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反省会と特に意味の無い勇者認定

 


――気づいたら、真っ白い空間に居ました。はて、来たことがあるような、ないような。記憶力には自信が無いので、憶えてないね。憶えてないってことは、知らないってことと殆ど同じような気がするし、それならば来たことが無い場所ってことになるかな。うん、初めて来た場所だ。


「前も来たから!」


 おや、ハル君がいますよ。やぁ、ハル君こんにちわ。


「なんで、親しげ!? 俺たち、そんなに仲良くなかったよね!」


 ほんと、こいつ五月蠅いなぁ。そういうのは、どうでも良いじゃない。それよりも、なんでハル君が、いるんですかね。帰っても良いかしら。


「良いわけねーだろ! ちょっと、聞け!」


 うわぁ、めんどくせぇ。それより出口はどこですか、帰りたいんですけど。


「帰れねーよ! とにかく、俺の話を聞け!」


 しょうがないんで、あぐらかいて座って話を聞くとしますか、聞くだけで理解はしないけど。


「うん、それが問題なんだよな。マジで。そういう態度が駄目だと思うわ、マジで」


 ハル君が頭を抱えて、ため息をついています。俺には関係ない話かな。


「よし、もうなんでもいいから、反省会するぞ。お前のやらかしの反省会」


 なんか、張り切っていて気持ち悪いのはなんなんだろうね。もっと気楽にやってくれないかな、聞いてる方としても、五月蠅いのは嫌なんだよね。ボーっとしてらんないし。


「頼むから、ホントにちゃんとしてくれ。今日は上司が見てるから、ちゃんとやらないとマズいんだ」


 でも、それって、俺には関係ありませんよね。というか、ハル君て下っ端なんだ。しょっぼいなー、これって、ハル君の言うことなんか聞かなくても良い感じじゃないかな。俺が何で下っ端の言うことを聞かなきゃならんのか。そもそも、聞いた記憶が無い気がするけど、気のせいだよね。


 まぁ、それはそれとして、奥の方でソファーに座ってこっちを見ている人は誰ですかね。白い襟付きのシャツに、紺のズボンをはいた黒い髪の男の人です。人種的にハル君と同郷っぽそうだけど、この人の方がハル君より、遥かに顔良いし、スタイルも良いね。超エリートって感じだよ。


「そっちには関わるな、ホントに頼むから、俺の方に集中してくれ」


 おや、手を振ってくれましたよ。俺も手を挙げて挨拶をしましょう。どうも、こんにちわ。


「やめろ、マジで。やめてくれ、どっちも!」


 うわ、泣きそうになってるよ。しゃあない、可哀想だから話を聞いてやるか。聞いてやるだけだけど。憶えてもられないし、理解も出来ないからね。


「そうだよ、それが問題だって言いたかった! いや、頑張ってるとは思ったよ『え、なんだって?』をやらなくなったからな。ちゃんと、話を聞くようになったのは分かるよ。でも聞いてるだけじゃ、駄目なんだよ! ちゃんと理解しろ、理解できないなら、質問しろとも言ったよな!」


 え、なんだって? ごめん、聞いてなかった。


「バカにしてんのか、この野郎! マジで怒るぞ!」


 ごめんね。許して。


「許して欲しかったら、ちゃんとしろ! じゃあ、次、なんで魔物を魔物って理解しないの!? 家より大きいサイズの蛇とか、常識的に考えたら魔物だよ!」


 すぐに常識などと口にする者の、なんと浅はかなことよ。貴様の言う常識など、貴様の小さな世界だけのものであろうに、それを臆面もなく世界の真理のように語るとは、底の浅さが垣間見えたな。


「自分で意味わかってねぇこと考えてんじゃねぇよ。あと、すぐに人とかを馬鹿にするのもやめろ。悪気ないせいで、余計に性質が悪い」


 はぁ? 俺が人を馬鹿にするわけねーだろ、バカかお前は。顔の貧相さと同じで頭の中身も貧相なのか? 


