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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
88/90

白ゴブリンの加入

 第三回恐鳥【ディアトリマ】討伐が終わってから、ホワイトゴブリン部族の族長が、拠点の村に来ている。

 【ディアトリマ】を討伐して、【ディアトリマ】に騎乗している姿を見られていたようである。


 「それじゃぁ、仕方ないか? 軍事力に差があり過ぎるからな」


 ホワイトゴブリンの族長は、奴隷にして欲しいと投降しているだ。


 「まぁ、ちょっと予想外だな・・」


 このホワイトゴブリンの族長は、ホブゴブリンに進化してる。

 見ていると、幹部クラスは、皆ホブゴブリンに進化しているようなのだ。

 ホワイトゴブリンは、全体的に白っぽい色をしている。

 大きさは同じ位である。

 どことなくグリーンゴブリンよりは知性を感じる。


 「どうする?」


 「そうネ。どうもこうも、できないようネ」


 メグミに聞いてみたが、私の顔を見ている。


 「奴隷でもいいって言っているから、奴隷にする?」


 「ヴェロニカちゃんやギャビーちゃんに確認してみればいいんじゃなイ。食糧は大丈夫だと思うけド」


 拠点の村には、すでにグリーンゴブリンの集団とホブゴブリンに進化している者もいる。 

 【ディアトリマ】の討伐をしたところなので、鳥肉は余っていることはわかっている。

 もう少し、拠点の村を整備してから、他のゴブリン達の対応をしようとしていたのである。

 学校を造る計画もあるし、色々なことが決まっていないので、実際のところ焦っている。

 急にゴブリンが増えれば、もちろん事務方や現場が混乱する。


 「ホブゴブリンに進化しているから、グリーンゴブリンよりは、使えると思うけど、どうなんだろう?」


 「そうネ。拠点の村がゴブリンちゃんの天国になってしまいそうネ」


 人口の割合が、人間よりもゴブリンの方が圧倒的に多くなってしまう。

 ゴブリンを養う為に、村の建設をしているワケではないが、労働人口の問題も発生している。

 なかなか難しい問題である。


 「うーん。どちらにしても、投降を受け入れるしかなさそうだな」


 「前と同じようにならないように、しっかりと対応しないといけないわネ」


 前回、グリーンゴブリンを捕獲した時は、しっかりとした対応をせず、ボヤ騒ぎや乱闘や強盗などが増えてしまっていたのである。

 そんな騒ぎもあり、色々なメンバーが、ブチ切れていることもあったのだ。

 食堂で、グリーンゴブリンを【威圧】によって、大人しくすることができたので、すんなりとそのまま投降を受け入れるワケにはいかないのである。


 「わかった。ホブゴブリンに進化していない者は、【威圧】のスキルを使って、完全に奴隷にしてしまおうか?」


 「選択肢が少ないわネ。前回の反省から学ぶしかないわネ」


 「よし、決まりだ。私が直接交渉をすることにしよう」


 「それがいいわネ。」 

 

 ホワイトゴブリンの族長に、直接会って話をすることにした。




◇◆◇◆◇




 「お待たせした。ここのリーダーのジンだ。今日は何をしにきたのだ」


 「はい。ジン様。我々ホワイトゴブリンの部族は、ジン様ところに投降をしたいと考えております」


 土下座をしながら、ホワイトゴブリンの族長は、嘆願をしている。


 「急になんだ。」


 「はい。この間から、ジン様達が【ディアトリマ】の退治をされていることを確認しておりました。【ディアトリマ】のせいで、我々は南下せざるを得ない状態になっていたのです。そんな【ディアトリマ】に騎乗までされている姿をみて、本当に驚きました。それだけではなく、この村の発展が凄まじく、ジン様の下で働かせてもらうのが一番いいと部族の結論が出たのです」


 「そうなのか」


 「はい。グリーンゴブリンを支配下に置かれているところも確認しておりますし、何よりも食糧が豊富にあるように思います。我々にも、グリーンゴブリンと同様のお慈悲をいただければと思います」


 「そうか。それならば、ひとつ条件がある」


 「はい。なんでしょうか?」


 「いや、グリーンゴブリンが暴れたので、厳しい教育をしていのだ。新しく入るゴブリンには【威圧】のスキルを使わせてもらう。泡を吹いて、倒れるかもしれないが・・」


 「それ位ならば、ご自由にしてください。どのみち、我々の力では、ジン様達と戦うことすらできません。」


 「まぁ。そうだろう」


 「グリーンゴブリンが、ドンドンとホブゴブリンに進化しており、ビックリしていたのです。ゴブリンがホブゴブリンに進化するには、色々と大変な試練を乗り越えねばなりません。それなのに、あれ程までグリーンゴブリンがホブゴブリンに進化しているのです。まさに奇跡としか言えません。武器もしっかりとした装備もされていますし、軍隊のようにキビキビと行動をしておりました。この状況を見ると、サッサと投降するのが一番いいと考えたのです」


 「そうなのか。では、好きにしていいのだな」


 「はい。煮ようが、焼こうが好きにしてください」


 「了解した。では、ホワイトゴブリンについては、こちらで面倒をみさせてもらう。どれくらいの人数がいるのだ」


 「はい。ざっと3,000名となります」


 「そうか。こちらも用意をする。いつ頃に来れそうなのだ」


 「はい。明日には全員を連れて来れそうです」


 

 ヴェロニカ達は怒るかもしれないが、ホワイトゴブリンの集団が奴隷として参加することが決まったのである。


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