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『納付書を握りしめたまま異世界に転生した男は、期限までに帰ってこれるのか』  作者: 南蛇井


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◆ 第7話 世界の再定義 『終わりのある税』シーン1:制度の場

中央財務府《秩序殿》の最深部に、その場はあった。


扉を抜けると、空間は円形に開けている。

高低差はなく、見下ろす席も、見上げる席も存在しない。


玉座はない。

ここでは、誰かが上に立つこと自体が、意味を持たなかった。


中央に据えられているのは、巨大な制度盤。

魔導書類を束ねた台であり、帳簿であり、世界の設計図だった。

無数の紙が重なり、折り込まれ、必要な箇所だけが淡く発光している。


円周に沿って、関係者たちが立つ。

税目官、制度官、財務官。

そして、魔王ザイゼル。


空気には緊張がある。

だが、剣呑さはない。


誰も相手を打ち負かそうとはしていない。

勝敗を決める会議ではないからだ。


ここで行われるのは、是非の判断ではない。

善悪の裁定でもない。


ただ、

世界の仕様を、どう書き換えるか。


それだけを決める場所だった。


卓也は、その円の外縁に立っていた。

中心ではない。

だが、無関係でもない。


制度盤が、低く唸るような音を立てる。

変更が可能な状態に入った合図だった。


ここは、誰かを裁く場所ではない。

世界の仕様を、書き換える場所だ。


卓也は、静かに息を整えた。

この世界が、次にどんな形になるのか――

その始まりが、今、目の前にあった。

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