「一瞬で矛盾してるぞ! つーか、突発的に相手をディスるのやめろ! 口に出さなくても駄目だ」


 お前は俺の母上かよ。グチャグチャうるせーなぁ、ハイハイ分かったよ。反省してますよ、ごめんなさいね。俺が悪かったですよ。何が悪いかは分からないけど、こうすりゃいいんでしょ、こうすりゃ。


「お前のそういう態度、しっかりと母親に伝わってるから! お前の母親、お前のせいで寝込んでるからな! ついでに、言っておくと、お前の父親、お前のこと暗殺しようとしてるからな」


 何を言ってんですかね。俺と父上は、そんなに仲は悪くないですよ。


「お前がそう思ってるだけで、向こうはそう思ってないから! 完全に憎んでるから!」


 はは、ご冗談を。まぁ中々に面白い冗談だよ。貧相極まりない頭の割に、それなり面白いことを言うじゃないか。滑稽な顔も相まって笑えるよ。


「話が通じねぇよ。どうすんだこれ……」


 おや、ハル君がソファーの人を見てますよ。ソファーの人はニヤニヤしていますね。楽しそうです。楽しそうな人がいると俺も楽しくなってくるのでニヤニヤとしてしまいますよ。


「笑うのやめろ。もういいや、次.なんで知らない奴にホイホイついて行くんだよ、まったく無警戒とか、どういうことなんだよ」


 なんだそりゃ、ガキじゃないんだぞ。知らない人について行くわけが無いじゃないか。


「……知らないおじさんについて来いって言われたら?」

 ついて行くわけないだろ。


「……知らないおじさんがお菓子あげるから一緒に来ないって言ったら?」

 お菓子くれるなら、ついて行くに決まってるだろ。


「……知らないおじさんが良いところに連れていってあげるよっていったら?」

 良いところに連れていってくれるって言うなら、ついて行くに決まってるだろ。


「……困ってるから、ちょっと来てほしいんだけどって言われたら?」

 困ってるなら、助けてやらないといけないし、ついて行くに決まってるだろ。


 つーか、なんなんだろうね。ハル君は馬鹿なんでしょうかね。損得を考えたら、ついて行くほうが良いに決まってるだろうし、困っているんだったら助けてあげるのが常識だろうに、こんなことも俺に聞かなきゃ分からないほど常識がないなんて、どうやって生きてきたのか心配になるよ。


「俺としては、お前のほうが、どうやって生きてこれたのか不思議なんだけど」


 はは、普通に生きてましたよ。普通にね。まぁ、ハル君はちょっと駄目な子みたいだから、部屋に引きこもって社会と関わらないで生きていく方が安全なんじゃないかな。君みたいな人が生きていけるほど、世間は甘くないよ。


「だから、頭の中で俺を馬鹿にするのやめろ。もういいや、じゃあ次、エリアナとカタリナに全く躊躇なく、そして意識せずに、セクハラを続けたことについて」


 ああ、セクハラね。セクハラ……うん。どうぞ、続けて。


「肩を抱いたり、手を撫でたり、髪を触ったり、髪の匂いを嗅いだりするのは普通にヤバいと思う。マジで。エリアナもカタリナも、ちょっとアレな感じだから、許されたけど、人によっては大変なことになるぞ。次からは自重したほうが良いと思う」


 はぁ、それはいいんですが、セクハラって言葉の意味が分からないんでどうしようもないんですが。とかなんか、そんなことを思ったら、凄く説明された。途中から聞いてなかったけど。


「――もういい、とにかく、いやらしいことはほどほどに。変に手を出して、女に目覚めて寝取り王モードになられたら、色んな人間が悲しむことになるからな」


 俺は寝取りなんかしませんよ。寂しそうな女の人に構ってあげたいという思いはありますがね。世の中の男が皆、俺みたいな考え方だったら、女の人も悲しまなくなると思うんですけど、どうっすかね。ああ、女の人も、もっと自由になっても良いと思いますよ。


