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オリハルコンの女~ここから先はわたしが引き受けます、出来る限りではありますが~  作者: 五十嵐 あお


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隣国ケレット辺境伯家1

「悪いなスコット」

「そんなこと露程も思っていないだろ」

「ああ、寧ろ羨ましいさ。あのいつでも入れる温泉ってやつがある上に、旨い飯付きなんてな。それと心強い。スカーレットがやってみたいと思うことをスコットが手伝ってくれるのは」

「僕もこの馬二頭がいれば荷物を運び易いから実は助かる」


スコットがケレット辺境伯家へ戻ってから、驚くほどの速さでファルコール滞在許可が下りたという連絡があった。

勿論それには理由がある。先ずは身元引受人が力を持つキャストール侯爵ということ。次いで、スコットの職業が医師ということだった。


キャストール侯爵は王家にとって痛いところを突いたのだ。病気療養中のスカーレットの為に医師を招きたいと。しかも、自国の医師ではどこの誰が貴族学院でスカーレットを責め立てた者の家と通じているか分からないので避けたいとも付け足して。

スカーレットが心を患い療養している理由がアルフレッドからの婚約破棄、だから王家は早々に動くしかなかったというわけだ。


スコットとしても、興味を引くことへの調査研究が出来るとあって早々にファルコールへ向かうことを決めた。そして、どうせ行くならとドミニクからスカーレットへの馬を二頭預かることとなったのだ。


「スカーレットは驚くだろうか、スコットが早々に馬を連れてやって来ることに」

「喜んでくれるとは思う」

「じゃあ、スコットが実は人間だけじゃなく、馬の怪我も看れるし、序に仔馬も取り上げられるって聞いたらどうだろう」

「それも喜んでくれるんじゃないか。この二頭は雌雄なんだから、僕の出来ることが役に立つってね」

「違いない。スカーレットは驚くより、喜ぶ子だった、昔から」

「ところで、メラニーへ手紙を出したんだ。もしもケレット辺境伯領まで出てくることがあったら頼む。出来ればその時はファルコールまで誰かに連れてきてもらいたい」

「分かった」

「ファルコールではまたキース達と合流するから、色々な環境を整え終わったら一度戻って来る。キースの恋人にもいつでも出発出来るように準備を整えておくよう伝えて欲しい」

「ああ。ところで、もしもあいつらの子供がファルコールで生まれたら国籍はどうなるんだ?」

「さあ?それはその時に分かるだろう」


ケレット辺境伯領からファルコールまでは整備された安全な道。しかしスコットの大切な医学書とスカーレットへの贈り物の馬二頭もいるということでドミニクは護衛の騎士を一人付けてくれた。

但し、ドミニクはただでは起きない。騎士にサラミなどを持たせるようスコットに依頼することを忘れなかった。


滞在許可が下りたからと直ぐに向かえる距離にあるファルコール。温泉や香りの良いキノコに畜産研究所の加工肉と魅力的なものが沢山あるのだ、もっと気軽に向かえるようになるといい。そして、それを実現するのはアルフレッドに婚約破棄されたスカーレットがファルコールにいる今ならば案外可能なのではとスコットは思ったのだった。

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