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レオンはエスコートする

「リディア様、準備できました」


マリオンに私の髪飾りや髪を結う道具の準備をしてもらい、夕食の支度前にセシルさんの所に行こうとするとオズワルド様がどうした?と聞いてきた。


「ささやかながら、セシルさんのお支度をお手伝いしようと思いまして」

「レオン様がいたらどうするんだ?」

「あのレオン様が迎えに来ると思いますか?エスコートするような気の利く方ではないです。会いませんよ」


オズワルド様は、確かに、と頷いていた。


「だが、俺も一緒に行く」

「女性の支度を見るなんて失礼ですよ」

「廊下ならいいだろ」


どこまでついて来る気なのか。


「わかりました。廊下まで、ですよ」


そして、三人でセシルさんの部屋に行くと、すでに着替えは自分で済ませていた。


「セシルさん、よろしければ髪を結うお手伝いをします。侍女のマリオンは上手ですよ。私の髪飾りも持ってきましたので着けましょう」

「ありがとうございます」


中々素直なだわ。好感度は高いですよ。


セシルさんの栗色の髪に銀細工の髪飾りは似合っており立派なレディに見えた。

私達がセシルさんの髪を整えていると、主にマリオンだが、オズワルド様がセシルさんに話しかけた。


「セシル、魔法草に使った魔水晶はどこから手に入れた?」

「…父が魔水晶の商人からまとめ買いをしたものですが…使ってないものはあの廃墟に保管しています。オズワルド様なら父がお見せになると思いますが…」

「それは誰かに話したか?」

「はい、ヒース様とライア様に聞かれましたので…」


オズワルド様は壁にもたれ腕を組み、ふーん、という感じだった。


そこにノックの音がした。


誰か来ましたわ、とセシルさんと顔を見合わせると来たのはなんとレオン様だった。

なんとレオン様が夕食にセシルさんをエスコートしに来たのだ。

ビックリしました!

あのレオン様がです!


「…迎えに来たのだが」


レオン様はそう言った。


「準備は出来てます。さぁ、セシルさん、どうぞお行き下さい」

「リディア様は?」


立ち上がったセシルさんがそう聞いてきた。


「俺達は外で食べる」

「外で?」

「そうなんです、オズワルド様がパブに連れて行ってくれるのです。パブなんて初めてですよ」


オズワルド様はレオン様と食べたくないのか、私と二人になりたいのか外食に連れて行ってくれることになっていた。

しかもパブなんて私には初のお店です。

村人のような格好で行くのですよ。

初めてのことに少しワクワクします。


「リディア、もう行くぞ」

「はい、楽しみですね」


セシルさんから離れオズワルド様の元に行くと、レオン様と反対にオズワルド様の横にグイッと体ごと寄せられた。

別にレオン様にくっつくわけじゃないのに、そう思った。


そして私とオズワルド様は村へと夕食に出掛けた。



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