「将来的には、ソドムとゴモラっぽくなりそうなんで却下。とにかく女性とは、プラトニックな関係から始めよう」


 なんか色々と言ってますけど、ハル君って女の子と手を握ったこともなさそうなんだよね。俺が女の子だったら、ハル君の手は握らないと思うし、崖とかでハル君に『掴まれ!』とかやられても、「え、キモイ」とか言って、手を振り払っちゃいそう。

 おや、ハル君、何を落ち込んでいるんですか。まぁまぁ、もっと元気出して。人間が無理だったら山羊とでもヤればいいんじゃないかな。結構、山羊とヤってる人もいるって聞いたよ。


「よし、この話は無しだ。うん、もっと重要な問題について話そう。そうしよう」


 おや、元気になった。良かった良かった。


「俺は目立つなって言った記憶があるんだが、無茶苦茶目立っている気がするのはなんなんだろうな。目立ちすぎたせいで、夜魔の爪に狙われ、その首領のゴルドヴァを倒して、組織を潰してしまったわけだけど。これについて何か言うことは?」


 強いて言うなら、ゴルドヴァさんは、くっそ弱かったです。


「ま、まぁ、俺もあんなに簡単に倒せるとは思ってなかったよ。アレでも、元の世界だったら魔王軍七魔将の一人だったはずなんだが。おそらく魔王が存在しないせいで、魔王から力を貰えなくて、弱体化していたとかか? そのせいで、夜魔の爪なんて犯罪組織の首領程度の地位でとどまっていたのかもしれない」


 七魔将ってかっこいいすね。超憧れる響きだぜ。


「改変される前の世界では、お前も七魔将の一人だったけどな。あと、お前が倒した悪魔も七魔将の一人だぞ」


 悪魔なんて倒したかしら? 全く記憶にございません。


「とにかく、お前が夜魔の爪をぶっ潰したせいで、夜魔の爪が統制を取っていた犯罪者どもが、統制を失って好き勝手に動き始めるようになる。その結果、アドラ王国の南部は荒れるぞ」


 そうですか。大変だぁ。でも、それって大変なんだろうか、俺って関係あるかな? なんか俺、関係ない話じゃない?


「関係あるから! お前が何も考えずに色々と行動を起こしたせいで、王国南部は将来、修羅の国状態だよ。南部の治安が悪くなって、南部地域の力が弱まる。王国南部と国境を接している、イグニス帝国が好機と見て、侵略を開始する、戦争開始だ。どうすんだ、アドラ王国の状況を悪くしてんぞ!」


 うわぁ、大変だぁ。でも、それって俺になんの関係が? つーか、イグニス帝国って何? 俺って地理分かんないんだよね。あと歴史も分かんない。


「お前のせいで、世界がドンドンと悪い方に向かってるから、なんとかしろってことだよ。頼むから、自重して動いてくれ、ホントにお願いだから」


 頭下げちゃいましたよ、ハル君。まぁそこまでお願いされたら、言うこと聞くしかないね。よし、自重しましょう。


「もういいか?」


 おや、ソファーの人がいつの間にか、ハル君の後ろに立っています。ソファーの人に肩を叩かれ、尋ねられたハル君は、露骨に嫌な顔をして、すごすごと引き下がって行きますね。無様です。


「俺の方も話があるから、お前は、もう帰れ」


 ソファーの人が、そう言うとハル君が消えてしまいました。いやぁ消え去る瞬間、凄い顔してましたよ。恨まれませんかねぇ。


「別に恨まれて困らんよ」


 そうっすね。ハル君に恨まれても、別に何にもなさそうですもんね。でもソファーの人を怒らせるとマズそうなのは分かります。強いとか、そういうレベルで語れるような存在じゃない感じがビンビンしてますもん。俺が蟻で、この人が人間ぐらいの差か、それ以上あるかもしれんね。ちなみに、俺が蟻だと、ハル君は空気かな。存在しないも同じレベルです。


