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#2 ストーキング、はじめました。

※ストーキング、ストーカー行為は犯罪です。くれぐれも真似をしないよう、お願い致します。

少しだけ昔のことを思い出す。

俺が「彼女」と出会ったのは1年前の4月、つまり入学して間もない頃だ。

当時俺は中学からの友達が少なく、クラスで話せるような相手もいなくて空気を演じていた。

中学の時は学区が決まっていたので、まだ集まってくる学校が少なく小学校からの友達も多少なりとはいた。

だが高校ともなればそうはいかない。

公立の場合は県内などから集まってくる。

私立の場合はどこから集まってくるかすら分からない。

知っている人間がいない中での集団生活は正に地獄そのものだ。

そんな中で小学校、中学校と陰キャを貫いてきた俺は見事クラス内で孤立した。

なに?そんなに悲観的にならなくてもいいだろって?

無理だ、なぜなら…

俺は自己紹介で盛大にやらかしてしまったからだ。

今思い出してもとても最悪なものだ。

なので、ここでは書かない。

何故かって?

回想の中まで自分の黒歴史を見るのは嫌じゃん?


グダグダと自分語りをしてもしょうがないので話を進める。

「彼女」と最初に話したのはある日の休み時間だった。

その日俺は家に弁当を忘れていた。

そして休み時間にその事に気づいた俺は焦った。

購買の場所が分からなかったのだ。

自分はいつも弁当を食べているから「大丈夫だろう」と考えていた。

だからこそわざわざ購買の場所など覚えておく必要はなかった。

そんな時に「彼女」は声をかけてくれた。

その日から俺は「彼女」と話すようになっていった。

何気ない会話だったが俺は「彼女」に惹かれていった…

――――――――――――――――――――――――

…と昔のことは程々に今の話をしようと思う。

今現在俺は帰宅途中である。

いつもは自転車(いわゆるチャリ通)だが、今日は違う。

今日は電車で登校してきた。

何故かって?

「彼女」…月潟歩実が電車通学だからだ。

なので今、俺は絶賛ストーカー中だ。

いや、決して他意はない。

どさくさに紛れて痴漢をしようとなどは思ってもいない。

(今はだけど…)

そう思い、俺は改札に入った。


祐天寺駅。

俺の通う都立祐天寺高等学校にほど近く、この高校に電車通学をしている人のほとんどが利用している。

横浜方面のホームへの階段を登り、ホームで電車を待つ。

いつも自転車通学をしている俺にとってはとても新鮮な光景だった。

しばらくして横浜方面の列車がやってきた。

俺は「彼女」と同じ号車に乗り込む。

学芸大学…都立大学…と2つの駅を通り、列車は自由が丘に到着した。

俺は自由が丘で大井町線に乗り換えるため、下車した。

驚くことに「彼女」は、そのまま東横線に乗り続けることなく自由が丘で下車した。

俺はてっきり田園都市辺りかと思っていたから驚いたが、この際ちょうどいい。

そして自由が丘から大井町線に乗り換え、旗の台で池上線に乗り換え、俺は最寄り駅である長原で下車した。

しかし、それよりも言いたいことがある。

(なんで同じ最寄り駅なんでしょうかねぇ…)

なんと、俺は「彼女」と同じ最寄り駅だったのだ。

(チャリ通故の不幸と言うべきか…はたまた神の奇跡と言うべきか…)

(まぁ、でもここは神の奇跡だと思っておこう。うん、そうしよう。)

気持ちの昂りを感じながら改札を通り抜け、俺は自宅へと歩みを進めた。




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