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☀ 神様の言う通り  作者: 雪*苺
   翌日 午前
13/24

✒ 病院 1


──*──*──*── 病院


──*──*──*── 病室


久賀瀬千晴

「 ……………………ぉ~~?? 」


???

「 おぉっ!

  はるぅ~~!

  目が覚めたんじゃのぅ 」


久賀瀬千晴

「 そのこえは……おちゃん? 」


お祖父ちゃん

「 ばぁばもるよ 」


???

「 アンタが言うんじゃないよ!

  はるちゃん、無事でかったよぉ 」


お祖父ちゃん

いつ坊に礼を言わんとな 」


久賀瀬千晴

「 いっちぃ??

  どうしてに御礼を言うの? 」


お祖母ちゃん

「 歩道橋の階段から落ちるはるちゃんを助けてくれたからよ 」


久賀瀬千晴

「 え?

  歩道橋の階段??

  …………僕、歩道橋になんて行ってないよ 」


お祖父ちゃん

「 なんじゃと?

  帰宅そう(そう)に贈答用の新聞を持って出掛けたじゃろ。

  覚えとるかの? 」


久賀瀬千晴

「 贈答用の新聞??

  ……………………あっ!

  ちゃんと覚えてるよ!

  結局、新聞は渡せなくて…………諦めて《 家 》に帰る事にしたんだ。

  《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》から《 家 》迄は歩いて10ぷんもしないよ。

  それに途中に歩道橋なんて無いじゃん。

  僕は歩道橋じゃなくて《 家 》に向かってたんだよ。

  誰かと間違えてるんじゃないの? 」


お祖母ちゃん

「 じぃさん、たしかに《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》から《 家 》迄は歩道橋なんて有りませんよ 」


お祖父ちゃん

たしかにそうじゃな。

  しかしのぅ、歩道橋から足を踏みはずして落ちるはるいつ坊がかばって助けてくれたのもほんとうの事なんじゃよ 」


久賀瀬千晴

「 どういう事なの??

  僕……ほんとうに歩道橋なんて──。

  でもでも……足を踏みはずしちゃった事は覚えてるかも……。

  身体からだが、ガクッてなったの覚えてるし……。

  でもでもでもっ、歩道橋まで歩いた記憶が無いよ…… 」


お祖母ちゃん

はるちゃんは新聞を持って《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》へ行ったのねぇ。

  大型のタンクローリーが《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》に突っ込んだって聞いたけど、はるちゃんは大丈夫だったのねぇ。

  かったわぁ…… 」


久賀瀬千晴

「 う…うん……。

  僕が《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》に着いたときには突っ込んだあとだったから……。

  パトカーと救急車がて[ 駐車場 ]にまったのは見たよ。

  新聞を渡す相手とは会えなかったけど…… 」


お祖母ちゃん

「 あら~~そうなの?

  《 病院 》へ運ばれたのかしらねぇ?

  御客の多い時間帯だったみたいだから、かなりのにんずうが《 病院 》へ運ばれたそうよ 」


久賀瀬千晴

「 あのね……僕が新聞を渡す予定だった学ランを着た6人のおにいさん達はね…………《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》が建つまえの《 》で……ヤクザにころされて亡くなっていたみたいだよ……。

  今から20年くらいまえの事らしくて…………僕…怖くなっちゃったよぉ~~。

  だからね、早く《 家 》に帰ろうって──。

  おちゃん,おちゃんは事件の事、知ってる? 」


お祖父ちゃん

「 いや、御近所さんから聞いた事は有るがのぅ……。

  此方こっちに引っ越してときにはすでに《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》は在ったからのぅ── 」


お祖母ちゃん

「 そうですねぇ。

  当時はニュースで放送されたみたいだけど……詳しくは知らないわねぇ。

  《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》が出来てから6年に引っ越してたからねぇ 」


久賀瀬千晴

「 そう…なんだ……。

  幽霊になるんだよね?

  幽霊って話したり、ものさわれたりするの?

  僕ね、お話もしたし、ランドセルを取られたり、教科書やノートを読まれたりしたんだよ!

