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異世界を渡りし者  作者: 山田 隆行
光の精霊編
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第42話 上級魔族

ついに・・・ついにアクセスPVが100万に到達いたしましたーーー!!

ミコトが森を突破し、もう少しで岩場へと到着するまさにその頃、岩場で動きがあった。


「リザード。暇そうだな、街にでも人間を襲いに行かねえか?」

「人間ナド弱スギテ面白クナイ・・・。」

「そんな事言わずによう、斬られた腕も再生したんだろ?」

「ソノコトハ言ウナ!! アノ人間トハ思エナイホドノ強サ・・・驚嘆ニ値スル」

「あの時は本当に吃驚したぜ。 何せ、お前ほどの奴が手傷を負わされたなんてな」

「再戦ヲ楽シミニシタイガ、今ハ此処カラ離レラレナイカラナ。」

「そうだったよなぁ~~ボラス様たち早く帰って来てくれないかな。」

「アノ御方ノ事ヲ略称で呼ブトハ・・・。命ガ要ラナイ物ト見エル。」

「おいおい、内緒にしといてくれよ? 俺とお前の仲だろ?」

「フッフッフ・・・。」

「本当に頼むぜ!?」

「ムッ?ナニヤラ、人間ノ気配ガ森ノ方向カラ漂ッテクル。」

「確かか?此れで暇を潰せるってもんだ!あの御方には迎撃に出たと言っておいてくれよ?」

「分カッタ。人間相手トハイエ、クレグレモ油断スルナヨ?」

「俺様を誰だと思っていやがる!アークデーモン様だぜ?」


一方その頃、岩場まで残り1エルトという所まで近づいていたミコトはというと・・・。


(マスター、目的地の岩場から少なくても2体の魔物の気配があります。)

(情報に間違いは無かったみたいだな一気に突っ込むぞ。)

(ちょっと待ってください!? その内の1体が此方へと向かってきています。注意してください)


ルゥに言われた直後、周りに木々すら生えていない山道で立ち止まり迎撃姿勢を取ると其れを待っていたかのように巨大な影が空から舞い降りてきた。


「人間なんぞが何故此処にいる?此処から先は我ら上級魔族の住処だ、早々に立ち去れ!」

「この魔物も言葉を話すんだな・・・。」

「魔物だと!? 俺をあのような屑共と一緒にするな!」


自らを上級魔族と名乗る魔物は肩をプルプルと震わせ怒りをあらわにしていた。


(マスター、あれは依頼書にあったアークデーモンです。討伐報奨金は金貨20枚のSS級です。)

(証明部位は何処だ?)

(今は丁度陰になって見えませんが腰から伸びる尻尾が其れです。)

(分かった。)


ルゥとの会話が終了し魔物を見ると不意に襲い掛かってきた。


「警告だけにしてやろうかと思ったがめだ。此処で殺してやる」


魔物は手に持っていた巨大な棍棒を振り回しながら、俺との距離が開くと炎のブレスを吐いて来た。


「どうだ、近寄れまい! 諦めて俺様に殺されな。」

「そうは行くか!」


俺は剣を中段で構えながら魔物の首を目掛けて斬りに行った。


「馬鹿め。 炎のブレスで灰と化すがいい。」


魔物は勢いよく俺に向かってブレスを吐くが、俺はそのチャンスを狙って飛び込んだのだった。

不死身である俺の身体を炎が焦がしながら俺は剣でアークデーモンの首を一閃した。


「ば、バカな・・・。お、俺が人間なんかに負けるなんて」


断末魔のように声を発した後、魔物の首が地面へと落下して勝負は終わった。


(マスター、お見事です! これで金貨20枚獲得ですね。)


俺は逸早く尻尾を切り取り道具袋に詰めようとしたが、あまりにも其れは大きく、異次元空間を開いて其処に収納する事にした。


(マスター、もう1体の魔物が此処から400mのところに座っています。)

(よおし、一気に行くぞ。)


俺は魔物の死体をそのままに更に奥へと足を進めた。


「お、お前はあの時の!?」

「誰カト思エバ森デ対峙シタ剣士カ・・・。ソノ様子ダト、アークハ殺サレタヨウダナ。」

「アーク? さっきの奴か、中々手ごわかったが俺の敵ではなかったな。」

「貴様ニ斬ラレタ腕モ元通リニ治ッタ事ダシ、アノ時ノ続キト行コウカ。」


リザードマンはあの時の剣を両腕に1本づつ持って防御せずに襲い掛かってきた。


「貴様等人間ノ訓練トヤラヲ真似テ更ニ強クナッタ我ヲ倒シテミヨ!」

「上等だ。どんな結果になっても文句言うなよ?」

「望ムトコロダ!」


キンッ! キンッ! ガキン! 

打ち合う事およそ20分、リザードマンの剣が根元で圧し折れ、俺の剣が喉元を貫いて勝負は決した。

リザードマンは何かを発しようと口を必死に動かすが、喉に穴が開いているため空気が漏れる音しか聞こえては来なかった。 倒れ際の一撃で俺の腕に爪で傷を付けた直後、地面に倒れ息絶えた。

ちなみに傷つけられた腕は瞬時に治療され傷跡すら残ってはいなかった。


「敵にしては良い太刀筋だったぜ。」

(マスター、リザードマンはリュナイトと同じく口の際にある黒い牙が証明部位です。)


俺はリザードマンの牙を丁寧に刈り取ると、死体に向かって手を合わせた。


「お前が魔物でなければ良い好敵手になってたかもしれないな・・・。」


俺は周りを見回して他に魔物がいない事を確かめると、森へ向かって歩き出そうとしていた矢先にルゥから強大な魔物の気配がすると話しかけられた。


(マスター気をつけてください。 先程のアークデーモンやリザードマンとは比べ物にならないほど強大な魔物の気配が岩場の更に奥より近づいてきています。)

(数は何体だ!?)

(リザードマンよりも少しだけ強い気配が2つと、更に数倍の強さを持つ気配が一つです。)

(計3体か・・・。)


俺はその場で深呼吸して息を整えると振り返って身構えた。

身構えてから10分が経過した頃、見てしまった。

5mを超す巨大な魔物と、其れに付き従う3つ首の魔物がノシノシと山肌から降りてきた姿を・・・。


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