「あまり、アイツをくさしてやるなよ。悪気はないんだろうがな」


 感じたことを、そのまま言っているだけです。さーせん。


「まぁ、アイツが無能なのは認めるがな。所詮は只の高校生だし、あんなもんだ。必死でやって空回ってるのを面白おかしく見物する対象としてはまぁまぁだがな」


 そうですか。高校生って何ですかね? 知らない言葉だけど、わざわざ聞くのも面倒だから、放っておきましょう。ところで、貴方はどちらさん?


「ああ、アイツの上司で、神様みたいなもんの一人のアスラカーズだ。分類は邪神もしくは破壊神または戦闘神って感じだが、まぁ関係はないな。アスラとでも呼んでくれればいい」


 きゃあ、邪神だって怖い!


「ふふふ、怖かろう」


 いや、そんなには怖くないです。見た目人間だし、美男子だし。


「まぁ、そうだろうな」


 ところで、疑問ですが、アスラさんってハル君と人種的に似てるけど、どうしてですか? アレと似てるって苦痛じゃない?


「俺もハルヨシも出身は二ホンって国だから、出身地が同じで人種も同じだな。ただ、微妙に違う世界だから、厳密に言えば違う場所出身かもしれないな」


 意味わからないですね。難しい話は他所でやってくれません? 俺には全く理解できない話ですね。


「別に知っていた所で役に立つ話でもないから、違う話をするか。まぁ、本題なんだがな。どうせ、忘れるだろうから、言っても意味はないかもしれんが」


 意味はないならやめよう。というか、いい加減疲れてきたんだけど。


「まぁ、そう言わずに。別に長い話じゃない。短くまとめれば、この世界を創った奴が、この世界を取り戻しに来る」


 へー、なんの話か分からないんだけど、へー。初耳ですっていうか、俺に話すことかな?


「新しく創った世界で、好き勝手やるための力が枯渇したから、この世界を力の補給用に取り戻そうとしてるってだけだ」


 うーん、良く分からん。そもそも世界の所有者って誰よ?


「この世界は俺だな。創った奴は権利を俺に譲渡したのにも関わらず、取り返そうとしてるってだけだ。創ったのは自分なんだから、自分に返せってな」


 うわー、悪い奴だなぁ。っていうか、神様の割に子供っぽいね。なんかカッコ悪いね。


「まぁ、子どもだよ。俺達はある日、突然、今のような立場にされただけで、元は只の人間だしな。長い時間を過ごせば、精神的に成長するとか馬鹿なことを思っている奴もいるが、好き勝手に何も苦労せず過ごしてるやつが精神的に成長するわけがないからな。いつまでたってもガキのままだ。だから、面倒なんだよな」


 ところで、俺に関係ないですよね。それって。


「関係ないかもしれんが、関係あるかもしれん。この世界を創ったヲルトナガルは、この世界に勇者を放とうとしているみたいだしな」


 勇者って?


「別にたいしたもんじゃない。俺たちのような奴らの間で、魂や肉体を加工して能力を与えた存在をそう呼ぶってだけだ。他の神が治めている世界へ送り込む破壊工作員みたいに使う場合が多いな。勇者を使って自分の支配域を広げて、乗っ取るってのが使い方だ」


 良く分かんないけど。これって憶えてなくちゃダメ系ですか? 単純に言えば、アスラさんがヲルトナガルとか言うカスに迷惑かけられてるってことっすかね?


