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☀ 神様の言う通り  作者: 雪*苺
   翌日 午前
15/24

✒ 病院 3


──*──*──*── 2階・病棟


──*──*──*── 病室


 お母さんがの[ 病室 ]に迎えにてくれた。

 個室いっちぃの[ 病室 ]から戻ったら、《 病院 》が用意してくれたゆうしょくを食べ終えた。

 おちゃん,おちゃんと囲碁を打ちながら、僕はこころに有らずだ。


 いっちぃに囲碁を教える為に一緒に打つのは構わないけど、僕まで院生をす話しに発展するなんて──。

 「 院生になって、プロ棋士をしたい! 」なんて、言えないよぉ~~。

 お父さんには絶対に言えない。


 言ったら、なんになったのか、事情を根掘り葉掘りと聞かれちゃう。

 そんな事になったら、僕が神佛かみさまを無視してちかみちして帰った事がバレちゃうよぉ~~。

 言えない……絶対に言えないよぉ~~~~!!


お祖父ちゃん

はる、迷いが有るようじゃのぅ 」


久賀瀬千晴

「 えっ?

  迷い……?? 」


お祖母ちゃん

「 そぉねぇ~~。

  もより切れがわるいわよねぇ~~ 」


久賀瀬千晴

「 そ…そんな事ないよ……。

  僕はどおりだよ?

  あははは…… 」


 おちゃん,おちゃんって意外と鋭かったりするんだよね……。

 バレちゃうのも時間の問題かな??

 神佛かみさまの事だけく隠して話せないかなぁ……。


お祖母ちゃん

「 そうそう、せいさんがね、外来でプロ棋士になったそうよ 」


お祖父ちゃん

「 ほぉ~~。

  プロ棋士になったか。

  『 22歳の誕生日迄になれんかったら諦める 』と言っとったが、意外と早かったのぅ 」


お祖母ちゃん

せいさん、頑張りましたよねぇ 」


久賀瀬千晴

せいにぃちゃん、プロ棋士になれたの?!

  凄いねぇ~~ 」


お祖父ちゃん

ようやく、スタートラインに立てた “ だけ ” じゃよ 」


お祖母ちゃん

「 これからが大変なのよ。

  囲碁のプロ棋士の平均年収は280 ~ 285万ほどなの。

  棋士の経験,実績,タイトルの獲得状況で年収は変わるのよ。

  プロ棋士には、手合い料,解説料,囲碁教室の講師料,書籍出版,企業からの依頼──、ほかにもさま(ざま)な収入源が有るの 」


久賀瀬千晴

「 そ…そうなんだぁ……。

  囲碁ざんまいな生活になりそうだね…… 」


お祖父ちゃん

はるは院生はさんのか? 」


久賀瀬千晴

「 えっ?

  僕が…院生?

  …………な…なんで?? 」


お祖母ちゃん

はるちゃんは強いのよ。

  引退したとは言え、元プロ棋士と2対1で打てているし、しゅんれいちゃんからもすじいと褒められたもの。

  マオちゃんからも “ 院生になれる ” って言われていたでしょう 」


久賀瀬千晴

「 それは…そうだけどぉ……。

  しゅんれいさんにのはいやだし…… 」


お祖父ちゃん

「 院生になる気が有るなら、手続きはしてやるからのぅ 」


お祖母ちゃん

「 院生でプロ試験に合格が出来なくてもせいさんみたいに外来でプロ試験を受けれるし、大丈夫よぉ 」


久賀瀬千晴

「 う…うん…… 」


 こ…この流れってチャンスなんじゃないかな?!

 この波に乗っちゃえば、神佛かみさまの事を言わなくても済むかも知れない?!

 おちゃん,おちゃんは僕を院生にしたいみたいだし……。


久賀瀬千晴

「 あ…あのね、おちゃん,おちゃん!

  いっちぃがね、今の部活をめて『 囲碁部にはいる 』って言ってるんだ!

  それでね、『 院生になって、プロ棋士をす 』って言ってるんだよ。

  初心者のが退院する迄、いっちぃと囲碁を打つ事になったんだ 」


お祖父ちゃん

「 ほほぅ……いつ坊がのぅ 」


久賀瀬千晴

「 月刊囲碁に掲載されてる漫画を読んで、決めたんだって。

  おちゃんと一緒だね!

  それでね……いっちぃから『 一緒に院生になってプロ棋士をそう 』って言われちゃってて…………悩んでたんだよ 」


お祖父ちゃん

「 それが原因なのかい 」


久賀瀬千晴

「 う…うん……。

  おちゃん,おちゃん……僕、いっちぃと一緒に院生をしてもいのかな?

  院生になるには、おカネが掛かるんでしょ?

  お父さん,お母さんには言いにくくて…… 」



お祖母ちゃん

「 それなら、はるちゃんは、なにも心配しなくていのよ。

  未来のプロ棋士(千晴ちゃん)に投資するわ 」


久賀瀬千晴

「 とうし?? 」


お祖父ちゃん

「 “ 支援する ” って事じゃ。

  カネの事は心配せんでえぇ。

  折角じゃから、とっておきの《 囲碁教室 》を紹介するからのぅ 」


久賀瀬千晴

「 とっておきの《 囲碁教室 》が在るの? 」


お祖父ちゃん

「 《 セロッタ商会 》がBSバックスポンサーになっとる《 囲碁教室 》じゃな。

  はセロカ会員,家族登録をしておる子供だけがかよえる《 囲碁教室 》でのぅ、月額をセロカポイントで支払う事が出来るんじゃ 」


久賀瀬千晴

「 セロカポイントで月額を支払えるなんてふとぱらだね! 」


お祖母ちゃん

「 《 囲碁教室 》で囲碁を教えてくれる先生は、げんじのづるさんよ。

  とても強いプロ棋士なの。

  づるさんに習えば上達も早いわよ 」


久賀瀬千晴

「 そうなの? 」


お祖父ちゃん

づる先生はマオ坊やしゅんれいちゃんより強いからのぅ。

  たくさん打ってもらうとえぇぞ 」


久賀瀬千晴

「 うん…… 」


お祖父ちゃん

はるらいげつからかよえるように手続きはしとくからのぅ 」


久賀瀬千晴

がとう、おちゃん! 」


 《 囲碁教室 》にかよって、院生になる事が決まっちゃったぁ~~。

 囲碁はきらいじゃないけど、囲碁くしな生活は一寸ちょっといやかも知れない……。

 そこそこな棋力の僕が院生になれるのかなぁ……。

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