第二回恐鳥ディアトリマ討伐の続き
【ディアトリマ】のガストルニス種に騎乗できることがわかり、ランスロットとルークとフィガロとランドルフは【ディアトリマ】のガストルニス種に騎乗している。
「これは、なかなかいいですね」
ランスロットは、【ディアトリマ】に騎乗して、素直に喜んでいる。
「やったー。ヤッホー。ケッツ・ケッツ・ケ」
ルークも、玩具を手に入れた子供にようになっていた。
「ふむ。馬よりスピードも出るな」
フィガロは、【ディアトリマ】の性能を一つ一つ確認していた。
「これ面白いぞ。いいだろう」
ランドルフは、他のメンバーなどに、【ディアトリマ】に騎乗していることを見せびらかしている。
「あんまり、【ディアトリマ】で遊ぶんじゃないぞー」
ランドルフには、注意をしておいた。
周りを見回すと、ヴェロニカが、弓や魔法を打ちまくっている。
ワザと【ディアトリマ】の急所は外しているようだが、強力な力を込めまくっているようだ。
立て続けに、【ディアトリマ】のディアトリマ種とフォルスラコス種を攻撃している。
「オーラッ。オラ。オラ。オラ」
「ハアァー・ハッハッハ」
「チュドーン・チュドーン」
「ドス・ドス・ドス」
弓の3連弾などについては、完全に曲芸である。
「あれ・・。ヴェロニカ、性格変わったの?」
「だいぶん、ストレスが溜まっていたんだな。調度良かったのかも・・」
緑ゴブリンへのストレスを、この場で、いっきに発散しているようだ。
オリジナルの10名のメンバーは、全員レベル56を超えているので、かなり強いのである。
今回の他のドワーフとエルフのメンバーも、レベルが40を超えている。
普通にやれば、【ディアトリマ】に圧勝する。
2~3体同時でも、対応できるのではないだろうか。
肉食の【ディアトリマ】については、圧倒しても構わない。
ゴブリンをホブゴブリンに進化させることが目的だからだ。
ガストルニス種とドロモルニス種のみ捕獲すればいいのだ。
【ディアトリマ】の討伐も騎乗できるといったハプニングはあったが、順調に推移している。
◇◆◇◆◇
「もう、これ位でいいかな・・」
【索敵スキル】を使っても、周りには【ディアトリマ】は近くにいない。
ヴェロニカが、ストレスを発散させて、ほっこりしている。
皆、一応に満足そうにしている。
夕方までに、4/5位までが、ホブゴブリンに進化している。
その中で、後から合流しているレベルの高い緑ゴブリン1~9までは、ホブゴブリンに進化していた。
もはや、名前のつけ直しは、後回しとなっている。
今回、遠征しているのは、私、メグミ、ウォーレン、ランスロット、アルフォンス、ヴェロニカ、ゲンゾウ、ルーク、フィガロ、ランドルフ、ドワーフのノッカーとスタッフィー、エルフのガラドミアとイングロールとエクセリオンの15名である。
主力組は、もちろん無事である。
ホブゴブリンやゴブリンにも、大ケガをしている者はいない。
ケガをしている者は、回復魔法でしっかりと治している。
そして、戦果はしっかりと出している。
ガストルニス種<雑食>の生け捕りが、31匹。
ドロモルニス種<草食>の生け捕りが、25匹。
ディアトリマ種<肉食>の惨殺が、121匹。
ケレンケン種の<肉食>惨殺が、98匹。
フォルスラコス種<肉食>の惨殺が、102匹。
ティタニス種<肉食>の惨殺が、76匹。
【威圧】スキルを使用して、捕獲した【ディアトリマ】ガストルニス種については、ホブゴブリンでも騎乗できるようである。
だが、普通のゴブリンでは、ガストルニス種も騎乗を嫌がる。
基準は、どうなっているかわからない。
【ディアトリマ】のドロモルニス種についても、ホブゴブリンが騎乗できることが確認できた。
拠点の村に戻るには、ホブゴブリンに進化したモノは、【ディアトリマ】に騎乗して帰ることになる。
ドワーフのノッカーとスタッフィーの2名は、3台荷車を造ってもらっている。
本来であれば、大量の【ディアトリマ】を運ぶ必要がある。
ただし、荷車で持って帰ることができないと想定される【ディアトリマ】については、【マジックアイテム収納】を使うことにしている。
ホブゴブリンについては、ほとんどが、レベル22以上になってから、進化しているようである。
ただし、レベル15やレベル18・19・20でも、ホブゴブリンに進化している者もいる。
どうも、女性が低くても、ホブゴブリンに進化する傾向が見て取れた。
拠点に戻ってから、メグミとヴェロニカとゴブコなどで、ホブゴブリンのステータスなどの調査が必要となるだろう。
「第二回の【ディアトリマ】討伐は成功だ」
「先にドワーフとエルフ達は【テレポート】で帰るから、残りをランスロットが拠点まで指揮をしてくれ。副官は、アルフォンスにしよう」
【テレポート】で先に帰るのは、私、メグミ、ウォーレン、ドワーフのノッカー、スタッフィー、エルフのヴェロニカ、ガラドミア、イングロール、エクセリオンの9名となる。
拠点の村に早めについて、やるべきことを片付けなければならない。
放り出している業務が、山のようにあるからだ。
残りの討伐軍の司令官は、ランスロット、副官がアルフォンスで、ゲンゾウ、ルーク、フィガロ、ランドルフ達で、とブゴブリンとゴブリンと【ディアトリマ】を連れて来ることになる。
2日分の行軍となるので、ホブゴブリンやゴブリンにとっては、大変な仕事である。
騎乗している【ディアトリマ】と、荷車に乗せた【ディアトリマ】もあるのである。
荷車を走らせるのは、ホブゴブリンに進化できなかったゴブリン達となる。
この行軍で、ホブゴブリンへ進化することを望んでいる部分もある。
実際は、【ディアトリマ】が大きすぎるので、【マジックアイテム収納】に入れて、大半を持ち帰っている。
腐らせてしまうと、食糧として食べることができなくなるので、モッタイナイのもあるからだ。