1話 転生出来たが、まさかの.....だった。その1
私は意を決して、怪しげな三途の川らしき川を渡る。
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目を開けると、またしても見たこともない景色が広がっていた。
ーーいや、何だが見覚えのあるような景色な気もする。
足りない脳みそをフル回転させて答えを見つけた。これはよくゲームでみるファンタジー世界のように見える。
なんでこんなところにいるんだろう?
そして私はどうなっているんだろう?と、顔を下に動かしてみると、手は葉っぱで、足を動かそうとすると土に埋まっていて、動かせない。
一旦私の思考は停止した。
ーーやっと、現実を受け入れたというか、受け入れたくないが、このままだと何も進まないので、とりあえず受け入れる。
私は人間ではなく、道端に咲いている一輪の花になっていた。
当たり前だが、ショックだった。
ーーだって!!普通のこういう転生系は、町の可愛い女の子とか、王家の一族だろ!!!!プリンセスとかになってるイメージなのだが??
なんでそこら辺に生えてる花になっているんだよ!!!まあ雑草よりはマシだけど。
異世界転生までしたのに花って!!
花になって何をすればいいの・・・?
ーーねぇ、神様教えて.....!!
そう言って答えてくれる人はいない。
神様もお手上げってことか。
一度、状況を把握してみよう。
私の周りには木や花、草が生えていて、遠くには都市的なものと、ファンタジー世界によくあるお城的なものが立っている。
あんなお城住んでみたい。皆のあこがれの立派なお城だ。
だけど、今の私にはとっても遠い存在。
もう寝よう。一旦頭を休まそう。
でも、花には頭なんて無いか!
ホントに休もう。
おやすみなさい。
ー翌日ー
花になって2日目!特に何もなし。
ただ景色を見ているだけしかやることはない。
季節は春っぽい?
それぐらいしか私にはわからない。
その後も何も分からないまま、季節は巡り冬になりそうだった。体が寒さに耐えられず、枯れかけの状態にまできてしまった。
何もせず死ぬのは嫌だ。
まだ枯れたくない。
花でも何か出来ることはなかったのか…...?
花じゃなくて、種からスタート出来なかったのか。
色々模索しながらも現状を解決できる方法は思い浮かばない。
ーー死ぬのはこわい。
後悔や死に対しての恐怖を感じながら枯れていった。
また何も出来ず、私はまた死んでしまった。
読んで下さりありがとうございます!!これからも引き続き読んで下さると嬉しいです!