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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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宗教都市国家テーベ

 宗教都市国家テーベについて説明をする。


 この国の首都テーベは、クルス教、ヤーヴィ教、ハートランド教の聖地となっている。

 3つの宗教が、この首都を取り合うことにより、過去に壮絶な戦争が起こっていた。


 クルス教のクルセイダーとハートランド教のアサシンとの殺し合いは、熾烈しれつを極めた。

 奇襲有り、暗殺有り、捕虜の首までバンバン刎ねてしまい、何でも有りの、ガチの戦争に突入してしまったのだ。

 双方共に、30万人もの兵力が直接、何十年にも渡り聖地を争って戦った。

 聖地奪還として、双方が引くに引けない状態になってしまったからでもある。


 ハートランド軍が、あまりにも強い為、ガリア帝国・ルドルフ皇国・オストマルク王国のクルス教徒とヤーヴィ教徒が、合同で軍を派遣したので、より酷い惨劇さんげきを生んだ。

 双方共に、半数近くの兵士が惨殺されたと言われている。

 もちろん、強姦や略奪や惨殺や奴隷化など、ありとあらゆる蛮行も行われている。


 こちらの世界では、すでに伝説となっている事件が山盛りである。

 西の帝国のガリア帝国の将軍の活躍の話や、皇帝の虎狩りの武勇伝もある。

 男色の兵士も多数いて、『ローゼンクロス』と言った秘密結社も形成されていた。

 男色とは、そのままボーイズ・ラブのことである。

 お互いの秘密を守る為に、そのような事を強制している場合もあったと聞く。

 その後、各国で男色が禁止されたこともあり『ローゼンクロス』は、解散されたとされている。

 この『ローゼンクロス』以外にも、『スカルボーン団』のような色々な秘密結社が、地下に潜ったと言われているが定かではない。


 このクルセイダーの遠征により、商業都市国家ゼルトブルクの隆盛が始まったのである。

 ハートランドからは、香辛料などの商品が流れてくるようになった。

 お互いの国の商業団の一行も同行して、お互いに取引きすることになった場合もある。

 でも、実は奴隷売買や麻薬の取引が活性化していたのである。

 ゼルトブルクの商人は、クルセイダーなどに麻薬を売りつけて、クルセイダーなど様々な兵士達に、男色にふけさせていたような歴史もある。

 戦争などから現実逃避をさせるには、最適の商品だったのかもしれない。

 傭兵や奴隷商人や銀行などの組織も出来上がり、現在と同じような均衡が取られるようになったのである。


 第三回のクルセイダーの遠征が終わると、ガリア帝国・ルドルフ皇国・オストマルク王国とハートランド帝国との和睦が成立した。


 クルス教、ヤーヴィ教、ハートランド教の聖地が同じである為、首都のテーベについては、軍事不介入が決まったのである。

 それから、第三回のクルセイダーの遠征から、すでに30年以上が経過している。


 その為、首都であるテーベは、クルス教、ヤーヴィ教、ハートランド教の合議制となっている。

 クルス教・ヤーヴィ教・ハートランド教は、各々(おのおの)、宗教都市国家の内の海岸に拠点を築いている。

 つまり、3つの考え方が、それぞれ別々に動いていると言っていい。


 クルス教は、ガリア帝国で主に信仰されている。

 ヤーヴィ教は、ルドルフ皇国で主に信仰されている。

 そして、オストマルク王国では、クルス教とヤーヴィ教の両方が信仰されている。


 クルス教の宗派の中には、ジェズス派があるのだが、凄く危険思想でもあるのだ。

 優生学を中心に、異民族を侵略し、完全に相手を滅ぼす教義となっている。

 自分達以外の教義については、異端として魔女狩りも盛んになっていたのだ。

 とても好戦的な考え方となっている。

 その為、多くのクルセイダーがテーベに派遣されて、ガリア帝国などから、大遠征がされることになったのだ。


 ヤーヴィ教には、特殊な教義もあり、自分達の信仰している宗教以外は、人間ではないとされている。

 人間でなければ、何をしても良いと解釈されて、亜人の奴隷が発達する原因にもなっている。

 つまり、ルドルフ皇国では、亜人の奴隷が大量に存在していて、亜人の傭兵団も結成されている。

 ただし、ヤーヴィ教に入信していない亜人は、人間として認識されず、様々な問題が噴出しているのである。


 クルス教とヤーヴィ教は、もともと同じ神を信仰していたようではあるのだが、別々の宗教として分裂することになり、対立が深まっていたのである。


 第三回のクルセイダーの遠征が終わったら、今度は宗教対立もあり、ガリア帝国とルドルフ皇国が争っていることもある。

 今は停戦中となっているが、魔王が攻めて来るまでは、しばしば戦争状態になっていたようでもある。

 力は、西の帝国であるガリア帝国が強く、一方的にルドルフ皇国がやられているのであるが、先に手を出したのがルドルフ皇国なので、仕方が無いのかもしれない。



 宗教都市国家テーベは、クルス教派とヤーヴィ教派とハートランド教派に分裂しており、宗教団体ではあるのに、権力争いが激しくなっている。


 トリスタンの兄も、この宗教都市国家テーベの刺客により、暗殺されてしまったのである。

 宗教団体であるからと言っても、人畜無害ではないのである。


 現代社会であっても、宗教によって、戦争の引き金を引くの原因ともなる。

 お互いの正義を突き詰めると、戦争になるからでもある。

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