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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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ドワーフのニフティの洋服店

 ドワーフの洋服店がオープンしている。

 2階建てのオシャレなお店である。

 1階が洋服も販売できるような店舗となっており、2階は、事務や作業スペースとなっている。


「はーい。新しい服もありまーす。服の直しもしますよー♪」


 ドワーフのニフティは、他のドワーフと一緒に、家を建てるのを手伝ったりしていたが、自分自身の洋服店も作っていた。

 グリーンゴブリンとホブゴブリンに進化した者も多く、普通に洋服が不足してきていたからだ。


「ホブゴブリンに進化すると、身体のサイズも大きくなるからね」


 もともと、グリーンゴブリンは、汚らしい格好をしていた。

 それが、ホブゴブリンに進化すると、服の丈が短くなり、本当にみっともない姿となっていたのである。


「鎧や兜や盾などで隠れていれば、気付かないかもしれないけど、見る人が見れば、一発でわかってしまうわ」


 ドワーフのニフティは、女友達でもある料理人のギャビーと話をしている。


「そうね~。いくら開発中の村だからといって、オシャレ好きのニフティから見たら、どうしようもないわね~。ゴブリンの場合、食堂でもマナーがなっていないし、ボロボロの布の服を平気できているから、乞食同然のようにも見えるし、仕方ないわね~」


 ドワーフのギャビィが答える。


「健康的で文化的な村にしたいのに、今のままじゃあ、まだまだね。私のできることで、お手伝いしなきゃならないわ」


「そうね~。洋服はニフティの得意分野だし、あんな汚らしいゴブリンなら、まずは身だしなみチェックから必要だしね~」


「王都までとは言わないけど、勇者の村として恥ずかしくない状態にしなければ、洋服店を営んでいる私が恥ずかしくなってしまうの」


「本当~。ホブゴブリンの学校も必要かもしれないけど、やっぱり見た目は大切ね~。料理と一緒ね。料理では美味しいは当たり前で、さらに見た目も良くなくちゃならないわ~」


「ホブゴブリン用の洋服もいっぱいつくっているの。ゴブコちゃんや伍長ゴチョウさんを参考にしてつくっているの。女性のホブゴブリンもいるから、オシャレは大切なの。この前は、スイフトにも手伝ってもらったわ」


「そうなんだ~。こっちも、【ディアトリマ】の解体でも、スイフトに手伝ってもらっているわ~。さらに干し肉などの保存食などの手伝いもしてもらったけど、ひとつひとつ細かくて、しっかりとした仕事をしてくれているわ~」


「スイフトは、メグミさんに頼んで、革製品や布などの段取りもしてくれているわ。私も洋服の材料を手に入れる手間が省けて楽になったわ」


「メグミさんは、本当に先回りして、色々段取りしてくれるから、ありがたいわ~。ジンさんと違って、料理の無茶ブリもあまりしないし、麓の村から移住のおばさんの手続きもしてくれたし~」


「そうね。メグミさんは、表だって行動をするワケではなく、裏で色々と動いておられるけど、相手に悟られないように注意深くて感謝しかないわ。ジンさんとは、全然違うわね。洋服も、村での一括買い取りを、メグミさんが即決してくれて助かっているの」


「本当ね~。食堂も同じよ~。ジンさんは、何でも無理やり捻じ込んでくるけど、メグミさんが今のところは村持ちで会計をしてくれるので、計算とかも本当に助かるの~」


「ヴェロニカさんもジンさんの秘書を引き受けさせられて、大変なことになっているって言うじゃない?」


「そうそう。本当に、わかっているのかしら、メグミさんもヴェロニカさんのことも~」


「わかってないんじゃないですか?」


「本当ね~。ウンウン。何でメグミさんは、ジンさんと結婚したんでしょうかね~」


「メグミさんは、凄く身の回りにも、気を付けておられますし、いつも素敵ですわ」


「そうそう。あの単純で、鈍感のジンさんだから、全然気付いてないのよ。本当に笑っちゃうわ~」


「そうなの。ジンさんは、洋服のことなんて全然考えていなくて、直接メグミさんに相談することにして正解だったわ。勇者なのに、オシャレをすることに気をかけていないし」


「本当~。宴ばかりして~。飲んだくれて、何とかならないのかしら~?」



 ニフティの洋服店では、ガールズトークが、ずっと続いてた。

 ギャビィは、料理の腕は確かだが、とてもおしゃべり好きでもあるのだ。

 話に出ていたスイフトも女性ドワーフであり、以前からの友達だったのだ。


 女性ドワーフのニフティは、ゴブコと伍長ゴチョウで採寸をして、色々な洋服を作っていた。

 ゴブリンは、120㎝位の小さな体であるが、ホブゴブリンに進化すると145㎝前後にまで、大きくなるのだ。

 ホブゴブリンの女性の場合は、お尻は出ているが、人間の女性のように、丸みを帯びた体型に近くなるのである。

 賢者のメグミは、洋服のことを気にかけていたが、勇者のジンは、まったく洋服のことを気にかけていなかった。


 女性は、服装なのどことについて、凄くシビアに見ている。

 男性は、そのような身だしなみについて、疎い場合が多い。

 オシャレについては、二の次の場合も、男性では多いのである。

 そのことを、女性ドワーフのニフティとギャビィは、皮肉を言っていたのである。


 男性と女性は、見るべき点が違う。

 男性は、細かい部分に目が行かないで、どちらかと言えば、ボーツとしていると言われてしまう。

 女性は、細かい部分に目が行って、色々な質問をしたり、修正を加えてくる。

 本人は、気付かなくても、周りから見れば、一目瞭然となるのである。

 細かい箇所と、人当たりの良さは、女性には敵わないのである。


 『類は友を呼ぶ』という言葉通り、男性同士でつるんでいると、ファッションやオシャレに鈍感になる。

 女性は、オシャレこそ大切であり、恋愛脳でもあり、複数の事を同時に処理をしてしまうので、価値基準が全然違うのである。


 あたなが男性ならば、この価値基準の違いを理解していないと、大変な目に遭うかもしれない。


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