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☀ 神様の言う通り  作者: 雪*苺
5月 【 傘 】
2/24

⭕ わらいもの 2


──*──*──*── 通学路


 おちゃんに言われた、右足からすのか左足からすのかを神佛かみさまお聞き(お伺い)するの忘れちゃった。

 別にいよね!

 どっちの足をさきして歩いたって、なにかが変わる訳じゃないもんね!


 帰ってから、おちゃんに聞かれたら「 ちゃんとお聞い(お伺い)したよ 」って嘘こう~~。

 《 家 》にるおちゃんに分かる訳ないもんね!

 歩く速度は………………お聞き(お伺い)しながら歩こう……。


 普通とか早足とか駆け足とかとか……そんな感じでいのかな?

 いち(いち)お聞き(お伺い)しながら歩くのって面倒くさぁ~~い!

 じんで歩いちゃ駄目かな~~??


 不満をいだきながら通学路をテクテクと歩いていると、後ろから「 はる! 」って名前を呼ばれた。

 僕の知ってる声だ。


千晴

「 いっちぃ!

  おはよう~~ 」


いっちぃ

「 はよっ。

  なんだよ、はる

  今日きょうは随分と荷物が多いじゃないか。

  給食当番か? 」


千晴

「 違うよぉ。

  ながぐつとカッパと折り畳みがさはいってるんだ…… 」


 いっちぃは近所に住んでる中学生のおにいちゃんだ。

 こわもてかおのおにいちゃんだけど、美人の彼女さんがたりする。

 顔に似合わず優しいおにいちゃんだ。


いっちぃ

「 傘まで持ってか?

  はるかあさんは相変わらずの過保護っぷりだな 」


千晴

「 ははは…… 」


 お母さんは全然過保護じゃなくて、放任主義寄りなんだけど……。

 こんな荷物を持ってるのを見られたら、勘違いされちゃうのも仕方無いかも知れないね?

 否定しない僕も悪いんだろうけど──。


 でもでもでも、小学生の僕と仲良くしてくれてるに、「 神佛かみさまに持って行くように教えられたんだよ 」なんて言えないよぉ~~。

 白い目で見られて、「 ヤベェ子供だったんだなはるって。エンガチョするからこんりんざい話し掛けんなよ! 」って言われてけいべつされたらいやだもん!!

 噂になって御近所さんからむらはちみたいな事されてもだもぉん!!


千晴

「 お母さんの過保護には困っちゃうよぉ~~。

  おちゃんも過保護だし…… 」


 なんて、保身の為に嘘をいちゃう僕は悪い子ですか、神佛かみさま──。

 でもでもでもでも、未来のえる神佛かみさまなら、僕の気持ちも解って(理解して)くれますよね?!

 いっちぃに嘘をいちゃったけど、どうか僕をばっしないでくださいね!


いっちぃ

おもそうだな。

  《 小学校 》はとおり道だから[ 校門 ]まで持ってやるよ 」


千晴

「 いっちぃ?!

  持ってもらっていの?? 」


いっちぃ

「 中学生の腕力を見たまえ! 」


 そう言うと、いっちぃは大人用(お祖父ちゃん)の傘とぶくろを持ってくれる。

 まさか、登校ちゅうと出逢えて、荷物を持ってもらえるなんて思いもしなかったから嬉しい(////)


千晴

「 いっちぃは時間なの? 」


いっちぃ

「 ん?

  いや、もは朝練が有るから早いんだ。

  今日きょうは朝練がきゅうきょちゅうになったから、久しりに出来たんだ。

  顧問がさ、ぎっくりごしになったみたいで── 」


 いっちぃはクスクスと笑っている。


いっちぃ

「 顧問は最近、30代になったんだけどさ──、ぎっくりごしになるなんて、まったなにしてたんだろうなぁ~~? 」


 いっちぃはニヤニヤしてるぅ~~。

 思い当たるふしでも有るのかな?


千晴

「 朝練って顧問の先生がないとちゅうになるの? 」


いっちぃ

「 今は昔と違って、生徒だけで朝練や部活動が出来ない決まりになってるんだ。

  時代の流れだろうな 」


千晴

「 そうなんだぁ 」


いっちぃ

はるだ3年生だったよな 」


千晴

「 うん、そうだよ 」


いっちぃ

「 なら、部活動は来年からだな。

  どんな部活にはいりたいんだ?

