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☀ 神様の言う通り  作者: 雪*苺
5月 【 傘 】
3/24

⭕ わらいもの 3


──*──*──*── 小学校


──*──*──*── 校庭


 親切で優しいとバイバイして[ 正面玄関 ]をして[ 校庭(運動場) ]を歩いていたあいだ、ずっと最悪だった。

 雲が1つも無い晴天のしたで、僕は大人用(お祖父ちゃん)の傘を持って歩いている。

 ながぐつとカッパと折り畳みがさはいったぶくろを持って歩いている。


 登校している学生達に笑われながら歩く羽目になっていた。

 指を差されて笑われたり、抜いたばかりの草を投げ付けられたり、砂を掛けられたり、小石を投げられたり、野次を飛ばされたり……。

 男子からも女子からも笑いものにされながら[ 正面玄関 ]に到着した。


 大人用(お祖父ちゃん)の傘を傘立てに置いてから、下駄箱のまえで靴を脱いでいると、後ろから背中を押された。

 バランスを崩してすのこうえに転んだ僕を見て、男子や女子がおもしろしくケラケラと笑う。

 最悪だ…………。


 なんいやな思いを朝っぱらからいけないの?!

 みんなひどいよぉ~~。

 僕と目の合ったクラスメイトがたけど、バツのわるそうな──明らかに関わりたくなさそうな顔をして廊下を駆けて行った。


 ヨロヨロとしながら立ちがった僕は、下駄箱からうわきを出して、いてから脱いだ靴を下駄箱の中へれた。

 廊下を歩いて[ 教室 ]へ向かっているあいだわるぐちを言われたり、からわれたり、ぶつかってられたり、とおせんぼで邪魔をされたりした。

 こんな仕打ち、最低過ぎるぅ~~~~!!


 神佛かみさまは僕になにを教えたいんだろう……。

 こんなにいやな事を相手にさせて、あくぎょうまがいな事をさせて、功徳の貯金を減らさせて迄……、僕に教えたい事ってなんなの??

 いやな事を使って教えるの、めてほしいよぉ~~~~。


 僕は3年生だから階段をがって、2階に在る[ 教室 ]をして歩いた。






──*──*──*── 2階


──*──*──*── 教室


 いやがらせを受けながらなんとか[ 教室 ]に着いた。

 ガラッとけて[ 教室 ]にはいると目のまえからなにかが飛んでて、顔面に当たった。


千晴

「 ぶへっ── 」


 なんか冷たいし、くっさい?!

 顔に当たった “ なにか ” が、ボトッと床に落ちる。

 床に目を向けると濡れた雑巾だった。


 どおりで臭い筈だよ……。

 でもなんで雑巾が飛んでたんだろう?

 あぁ……そうか、「 ナイスショットぉ~~★ 」なんて言いながら笑っているいな君が僕に向かって投げたからか……。


 もう3年生なのに幼稚な事をして喜ぶなんて、頭のほうは大丈夫なのかな?

 病院に行って脳検査とかしてもらったほういんじゃないかな?

 言わないけどぉ~~。


 「 拾えよ、はるぅ~~ 」なんて、ニヤニヤした顔でうめうら君が言う。

 「 はる、めっちゃ牛乳くっさぁ~~~~ 」って、うめうら君とコンビを組んでいる西にしぐち君が言う。

 へ……牛乳くさい??


 床に落ちている雑巾をく見てみると白い液体で濡れている。

 もしかして──、わざ(わざ)牛乳を買ってて(?)雑巾に染み込ませてから、僕にけて投げてたって事ぉ?!

 ………………神佛かみさまってば、子供(苛めっ子)までのぉ??


 こんな事されて迄、“ ぜんかいす ” なんて出来ないよぉ~~!!

 小学3年生の僕にはハードルが高過ぎるよぉ、神佛かみさまぁ~~~~。

 ノリノリでいやがらせをしてる3人を見て、“ させられてる(諸法無我) ” なんて思えないよぉ~~~~。


 僕には怒るりょくも無ければ、文句を言って反抗するりょくも無い。

 僕は溜め息をいて首をゆうに振ったあといな君,うめうら君,西にしぐち君をスルーして自分の机に向かう。

 朝っぱらから幼稚3くみの相手なんてしたく無いよ……。


 机のうえにランドセルを置いて、机の引き出しをける。

 さすに引き出しの中に迄は────甘かった。

 引き出しの中には僕の私物ははいっていなくて、代わりに果物の皮がれられていた。


 登校しててかられたんだろうなぁ……。

 果物の皮はだシャキシャキしているように見える。

 小学3年生だよねぇ、迄するもんなの?!


