2節 状況確認(2)
他に確認すべきなのは、コアの力で何ができるかだな。
能力のダンジョン支配はコアを使うことだろう。狙われるなら対処も考えないといけないし、ここでの生活手段も確保しないと。
あとはポイントの理解も必要か。まだ9990Pあるとはいえ、何するにも必要で、手に入りにくいんなら用途も慎重に決めないとな。
「コアの力で何ができるか教えてくれ。あとポイントについての説明も頼む。」
「サー。コアの力は主に4種類に分けられ、Lvがあがるとともに能力も強化されます。①ダンジョン形成把握能力、②創造能力、③隷属能力、④強化能力です。これらは現状ではコアを介すことで間接的に行使できます。なおコアを実体化し身につければ、マスターから直接行使も可能です。
ポイントはこれらの能力を使うにあたり消費される対価です。取得には生命体等のポイント還元が必要になります。4つの能力の説明はこちらです。」
ステータスの時と同様に頭にイメージが浮かんできた。さすがに2度目だと大きな驚きはない。
①ダンジョン形成把握能力
ダンジョンの構造自体を形成・変更、ダンジョン内における全事象の把握が可能です。なお②創造能力で生み出したものをダンジョン形成に組み合わせることも可能です。
②創造能力
生命体から無機物まで様々なものの創造が可能。ただしLvによる創造可能物の制限が存在する。創造時にはポイントを利用したカスタムも可能。
③隷属能力
創造した生命体、及びダンジョンへの侵入者を支配可能。ただし、侵入者に対する行使には、対象の弱体化とポイントの消費が必要となる。なお創造した生命体に対しては、創造時に自動的に発動。
④強化能力
Lvの上昇の他、ポイントの消費によってマスター自身、また隷属化した生命体の強化が可能。強化には身体能力強化の他、スキル、魔法などの習得も含まれる。
創造能力を使えば生活手段も確保できるな。狙ってくる人がどんな感じで来るのかわからないのが不安だが、上手くやれば狙われても大丈夫そうだな。なんか能力が強力すぎる気もする。
ただ狙われるってことはもう奪われた前例があるんだよな。ポイントの確保が難しくなるのかな。それとも襲ってくる人間も強力すぎるのか。命かかってるみたいだし考えていかないと。
コアの実体化とかも説明してたな。やったほうがいいのか。
「コアを実体化するとどんな感じになるんだ?あとはこうやって必要な知識を聞くことはできなくなるのは困るんだが、実体化したほうがいいのか?」
「サー。実体化した場合、基本望んだ形にできます。それを身につけることで能力の直接行使が可能です。知識の開示は、今行われているような返答、ステータスの閲覧などのイメージ化どちらも思うだけで、脳内で継続して利用可能です。
様々な面で利便性があがりますが、特に戦闘時を考え、実体化を推奨します。なおコアは実体化してもマスターが生存している制御が続くため破壊されません。」
「なら実体化してくれ。」
実体化した形を浮かべながら返答すると、右手に光が集まる。それが収まるとそこには腕時計型に実体化されたコアが存在していた。時計は7:13と指している。生成時にそのままぴったりになるように装着して、付け外しの仕組みもなくしたから、これで落とす心配とかもないな。
時計として動いてるのもありがたい。俺が生まれ変わってから時間を測り始めたんじゃなければ、正しい時間を示しているだろう。ただ青い水晶そのものの時計の形に変えたみたいな見た目だから、目立つな。見る人今俺だけだけど。
誰もいないから気にしてなかったけど、ジーパンとシャツ一着ずつだけじゃ服も足らないな。生活に必要なものは先に確認しといたほうが良さそうだな。
「さて。話し相手も欲しいし、早速生き物を創造してみるか。いいアイデアとかも一人よりは出るだろうし。コア、念じさえすれば、そういう能力も使えるのか?」
サー。可能です。脳内で、データから基本的な選択をし、細かな点をカスタマイズができます。またコアへのデータの要求も脳内での呼びかけのみで可能になっています。
なるほど。こんな風に脳内に語りかけてくるのか。じゃあ、早速データ見てどんなのを創造するか決めるか。ポイントのことも考えながらやる必要もあるしな。