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第9話 初めての鍛錬(2回目)という矛盾

 朝食を食べたから、庭に出る。そう、今日から修行が始まるのだ。といってもまだ幼いし、走り込みとかだけだろ。


「よお、昨日言った通り、今日から鍛錬を始める。言っておくけど、まだ幼いからって容赦はしないからな。」


 おう、どんとこいや。


「じゃあ、まずは走り込みからだな。体力づくりは基礎中の基礎だ。体力はそこら辺の一般市民とかの戦闘なら、勝敗に一番かかわる要素だしな。強い奴はみんな体力がある。お前も強くなりたいだろ。なら走り込みから始めるんだな。とりあえず、庭の周りを3周くらいは走ろう。」


 マジか…。この家まぁまぁ大きいから一周はきついんだよ。多分外周3周分くらいなんだよな。それを3周、実質外周9周分なんだよな。前の世界では最高でも5周なんだよな。それでもきつかったし。でも強くなるためだ、頑張ろう。


 ーーーーー庭換算で1周半くらいの時ーーーーー

 ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ、マジできっつい…。死ぬ…。足ほとんど動かねぇよ…。


「どうした?大丈夫か?」


 ぶっ殺すぞ。実の親にあんまりこういうこと言っちゃいけないんだけどぶっ殺すぞ。大事なことなので2回言いました。いやだってだ。こっちは限界近い状態で死にかけなのに、父さんは後ろから余裕そうに、「どうした?」なんて言ってくるんだぜ?ブチ切れたくなるに決まってんだろ。


「ぜぇ、ぜぇ、もう…むりぃ。」

「そうか、じゃあちょっと休憩するか。」


 マジかよ。意外と理解あるんだな。さっきは殺意むき出しにしてごめん。


「やっぱ、いきなり3周はキツイか。」

「うん、きつい…。」

「じゃあちょっと減らすか。まだお前の体力がどのくらいかよくわかんないからちょっと多すぎちゃうこともあるかもだから正直に教えてくれよ。」

「わかった…。」


 ぶっちゃけこんなにつらいとは思ってなかった。体力づくりってこんなにきつかったっけ。ほとんどさぼり気味でやってたからわからんかったわ。


「さぁ、あともう2セット、頑張ろう。2周でいいからな。」


 あー。逃げてもいいですか?強くなるってこんなにきついの?やめようかなぁ。でも、せっかくの異世界なんだし、もうちょい頑張るか。こんなんでくじけてたら、今後、どうなるんだろう。全部から逃げ出す気がする。なにそれ、前世と何も変わらんやん。それだけは絶対にヤダ。なら頑張るかぁ。


 ーーーーー2セット後ーーーーー

「お疲れさま。これを毎日続ければどんどん体力つくぞ!明日も頑張るぞ!」


 そうか…、明日もやるのか…。てか毎日やるのか…。でも、強くなるにはしょうがない。最強になる第一歩や。今日はもうこれで終わりかな。幼い子にできることなんてたかが知れてる。だから、これで終わってこっそり魔法の練習でもするか。


「じゃあ次は、刀を持ってみよう。」


 …え。それ、本当に幼い子にやらせていいのか?俺は中身が中学生だから大丈夫だけど、もし、本当に幼い子だったらどうするんだ。刀振り回していろいろとあぶねぇぞ。


「ほら、これが木刀だ。これは練習用の刀だ。試しに持ってみろ。」


 そういって父さんは俺に木刀を投げた。俺はその木刀を持った瞬間一つ思ったことがある。軽い。そう、めちゃめちゃ軽いのだ。感覚としては小さい木の棒を持ってる気分。でも長さは1メートルくらい。どういう素材でできてるんだ?


「その木刀の端を両手でつかめ。」


 俺は、少し癖で上段に構えてしまった。俺は前世も厨ニ病だったから、俺の部屋におもちゃの刀があって、それをいつも上段に構えていた。理由は単純、俺の読んでいる小説ではその人は上段に構えていたんだが、その人は強く、かっこよかったんだ。だからそれを真似していたからだ。


「…たいていのやつは刀を最初持ったとき、居合の構えか下段に構えるはずなんだがな。お前は数少ない上段の使い手かもな。」


 上段ってこの世界では少ないんだ。意外とかっこよくて強そうなのに。


「上段の構えは基本的に速度が速い。逆に下段の構えは一撃の威力が強い。どっちがいいか、敵によって選んだほうがいいときもある。そうやってどっちにすればいいかわからないときは、最初は居合の構えでいけ。居合は柔軟に動けるぞ。」


 と、いうことらしい。でもぶっちゃけ、誰よりも早く、気づかれる前に攻撃できれば相当有利になるだろうから、多分俺はずっと上段かな~。


「まぁ、でも今はちょっと居合の構えにしてくれ。素振りをする。」


 刀術の稽古と言ったら素振りだよなー。俺の中では、野球と刀道は素振りばっかりやっているイメージがあったもん。


「掛け声に合わせて、勢いよく刀を下ろせ。ただ、力任せにただ振るのはよくないぞ。」


 なんかさ。俺の中の父さんのイメージはさ、もっとおどおどしてて、説明があんまりできなくて。そうじゃない、こうだ。とか言う人だと思ってたんだけど。思ったよりアドバイスが正確でビビってる。言葉にするのがうまいな。俺にはできないことだ。


「行くぞ、1、2、3、4、5、6、…」


 勢いよく刀を振り落とす。でも、音はならない。周りから見たら、ただちょっと早く振り落としてるだけにしか見えないだろう。でも父さんはちょっと微笑んでた。理由はわからない。父さんからしたら、僕は中身は普通の幼い子よりも大きいと思われていてもおかしくないのに。そんな奴がゆっくり素振りをしてるんだぞ。それをどうしてそんなに微笑んでいるのだろう。


「48、49、50!よし、終わりだ。どうだ?疲れたか?それともまだいけるか?」


 ちょっと腕がきついかも、ちょっとパンパンになっているんだよ。でもこれは筋肉が付いたってこと。なんか、そう考えるとちょっとうれしいな。


「よし!今日の鍛錬を終了する!また明日も頑張ろう!」


   なんかさ、今日一日を通して、父さんは僕が思っていたより尊敬できる人物なのかもしれないって思ったんだよ。なんかさ、最初は本当に弱い人だと思ってたんだけど、鍛錬の時の目は何か違かった。まるで何か、覚悟を決めたような目だったんだ。何かを守りたい、もっと強くなりたいっていう思いがこもった力強い目だった。俺もいつか父さんみたいに何か覚悟を決めたよな目になれる日が来るといいな。その時は、父さんの隣に立って戦いたいな。


 次の日には両腕と両足が筋肉痛で今日の2倍以上大変になったことを、この時のレオンはまだ知らない。

だんだんここが書いた後のおれの感想みたいになってきたな。それを承知に一つ言わしてくれ。なげぇ。

あと一つ報告、ちょっと投稿ペースが落ちるかも。理由はちょっと学校にある。何とは言わないけどテストっていらないと思うんだよね。

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