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☀ 神様の言う通り  作者: 雪*苺
   8月 下旬 
22/24

✒ それから 7 / 碁会所


──*──*──*── 碁会所


 おちゃん,おちゃんが管理人をしている《 かいしょ 》は久しりだったりする。

 《 かいしょ 》にはいると、顔馴染みだけど久しりな人達から笑顔で出迎えてもらえた。


 驚いた人達もたけど、ぐに嬉しそうな顔で駆け寄ってては、こえを掛けてくれる。

 相変わらずあい(あい)としている《 かいしょ 》で安心しちゃった(////)

 にぃちゃんはぐに年配の人達に取り囲まれて、奥へ連れて行かれちゃったよ……。


 にぃちゃんに指導碁を打ってもらいたいにんずうがヤバいよぉ~~。

 にぃちゃんの指導碁っておがまれちゃうほどにんが有ってモテモテだぁ。

 僕もにぃちゃんの “ 8面打ち ” を見たいよぉ~~。


絲腥玄武

「 マオはにんものだな。

  はるわれと一局だ 」


久賀瀬千晴

「 は…はい! 」


 僕は陰陽師(絲腥玄武)さんにうながされて椅子に腰をろしてすわる。

 僕の向かいには陰陽師(絲腥玄武)さんが椅子に腰をろしてすわった。

 御互いに「 お願いします 」と挨拶をして、対局が始まった。











久賀瀬千晴

「 あ……ありません…… 」


 僕は陰陽師(絲腥玄武)さんにざんぱいした。

 ごとな迄のざんぱいだ。

 にぃちゃんより強いってほんとうだったんだ……。


 かんき迄に負けた僕は、陰陽師(絲腥玄武)さんから「 せきを変わるぞ。きみが白を打つとい 」って言われた。

 どういう事なのぉ??


絲腥玄武

「 すまない。

  赤石と黄石を用意してくれないか 」


 陰陽師(絲腥玄武)さんが言うと、赤石と黄石を用意してもらえた。

 御互いに椅子から腰を浮かせて立ちがって、すわる場所を交代する。


絲腥玄武

きみは黄石で、白石の続きを打ち、優勢を維持する事だ。

  私は赤石を使いきみが投了した劣勢な黒石の続きを打つ。

  きみは投了をしたが、早過ぎた事をわれが教えよう。

  この劣勢に見える黒石は優勢に変えられる 」


久賀瀬千晴

「 えぇっ?!

  そんな事が出来るんですか?

  劣勢の黒石が優勢な黒石に勝てるなんて── 」


絲腥玄武

「 出来るからするのだが──。

  打ってみれば分かる。

  盤上にはつねに “ 逆転の一手 ” が隠されている事を忘れてはならぬ 」


久賀瀬千晴

「 逆転の一手?? 」


絲腥玄武

「 黒石の劣勢をくつがえす “ 逆転の一手 ” はだ 」


 陰陽師(絲腥玄武)さんは盤上に赤石を打つ。

 僕には “ 逆転の一手 ” には見えないよぉ~~。

 そんな所に赤石を打って、ほんとうくつがえす事が出来るの??


絲腥玄武

「 今はだ意味の無いいしだが、このいしかしながら打つ。

  これは応用の出来る手だ。

  覚えておいて損はないぞ 」


久賀瀬千晴

「 そうなんですか?

  僕、ちゃんと覚えます!! 」






久賀瀬千晴

「 …………嘘だ……こんな事って…………ありません…… 」


 確実に優勢だった筈の白石が、ものごとに逆転しちゃった。

 優勢だった白石がまたたに劣勢に変わっちゃったぁぁぁぁぁ!!

 盤上では黄石は赤石に追い詰められていた。


 たしかに迄はなんの意味も無い無害な赤石だった筈なのに、今は重要な役割を果たしている。

 にか “ 逆転の一手 ” にけていたんだ!

 間違いなく盤上で “ 生きて ” いる!!


絲腥玄武

「 どうだ。

  隠れた “ 逆転の一手 ” をかす事が出来さえすれば、劣勢を優勢に変える事も可能となる。

  囲碁とは奥が深いものだ 」


久賀瀬千晴

「 …………これがプロ棋士の実力…… 」


???

「 それは無理じゃよ。

  プロ棋士でも盤上から “ 逆転の一手 ” を見付けるのは至難の技じゃよ。

  これは遥かな高見から盤上を見ておるから出来る事なんじゃ 」


久賀瀬千晴

「 おちゃん!