  新聞も1枚わたしたままだし……。

  足だってと有ったし、身体からだけて無かったんだよ!

  実体の有る幽霊なんてるのかな?? 」


お祖父ちゃん

「 ふむ…………分からんのぅ。

  神佛かみさんが見せられる場合も有るようだがのぅ。

  話したり、さわられたりはのぅ…… 」


お祖母ちゃん

「 そうですねぇ。

  人間には分からない事が多いから、かみほとけお聞き(お伺い)するしかないわねぇ 」


久賀瀬千晴

「 そう…だよね。

  神佛かみさまに教えてもらうのが1番だよね…… 」


 神佛かみさまに駄目って10回も教えられたちかみちから帰った事を正直に話したら、怒られちゃうかなぁ……。

 おちゃんからじょうでお尻をペンペンされちゃうかなぁ……。

 言いたくないよぉ~~~~!!






???

はるっ!

  目を覚ましたって── 」


久賀瀬千晴

「 お母さん! 」


お母さん

はるの馬鹿っ!

  寿命が縮んだじゃない!

  心配させないでよぉ…… 」


 お母さんは両目から涙を流して僕に抱き付く。

 お母さんが泣くの初めて見たかも知れない。


久賀瀬千晴

「 ご……ごめんなさい……お母さん……。

  僕にもなにが起きたのか分からなくて……。

  《 コン(コンビニエ)ビニ(ンスストア) 》から《 家 》に帰るつもりだったのに……なんで歩道橋に行っちゃったのか覚えてないんだ…… 」


お母さん

いつ君に御礼を言うのよ。

  いつ君が歩道橋をがってるはるいてくれたから、軽い怪我で済んだんだからね! 」


久賀瀬千晴

「 う…うん……。

  いっちぃは無事なの?

  怪我してない?? 」


お母さん

「 歩道橋の階段から落ちたんだから無傷な訳ないでしょ。

  全治2ヵ月よ。

  再来週ある部活の試合には出れなくなったそうよ 」


久賀瀬千晴

「 えっ……僕の所為で──。

  そんなぁ~~~~ 」


 いっちぃが中学校の部活でなんの部活にはいってるのか知らないけど……、きっと運動部だよね?

 僕が神佛かみさまを無視しちゃったから、いっちぃを巻き込んじゃったのかな……。


 巻き込んじゃった事、ちゃんとに謝らなきゃだ。

 神佛かみさまの事は出せないけど、誠心誠意、心を込めて謝ろう。

 許してもらえないのは仕方無いとして、僕に出来る事は精一杯してつぐなおうと思う。


久賀瀬千晴

「 お母さん、いっちぃに会えるかな? 」


お母さん

「 会えるわよ。

  いつ君、はるに “ 聞きたい事が有る ” って言ってたわね 」


久賀瀬千晴

「 聞きたい事?

  なんだろう?? 」


お母さん

ちゅうしょくが終わったら連れて行ってあげるわ。

  いつ君の病室は5階なの。

  エレベーターで行くわよ 」


久賀瀬千晴

「 うん。

  お母さん、僕も御飯は食べれるの? 」


お母さん

「 お弁当を作ってたのよ。

  食べなさい 」


久賀瀬千晴

「 わぁい♪

  お母さんが作ってないよね? 」


お母さん

「 安心しなさい。

  作ったのはかつしげさんよ 」


久賀瀬千晴

かったぁ~~(////)」


 お母さんは料理が苦手で御世辞にも家庭的とは言えない “ お母さん ” だったりする。

 料理に関しては、お父さんのほうじょうしいんだよね。

 お父さんの料理の腕は、おちゃんゆずりなんだ。


 僕がお父さんのづくり弁当を食べているあいだ、お母さんが車椅子を借りててくれた。

 お弁当を食べ終えたあと、車椅子にすわると、お母さんが後ろから車椅子を押してくれる。


 [ 病室 ]を出て、エレベーターの場所へ移動する。

 エレベーターに乗って、5階の病棟へ向かった。

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