 僕は机の中から引き出しを出すと、引き出しを持ってゴミばこへ持って行く。

 もしかして、ゴミばこの中に僕の私物をれてる──なんて事は…………。

 僕は引き出しを床に置くと、ゴミばこのフタを取って中を確認してみた。


 どのみち、フタを取らないと引き出しの中にれられている果物の皮を捨てられないからね。

 ゴミばこの中に右手をれてガサゴソと探してみる。

 さいわいなことに、僕の私物はれられていないみたいで安心した。


 引き出しを持ちげて、果物の皮をゴミばこの中へれたら、軽くなった引き出しをロッカーに立て掛けて、ゴミばこうえにフタを戻す。

 引き出しを持って机に戻ったら、ランドセルの中からウェットティッシュを取り出して、よごれてしまった引き出しの中を拭き拭きする。


 ランドセルからタオルを出して、引き出しの中を拭き拭きする。

 神佛かみさまが[ 持って行け ]と教えてくれたウェットティッシュとタオルが役に立ってがたいけど、使わなくてもい状況だったらかったのに──と思えてまない。

 使用みのウェットティッシュはゴミばこポイする(捨てる)として、神佛かみさまが[ 持って行け ]と教えてくれたビニールぶくろにタオルをれた。


 か中だけピカピカになった引き出しの中にランドセルの中にれていた教科書,ノート,筆記用具をれて、机の中へれる。

 からっぽになったランドセルの中にビニールぶくろぶくろれる。

 神佛かみさまぶくろさきれるように教えてくれたから、ぶくろうえにビニールぶくろを置いて、ランドセルのフタをめた。


 朝の会(ホームルーム)も始まってないのに、どっと疲れちゃったよ……。

 はぁ~~~~[ 保健室 ]のベッドで6時間目まで寝たいよぉ~~。

 窓から[ 校庭 (運動場)]を眺めながら、一連のこのまない事象をとおして、神佛かみさまは僕になにを教えようとされているのか──、僕にかせたい事はなんなのか──、なにを悟らせようとしているのか──、いろ(いろ)もん(もん)と考えていると女子に声を掛けられた。


 おおさんだ。

 クラスで1番可愛くて男子が憧れる女の子。

 いな君が片想いしている女子でもある。


 「 大丈夫? 朝から大変だったね…… 」って心配そうな顔をして話し掛けてるけど、全然大丈夫じゃないし、こんないやがらせを僕が受けるようになったのは、ひとおおさんの所為なんですけどぉ!!

 なんて事をしょうじきに言っちゃうと、女子を敵に回しちゃう事になりそうだから、言いたい気持ちをグッとこらえてみ込む。

 僕って優しいよね??


 おおさんがほんとうに心から僕を心配してくれているのかは分からない。

 だって、おおさんはいな君の目のまえで僕に告白をしてだからだ。

 いな君の気持ちを知ってるのにわざと目のまえで「 私ねはる君が好きなの。はるくんも私が好きでしょ? 両想い(相思相愛)だよ! 私と付き合ってくれるよね♥️ 」なんて笑顔で言ってるんだもん。


 迷った僕は神佛かみさまに「 おおさんと付き合っても大丈夫ですか? 」って聞いちゃって、小指がピクッて動いちゃったから、「 神佛かみさまからおおさんと付き合うのは駄目って教えられたら、無理かな。ごめんね 」なんて返事しちゃったもんだから、おおさんは泣き出して[ 教室 ]から飛び出して行っちゃったんだよねぇ……。

 うん、僕がわるかったですぅ~~。

 もっと別の言いかたが有ったと思いますぅ~~。


 自業自得って言うのかな。

 こんな事になっちゃった原因は、おおさんの告白を断っちゃった僕に有りますぅ~~~~。

 次の日から、いな君,うめうら君,西にしぐち君が僕にいやがらせをしてようになったんだよね……。


 想いを寄せてる大好きなおおさんが、冴えない僕に振られただけじゃなくて、恥まで掛かされたんだから、片想いをしているいな君がおもしろく思う訳がないよね。

 僕の断りかたも悪かったけど、“ 神佛かみさま ” を出した事がわるかったし、失敗だったかも知れない。

 「 ヤベェ奴だから関わるのめようぜ 」って、クラスにハブられて集団無視されるほういくぶんもマシだよぉ~~。


 いな君に付き合わされる取り巻きのうめうら君,西にしぐち君も違う意味で大変だと思う。

 おちゃんから教えてもらった “ ほう ” を教えてあげたほういかも知れない。

 前世から繰越した黒字(功徳の貯金)の残高を今から減らし続けていたら将来どうなる事やらだし……。


 信じてくれるかどうかは知らないけど、人間のちからでは変えられない絶対的な法則が大自然には存在していて、知らないままき続けるのは不幸な事だって思うから……。

 わざ(わざ)親切に教える義理なんて、いじめられてる側の僕には無いんだけどぉ~~。

 神佛かみさまお聞き(お伺い)してみてから考えよっと──。

◎ 訂正しました。

  3階に在る[ 教室 ]を ─→ 2階に在る[ 教室 ]を

  聞いて(お伺いして)みてから ─→ お聞き(お伺い)してみてから

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