  おちゃんでも分からないの? 」


お祖父ちゃん

「 うむ、分からんのぅ。

  この “ 逆転の一手 ” をづる先生でも見付けられるか…… 」


久賀瀬千晴

「 そんなに?? 」


絲腥玄武

「 今のづるならば、ではなく── 」


 陰陽師(絲腥玄武)さんが言うと、別のキノコンが赤石を打つまえの碁盤を持ってて、ササッとれ変えてくれる。

 赤石と黄石で打った碁盤はキノコンに回収された。

 棋譜の記録をするんだね。


絲腥玄武

「 ──に打つかも知れぬな 」


 陰陽師(絲腥玄武)さんが赤石を打った場所は、さっきとは違う場所だ。


久賀瀬千晴

「 あの……逆転の一手って1つじゃないんですか? 」


絲腥玄武

「 1つでは無いな。

  いくつも隠れている場合も有る。

  だいたいける迄は相手に潰されぬよう、守りながらかす必要が有る。

  なか(なか)むずかしいが、誰にでも出来る事ではない。

  覚えておけば役に立つ 」


久賀瀬千晴

「 はい…… 」


 今の僕にはハードルが高過ぎるよぉ~~。

 プロ棋士にも分からない事を教えられても困っちゃうけど……、覚えていられるかなぁ……。


絲腥玄武

「 折角だ。

  この続きも打つとしよう。

  きみの番だ。

  黄石をに打つ 」


久賀瀬千晴

「 えぇとぉ…… 」


 陰陽師(絲腥玄武)さんって、意外とスパルタかもぉ~~。

 優勢な白石を維持しつつ、赤石から白石を守りながら黄石を打たないといけないなんて──、むずかし過ぎるよぉ~~~~。

 に打ったらいのかな??






???

「 うわっ、また随分となぁ~~。

  げんさん、相手はだ小学生だよ 」


絲腥玄武

「 マオか。

  もう “ 8面打ち ” は済んだのか? 」


マオ

「 うん……。

  やっと解放されたよ!

  はるの棋力はどう? 」


絲腥玄武

「 うむ、わるくは無いな。

  鍛えかた次第だろう。

  われが相手をしては有能なを潰してしまうな 」


マオ

「 自覚はしてるんだね……。

 ( オレには手加減してくれるし、指導碁なのになぁ…… )」


絲腥玄武

「 経験がりぬな。

  実力者との実戦を積む事だ。

  この棋力なら中学生生を相手にしてもは取らぬだろう 」


マオ

げんさんから御墨付き貰えるなんて凄いじゃんか、はる! 」


久賀瀬千晴

「 う…うん…… 」


 陰陽師(絲腥玄武)さんは、プロ棋士よりだんぜん強い人なんだ……。

 ど…どうしよぅ…………。

 当分は碁石をさわりたくないかも知れない…………。


 碁石を持つ手がプルプルと震えてるよぉ~~。

 こわいんだ…………陰陽師(絲腥玄武)さんと打つのが……こわくてたまらないんだ……。

 心が折れちゃいそうだよぉ~~~~。


マオ

はる

  もしかして、禁断症状がてたりするのか?

  げんさんが手加減しないからぁ~~~~ 」


絲腥玄武

「 それは済まぬな……。

  プロをす院生を潰しては申し訳ないな。

  迄にするとしよう 」


マオ

「 そうだね。

  それがいよ!

 ( 鬼畜の諸行だよ!

   確実に息の根をめに掛かってるじゃんか……。

   なんでオレには手加減してくれるのに小学生には手加減しないんだろう…… )」


 盤上の棋譜を見ているにぃちゃんの顔は青ざめている。

 そんなにひどい棋譜なのかなぁ……。

 僕……かなり頑張ったつもりなんだけど…………。


マオ

はるげんさん相手にまでらい付いて頑張ったな。

  凄いよ、自分を誇っていんだからな! 」


 にぃちゃんは僕の肩をいて頭を撫でてくれる。

 キノコンが記録を終えた棋譜のコピーをつづった棋譜帳を持っててくれた。

 こんなに沢山、陰陽師(絲腥玄武)さんと打ったんだ……。


マオ

「 もう、こんな時間か。

  囲碁を打ってるとぐに時間がっちゃうな。

  げんさん、帰りがてらづるさんに会って行こうよ。

  《 囲碁教室 》で先生をしてるんだ 」


絲腥玄武

「 そうなのか?

  立ち寄るのもいな 」


マオ

「 じゃあ、オレ達は帰るよ。

  はる、また会おうな 」


久賀瀬千晴

「 う…うん!

  今日きょうがとう! 」


 にぃちゃんと陰陽師(絲腥玄武)さんは《 かいしょ 》をて行った。

 《 囲碁教室 》に寄るって言ってたよね。

 げんじのづる先生と知り合いなのかなぁ……。


 おちゃん,おちゃんと一緒に帰る僕は、キノコンから貰った棋譜帳をなおす事にした。

 いっちぃは──常連さん達と対局ちゅうみたい。

 僕とは逆に楽しそうに打ててるみたいでかったぁ~~。

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