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時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました  作者: 屋月 トム伽
第1章 ブラッドフォード編
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経験値はない

オズワルド様が寝室へ戻り、一人寝支度の為、バスローブのまま残った私はただ、突っ立っていた。


この雰囲気でどうやって一緒に寝ろと!?

着替えたら行きますって、言っちゃったし!

私のバカ!

でも、心は開いてます、とは言ったけど股を開くとは言ってない!

オズワルド様は意外と優しいからきっと無理にはしないはず!

さっきだってあれ以上はしなかった。


今日、レオン様にハッキリ言ったからか、アレク様に、オズワルド様をお慕いしてますと言ったからか、オズワルド様はどこで火がついたのか。


しかも、さっきの雰囲気作るのも上手かったし、これが経験値の差かしら…。


とりあえず、また来たらどうしていいかわからない為、ナイトドレスに着替えた。


どうせ寝るだけ、と自分で暗示のように何度も何度も頭の中でこだましていた。


よし!と拳を握りしめ、オズワルド様の寝室に行くと、すでにオズワルド様はベッドに入り、座って本を読んでいた。


「リディア、遅いぞ」

「すみません…」


なんで私が謝るのか、オズワルド様のせいですぐに来れなかったんですよ!


ゆっくりベッドに近付くと、オズワルド様が手を差し出してきた。

その手は、無理矢理引き込もうとする手には見えなく、優しく見えた。

そっと手を乗せると、オズワルド様はやっぱり優しく言ってくれた。


「…心配するな。まだ、待ってやるから」

「経験値なくてすみません」


本当にすみません!

オズワルド様みたいに百戦錬磨じゃないんです!


いつものようにオズワルド様の隣に入るが、動悸がする。

そして、二人でベッドに並んで座った。

オズワルド様は手が早いが、私を大事にしてくれるから、待ってくれているのはわかっている。


「…あの…オズ様…」

「リディア?」

「私…ちゃんと好きですからね…」


シーツで顔を隠し、今の私にはそう言うのが精一杯だった。





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