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やってきてしまった『皇室主催のお茶会』と言う名の皇太子の婚活。6

入場を知らせる声と共に、レオナルド殿下とアダム殿下が姿を現した。絵姿通りのレオナルドはやはりと言うか何と言うか、確かにイケメンだけれども、悲しいくらい無表情。


対してアダム殿下は優しく微笑んでいる、それだけの事だが対照的すぎて親しみ易さを感じる。


2人は一つ違いらしく、見た目がほとんど変わらないが、アダム殿下の方が髪色が少しシルバーがかっている。


レオナルド殿下から、硬くならずゆっくり楽しんでほしいと言う旨の挨拶の後、招待客である私達は、思い思いにお茶会を楽しむ運びとなった。


取り敢えず、アルバインの家の者として初めましてには変わりないので、挨拶をしないといけないのだが、正直めっちゃ嫌だ。


でも、嫌だとも言っていられないのが身分というモノで、マルーン家とライムライト家の子達が挨拶を終えてしまい、私達が挨拶に行かないと、それ以降が行くに行けなくなってしまうので、渋々ダニエルお兄様共々ご挨拶に伺う。


レオナルド殿下は当初からの無表情な顔を全く崩していない。


「本日は、お招き頂き誠に有り難う御座います。アルバイン公爵家次男ダニエル・アルバインで御座います。レオナルド殿下及びアダム殿下のご拝顔の栄を得ました事心より喜ばしく存じます。」


完璧な笑顔を貼り付けてこんなにスラスラと挨拶ができるんだと我が兄ながら感心してしまう。


「同じくアルバイン公爵家長女レティシア・アルバインで御座います。本日はお招き頂き有り難う御座います。」


一応令嬢らしく営業スマイルはしておいたが、目を合わす気にもなれず、公爵令嬢としてはあっさりし過ぎかも知れないが、色々面倒くさいのでさっさとその場を辞させてもらった。


子供といえどやはりメインの攻略対象、この歳でイケメン炸裂させている。だからとて、申し訳ないが私はショタコンじゃない、いくらイケメンボーイでも『可愛い』とか『将来が楽しみ』とか思っても、惚れた腫れたには程遠い。


正直不安だった。絵では何とも思わなくても、実際会ったらゲームの強制力で好きになってしまうのではないかと思っていたから。今目の前で見てよく分かった『ないわー』と。


レオナルドが若干目を見開いていた様だが知ったことか。こちとら関わりたくねーでござる。


特にその後何も起こらず、このまま何事も無くさっさと帰りたいなと思っていたが、そうは問屋が卸さない。


ガッチャン!!という音の次ににパチン!と引っ叩く音が聞こえ、思わず振り返ると私達が居る辺りのテーブルから5メートル程離れた辺りで少女が2人、猫の喧嘩よろしく睨み合いをしていた…。


ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

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