志願
2週間が経過し、そろそろ私立高校への志願が始まるとき。そんな時でも、ふざけている奴はいる。
――なんて余裕をかましているのだろう。
などといつも思ってしまうのは、俺だけだろうか。
それでも、昔はあの奴らと同じような感じだったので、何とも言えないのが現実。そこを突っ込まれたら終わりだから。
それにしても、そんなことをしていたのが、もったいなかったようにも感じる。
俺は、今日も勉強中。すると、俺のだいの友達の真司がやってくる。
「どう? 勉強の計画は順調かな?」
「う~ん。どうともいえないかな」
「そうなんだ。だけど、お前は頭がいいじゃん」
「お前にだけは言われたくない。お前もそこそこできるんだし、それに勉強だってそんなにやってないでもできるんだろ?」
「おい、俺はそんな天才じゃない。だけど、暗記だったら2回見れば覚えられるよ」
「それが、天才ともいえる頭脳の持ち主じゃないか。だけど、昔はお前もバカだったよな~」
「そうだな。俺はお前が勉強するとか言ってさ、やらなくちゃと思ったんだよ」
「マジか」
俺はとても驚いた。普通は、こんなことを思うのは、勉強熱心の子しかいないのに……。
まあ、簡単に言えば、そんな感じがあるということ。
すごいもんだ、こいつは。
そんなことで、授業が始まる。
授業が終わり、みんなはくつろいでいる。
俺はいつも気になるやつがいる。それは、いつも俺のことを見てくるやつだ。
勉強をおしえてもらいたいんだか、話したんだかは不明。だけど、いつも見られているとなんだか照れてしまうのだ。
だから、やめてほしいが俺が近づくと遠くに行ってしまう。妙なやつだ。
そいつは女だ。
それか俺が恋愛対処でもあるのか。そんなことはないと思う。こんな勉強しか頭にないやつがそんなことあるかと思うぐらいだ。
俺はその前に、昔に勘違いでとても恥ずかしい思いをしているのだ。先に、そう思ってしまっても相手はそうではないとなると恥ずかしいので、そのままにすることにした。
そんなことで、授業が続く、それに私立高校の志願の時期も近づく中での、俺の焦りときたら相当なものだ。
受験と言うものは、とてつもなく怖いものであり、焦るものでもある。
俺はそれでも行きたい高校へ行くために、私立高校へ志願をした。
みんながよく受ける学業特待生入試を受けることにして、この志願期間は過ぎていったのだった。