  希望は有るのか? 」


千晴

「 うんとね──、僕は囲碁部にはいりたいんだぁ 」


いっちぃ

「 囲碁部ぅ?

  小3なのに随分と渋いんだな…… 」


千晴

「 おちゃん,おちゃんが《 かいしょ 》で囲碁の先生をしてるんだぁ。

  僕も一緒に行って囲碁してるよ 」


いっちぃ

「 へぇ?

  はるの爺さんと婆さんは囲碁の先生なのか? 」


千晴

「 うん。

  《 かいしょ 》の先生をするまえはね、プロ棋士だったんだ。

  今はプロ棋士を引退してるよ 」


いっちぃ

「 へぇ……。

  凄い人が御近所にたもんだな。

  囲碁に興味無いから知らなかった(////)」


千晴

「 仕方無いよ。

  僕もおちゃん,おちゃんとどうきょして初めて知ったんだよ。

  それにお父さん,お母さんも囲碁に興味無いし…… 」


いっちぃ

「 爺さんと婆さんがプロ棋士だったのにか? 」


千晴

「 うん。

  お父さんはサッカー少年だったし、お母さんはテニス少女だったから…… 」


いっちぃ

「 スポーツ少年とスポーツ少女だったんだな。

  熱血系かな? 」


千晴

「 お父さんは暑苦しいよ。

  囲碁してる僕にサッカーチームにれたがってるもん。

  ボールだけじゃなくて、ユニフォームとかシューズとか買っちゃってさ── 」


いっちぃ

「 はははっ。

  来年が大変だな 」


千晴

「 うん……。

  あっ今週の土,日にね、《 かいしょ 》に囲碁の強いにいちゃんとねぇちゃんがてくれるんだよ 」


いっちぃ

「 囲碁の強いにいちゃん,ねぇちゃん?

  プロ棋士か? 」


千晴

「 ううん。

  プロじゃなくて、アマチュアの人だよ。

  でもね、みんな『 プロより強いんじゃないか 』って言ってるよ。

  僕も打った事が有るんだけど、にいちゃんってば指導碁しか打てないんだよ。

  自分より弱い人には指導碁になっちゃうんだって。

  だから、アマチュアの大会が有っても出れないみたい 」


いっちぃ

なんで出れないんだ?

  強いんだろ? 」


千晴

「 大会ではね、指導碁を打っちゃ駄目な決まりが有るんだって。

  ねぇちゃんは誰に対してもそんたくしないで打つよ。

  プロ棋士が打ちにてくれたときなんて、容赦無くかしちゃったくらいだもん。

  態度が大きくて誰に対しても偉そうで、言葉使づかいも性格も悪いんだよ。

  にいちゃんの双子の妹らしいんだけど、嘘みたいにてないんだよね 」


いっちぃ

「 マジかよ。

  囲碁は強いのにヤバい子なのか…… 」


千晴

「 うん。

  相当ヤバいかもぉ~~。

  でも楽しいよ 」


 いっちぃと話していたら《 小学校 》の[ 校門 ]に着いた。

 早いなぁ……。


いっちぃ

「 ほらよ。

  久しりに話せてかったよ 」


千晴

「 うん、僕もだよ(////)

  持ってくれてがとう! 」


いっちぃ

「 コイツの出番が有るといな! 」


 いっちぃはニカッと笑うと《 中学校 》の[ 校門 ]に向かって歩いて行った。

◎ 訂正しました。

  聞く(お伺いする)のを ─→ お聞き(お伺い)するの

  聞い(お伺いし)たよ 」って ─→ お聞い(お伺い)したよ 」って

  聞き(お伺いし)ながら歩こう……。─→ お聞き(お伺い)しながら歩こう……。

  聞き(お伺いし)ながら歩くのって ─→ お聞き(お伺い)しながら歩くのって

  小学校はとおり道だから校門まで持ってやるよ 」─→ 《 小学校 》はとおり道だから[ 校門 ]まで持ってやるよ 」

  まったくなにして ─→ まったなにして

  決まりになってるだ。─→ 決まりになってるんだ。

  ちゃん? ─→ ねぇちゃん?

  容赦なく負かしちゃった ─→ 容赦無くかしちゃった

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