「まぁ、そんな認識で合ってるな。別に痛くも痒くもないけど。まぁヲルトナガルも早々に諦めると思うがな。すでに、この世界は俺の要素が染み込んでるから、並の人間を送り込んでも耐えられんし、生きてはいけんよ」


 どういうことだか、分からん。


「俺の治める世界は生物の戦闘能力が高くなりやすいんだよ。俺が戦闘大好きなせいだけどな。精神面でも一割か二割増しで好戦的になる。俺が治める世界は、神殺しができるような能力を持ってる奴もポンポン現れるぞ。他の神からは俺の世界の人間は戦闘民族アスラ人と呼ばれたりしてるしな」


 なんだか、訳の分からない話ばっかりだな。アスラさん、結局、俺にどうしろっていうのかな。


「別に何もしなくて良いぞ。ただ、勇者が現れたら適当に相手をすればいい。殺しても問題ないぞ。所詮は有象無象だ。勇者と面と向かって戦うのが不安なら、俺もお前を勇者認定してやっても良いぞ。俺は勇気がある奴しか勇者認定しないから、お前は合格だ」


 おお、マジですか! 勇者か凄い話だ。ところで勇者ってなんですかね?


「なんか凄い奴だよ。とりあえず俺は、一々安全マージンを取って行動したり、後先を考えるような奴は嫌いで、思慮深かったり、小賢しい奴も嫌いだ。言葉の裏を読んだりする奴も嫌いだな。バカなくらいの奴の方が好きなんで、お前は合格。今日から勇者だ。良かったな」


 うーん、勇者になっても何も変わらないような。何かすごい力とかもらえないんですかね?


「やるわけねーだろ。俺は勇者認定するだけだ。勇者に選ばれたぞ、良かったねってだけで終わりだよ」


 あ、そうなんすか。失礼しました。


「俺の世界は基本的に鍛えりゃ、どこまでも強くなる世界だ。苦しい修行をすればするほど、強い力が手に入る。俺の世界では、力は貰うもんじゃなくて、身を切って手に入れるもんだから、俺が簡単に何か力をやるっていうことはない。施しならやってもいいけどな」


ええ! 勇者パワーとかないと、俺生きていけないよ。でも鍛えりゃ良いだけか。うん、全然困らないね。


「まぁ、これから、この世界に来る勇者はチートを持ってるかもしれないが、俺の世界じゃ貰いもんの力は弱いから、お前の相手にはならんので心配するな」


 こいつ、俺に理解させるつもりねぇな。チートってどこの言葉だよ。まぁ、俺も聞き流すけど。


「ホントにヤバくなったら、俺が飼ってる神殺しを何人か送って、ヲルトナガルをぶっ潰しても良いし、俺が直接、奴を痛めつけに行っても良い。何をしたところでヲルトナガルが俺に勝つことは無いからな。俺たちは、最初っから勝ちが決まってるゲームを優雅に楽しむだけだ」


 はぁ、ヲルトナガルって人も可哀想だね。なんか、話を聞くだけで駄目っぽい人な気がしてきたぞ。どういう人なんだか分かんないけど。


「だからまぁ、お前も好きに生きると良い。勇者っぽい奴に会ったら、そいつをぶっ殺してくれれば、それ以外は好きにしてくれ。ハルヨシは色々言っていたかもしれんが、世界が一つ潰れた程度じゃ、俺の力は殆ど削れないからな。ハルヨシは困るかもしれんが、俺にもお前にも関係はないな。そうだな、前も言ったように逆襲してやるのも悪くないぞ。そして、そうするなら、暴れてる姿を見せて、俺を楽しませてくれ。俺は邪神でもあるんでな――」


 アスラさんの話はまだ、途中だったが、その言葉を最後まで聞くことなく、俺の意識は唐突に途切れた――






 目が覚めたら、ベッドの上だった。さて、何かあったような気がするがイマイチ思いだせないぞ。なんなんでしょうね。気分が悪いですよっと。

 ただ、なんか誰かを始末しなきゃいけないような気がするけど、物騒だね。俺は平和的に生きたいのになぁ。こんなことを考えるなんて悪い奴だ。反省しようっと。





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