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シーン5:一日二十三税目
帳簿の中には、時間順に項目が並んでいた。
起床税。
呼吸税。
待機税。
移動税。
会話税。
無言税。
思考整理税。
帰還税。
就寝準備税。
他にも、似たような名称が続いている。
どれも簡潔で、説明はない。
リムルは、特に誇らしげでもなく言った。
「今日は少ない方ですね」
「昨日は三十を超えました」
その言い方は、
天気が良かったかどうかを話すのと変わらない。
卓也は黙ってページをめくる。
一枚。
もう一枚。
表情は変えない。
金額や内訳には目を向けず、
ただ、項目の数だけを数えていた。
二十三。
それが、一日の記録だった。




