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秋の不思議な出逢い。

作者: 未雨

10月10日。

季節はいつの間にか秋になり長袖が当り前の季節。

吹き抜ける風に身を委ねると気持ちいいので私は秋が大好きだったりする。

しかし、この街の人たちは季節の違いなんか気にしないようで服装こそ違うが空を見上げたり木々を見たり足を止める人はいない。私はそうする人なのでおのずとこの街の人たちとはズレてしまう。


「はぁぁぁぁーーーー」


長い長い溜息をついてみる。

平日の河川敷。秋の肌寒い風が吹くここは少し肌寒い。

遠くの方では下校中の子どもたちのはしゃぎ声や主婦たちの井戸端会議、車の騒音やらが小さくなって私の元へと届く。

この場所は最近私が見つけたお気に入りの特等席。

人がこないこの場所はまるで世界で私1人だけになったみたいな感覚になる不思議な場所。

見上げた空は夏とは違って薄くなった雲が何処までも伸びている。

私は俗にいう“ぷー太郎”“無職”“フリーター”と呼ばれる者。

社会のはみ出し者だ。新社会人として働いた先の職場の中年女性先輩の苛め。よくあるようなそんな社会の荒波に呑まれに呑まれてしまい丁度1年前に退職してしまった。

そして、今まで実家に帰ったり遊んだりだらだらとした生活を送ってしまっていた。

“こんなはずじゃなかった”なんて、一体何回考えたことか。大人になれば適当に仕事に就いて男性とお付き合いして結婚して主婦になる。って思っていた。だけど、今年私は23歳。私の母親は23歳で結婚して24歳で私を産んでいる。なんてこった。23歳になったら結婚すると思っていたのに男の影すらないし無色だし……


「あー!!!ったく、らしくない!何とかなるようにしよ!!」

「ククク」

「っ!えっと……」

「ククク、ごめんね?うずくまって調子悪いのかな?って思ったからさ声掛けようと、…ククク」

「あー…す、すみません」


そう言ってお腹に手を当てて笑いを堪えている男性に私はかける言葉もない。

恥ずかしい。もう、ほっておいてどっかに行ってくれないかな?


「君、おもしろいね」

「……私、いつもはこーじゃないです」

「なら、今日は特別?」

「……」


まだ、笑いを堪えている男性が顔を上げたせいで目が合う。

黒髪、黒目の真面目そうな人。服装は至って普通のカジュアルスタイル。


「じゃ、俺もいつもこーじゃないよ?」

「?」

「自分から声掛けたりしないってこと。気づかないふりしちゃうけど、今日は何となく」

「…そうなん、ですか」


えっと、これはどういう状況ですか?


(ちょっと話さない?)

(少しだけなら、)

処女作品です。

未熟熟者ですが少しずつ執筆していきたいと思っています。

よろしくお願いします。

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