った。
「いえ、良いんです。理事長も悪気があって言ったわけではないのでしょう? 」
彼はそう言って私に笑いかけた。
「あぁ……悪いね。」
そう言って、私は彼の頭を撫でた。
……別に彼の笑顔が可愛くてつい、撫でてしまったわけでは無い。辛いこと思い出させてしまったという、責めてものお詫びだ。
「……お父さん……」
「ん? 」
「あ、いえ、その……小さい頃にお父さんに頭を撫でてもらったなって……」
そう言うと、彼はまた俯いた。
……これは、またやってしまった感じか……?
と、兎に角、話を別の話題に逸らさねば……
「あ……えっと、この高校に通ってみたらどうだ? 」
その発言に彼は顔をあげ、驚いていた。
「え……いや、いきなりそんな……悪いですよ。」
「良いんだ、それに、まだここに来たばかりだろう? 高校で、この世界の事を学ぶと良い。」
そう言うと、彼は少し考えると
「……そうですね、ありがとうございます。」
と言った。
「では、まず生徒証やらなんやら、色々準備しなくてはな。と、そういえば、自己紹介がまだだったな。私はこの学園の理事長をしている、一条陸斗だ。よろしく。」
「私は、袋井空人です。よろしくお願いします。」
「陸斗さんと、空人さんですね。俺は海原海斗です。よろしくお願いします。……あ、さっきのように呼んで良かったのでしょうか? 」
「私は、それでも良いですよ。」
「私も、そう呼んで貰っても構わないよ。で、海原海斗君だね? 分かった、じゃあ高校の手続きをして置くよ。あと先生、海斗君に服を。そろそろ、寒そうですよ。」
「あ……」
彼は自身を見回し、何も着ていない事に気付き、顔を赤くしながら、布団のシーツで身体を隠す。
……うん、可愛い……
「陸斗さん!! 今なんか変な事考えませんでした!? 」
……海斗君、君はエスパーなのかな?
「私は考えてました。」
と、空人先生が言った。
「え……」
以下にも引いたような顔をしてるよ、海斗君……
「兎に角、空人先生。まずは彼に服を。」
「はい、わかりました。」
空人先生は、保健室のタンスから、服を取り出した。
「こう言うものしかないですが……」
「いえ、着れるものがあるだけましです。」
彼は空人先生からその服を受け取ると急いで着替えた。
「じゃあ、私は海斗君の入学手続きをすませて置くから。」
「はい、分かりました。」
「はい、わざわざありがとうございます。」
「いやいや、何か困ったらいつでも理事長室に来ていいよ。」
「は、はい……」
海斗君の顔には、『そんなところ、いつでも行ける勇気がありませんよ……』と、書いてあったが気にせず、私はそこで、保健室を出た。
第一話、終わりました。三獣人、新しいキャラが登場しました。キャラ設定は、後日投稿になります。
感想お待ちしております。
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