1. 神様との邂逅
初めての投稿となります。
どうぞよろしくお願いします。
人生何が起こるかわからない。
というのも、今、僕は神様と話をしているんだ。
どうしてこうなったか、というと・・・
僕は白島真。個人経営の眼科で働くサラリーマンだった。
眼科で働くと言っても医師ではなく、眼科スタッフのまとめ役兼検査員が僕の仕事だ。
給料は悪くなかった
少なくとも45歳で独身の男が困るような額ではなく、働いていた眼科も流行っていたので安定感もあった。
しかし昨年、両親が亡くなり、それからは流石に孤独を感じることが多くなっていた。
生活に困ることはなく、今の生活も仕事も決して嫌ではないのだが、虚しさや寂しさと背中合わせの日々だった。
そんな時、僕は両親の一周忌に故郷にある先祖代々のお墓参りに行った。
故郷は東京から3時間程度の海辺の町だ。
子供の頃、夏は毎日のように海に行き、魚を釣ったりあさりをとったりしたものだ。
それらをお母さんに煮付けと味噌汁にしてもらって食べたのは、僕の少年時代の最高の思い出の一つだ。
お母さんが亡くなる前にもう一度食べたかった・・。
話が逸れたが、その故郷にある両親のお墓で、僕は墓石に水をかけて掃除をし、花を添え、目を閉じて手を合わせた。
そして目を開けると、辺り一面は真っ白な世界に変わっていた。
突然の変化に戸惑う僕。そんな僕に背後から声がかけられる。
「驚いたかの」
僕は慌てて振り返ると、そこには長い白髪と髭の老人がいた。
その老人は笑顔で続ける。
「急に呼び出してすまなんだ。ワシはお主たちがいうところの神じゃ」
「へ・・、神様ですか?」
普通ならとても信じられない話だが、何故か疑う気が起きない。
もしかすると神様の力なのだろうか?
「うむ、その通りじゃ。理解が早くて助かる」
どうやら神様は人の心が読めるらしい。
・・まあ、周囲のこの光景を見れば信じないわけにもいかないけどね。
「ええと、その神様がいったい一般人の僕に何のご用ですか?」
僕は当然の疑問を神様にぶつけてみた。
すると神様は
「実はお主に依頼があるんじゃ。神族の血を引くお主でなければできない依頼がの」
・・へ、神族の血を引く?
そんなチートっぽそうな話、聞いたことないぞ。
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