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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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ディアトリマ牧場にて

 第二回【ディアトリマ】討伐を先に終わらせて、【ディアトリマ】牧場に着いている。

 ホブゴブリン達の連れている【ディアトリマ】の到着は、あと2日間位かかるだろう。


「クエッツ!」「クエッツ!」「クエッツ!」「クエッツ!」


「やはり、中に入るだけで、だいぶんウルサイなー」


 【ディアトリマ】牧場の外側でもうるさかったが、内側では、もっとうるさかった。

 食材として、食堂へ先に【ディアトリマ】を届けてきていたが、「クエッツ!」の声を聞くだけで、 ちょっとムカムカしてくるようになっている。

 そんなこんなで、【ディアトリマ】牧場を見まわしてみる。


「うんうん。ドク達も、だいぶん補強をしているようだ」


 急遽、作成さられた【ディアトリマ】牧場の補強工事が、大々的にされている。

 みすぼらしかった牧場も、ドワーフのドク達によって、鉄製のしっかりした二重の柵がされているのだ。


「これなら、2~3mある【ディアトリマ】が本気でぶつかっても、そうそう壊れないだろう」

「まぁ、調教方法もだいぶん考えたから、どちらにしても大丈夫だと思うが・・」



 【ディアトリマ】に教育をすることも、理論上可能であるとわかっていた。

 それは、だだ【威圧】をかけて、力で従わせる方法で良かったのである。

 動物は、本能で、強い弱いを見分けることができる。

 ゴブリンのように、【死】の恐怖を植え付けることによって、躾けることも可能なのだ。


 【ディアトリマ】の場合は、【威圧】を使われた後は、ホブゴブリンでも、騎乗できるようになってしまう。


 屋根のある大型の畜舎が、ドク達によって、いっぱい建てられていた。

 そこに、【ディアトリマ】のガストルニス種とドロモルニス種がつながれている。

 餌や水飲み場などの設備もしっかりとされているようだ。


 そして、牧場指揮者用の、ちゃんとされた小屋もできている。

 ガストルニス種の【ディアトリマ】が一匹、番犬扱いで、小屋の前につながれている。

 小屋の中に入って、大きな声を出してみる。


「ララリア!ララリアはいないか?」


「ハイ。勇者様。いかがいたしましたか?」


「【ディアトリマ】で、新しくわかったことがある」


「そうですか。教えていただいていいでしょうか?」


「私が【ディアトリマ】に【威圧】スキルを発動させると、ホブゴブリンでも騎乗できるように躾けることができる。論より証拠だ。ちょっと見ていて」


 エルフのララリアを呼び出して、【ディアトリマ】の追加説明をしている。

 小屋の前の【ディアトリマ】のガストルニス種のところに連れて行く。


「スキル【威圧】発動!」


「クエッ~」


 目の前にいる【ディアトリマ】のガストルニス種が、ビクッと硬直している。


「乗ってみるから、ちょっと見といて」


「ザッツ」


【ディアトリマ】のガストルニス種に騎乗できることを見せている。


「よしーよし」


「クエッツ」


 褒美として、【ディアトリマ】ガストルニス種の頭をなでているのだ。


「どうだ、ララリアも乗ってみるか?」


 だいぶんララリアも驚いているようである。

 エルフ達も誰も騎乗できると思っていなかったようだったのである。


「ハッ・・。ハイ。わかりました。乗ってみます」


「バッツ・・。ザッツ」


「これは、高くて見晴らしがいいですね」


「うん。走ると結構速いぞ。ただし、振り落とされないように注意が必要だ」


「ハイ。わかりました。バシッ」


 ララリアは、返事をすると、すぐに【ディアトリマ】のガストルニス種へ張りてをしていた。


「クエッツ」


「ダッツ。ダッツ。ダッツ。ダッツ」


「ワー。凄く速いですね」


「ダッツ。ダッツ。ダッツ。ダッツ。ザザザー」


 ララリアは、【ディアトリマ】牧場を一周すると戻ってきた。


「これは、凄いですね。騎乗できることも。躾のことも」


「そうだな。いまから、全匹【威圧】を加える作業をする。手伝ってくれ」


「はい。わかりました」


「第二回ディアトリマ討伐の生捕りした【ディアトリマ】の調教は終わっている。」

「こっちは、ガストルニス種135匹とドロモルニス種231匹か。時間がかかるな。いっきに片付けよう」


「ハイハイ。並んで並んで」


 【ディアトリマ】を並べて、いっきに【威圧】スキルを発動する。


「バタ」「バタ」「バタ」「バタ」「バタ」「バタ」


 【ディアトリマ】のドロモルニス種の半数は、バタバタ倒れている。

 ガストルニス種は、倒れてはいなかった。


「よーし。これでいいかな」

「【ディアトリマ】牧場も、だいぶん出来て来たな。うんうん。他には、何かあるかな?」


「麓の村の住人で、【ディアトリマ】牧場で働きたいと言っている老人もおります。雇ってもいいでしょうか?」


「それはありがたいな。是非お願いする。ちなみに、何名くらいかな?」


「3名の男性の老人が、名乗り出ております。」


「そうか。雇用の条件は、メグミとヴェロニカに伝えてくれ。」


「わかりました。メグミ様とヴェロニカさんに伝えます」


「第二回【ディアトリマ】討伐で、ガストルニス種が31匹。ドロモルニス種が25匹生捕りされている。2日間後位に、この牧場に到着する予定になっている」


「はい。まだまだ【ディアトリマ】が増えるのですね」


「ああ。そうだ。もっともっと増える予定だ」


「わかりました」


「ララリア。それでは、後はよろしく頼む」

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