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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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土曜日の午後

 メグミに同行して、土曜日の午後、現場での確認が続いている。


 メグミは遊んでいるようで、しっかりと仕事をしている。

 【統括】の名前での仕事は、伊達ではない。

 やはり、大賢者なのだ。


「さあ、やりましょうかァ。次は、ウォーレンさん達の所に行きましょうヨ」


「わかった。一緒に行こう」


 ドワーフのドク、ショーティーと参謀のウォーレンのいる村の建築計画と砦までの道路計画を確認している。

 順調に進んでいるようで、メグミは二・三質問をして頷いている。


「進捗状況はどうでしょうか?ウォーレンさん?」


「ふぉっふぉ。順調ですよ」


「それは良かったですワ」


「大賢者様が、心配なされることではありませんよ」


「そうですか。お任せしますネ」


「後は、このコテージよりも、指揮所をつくって、皆が集まる方がいいかもしれませんネ。よろしくおねがいしますネ」


 アフォンスやドワーフのノッカー、スタフィの仕事が順調に捗っており、設計は上々のようである。

 設計図が完成すれば、ドワーフのドクと参謀のウォーレンは建築係も兼務することになる。

 そして、ショーティーはランスロットの木材の伐採と管理係も兼務することになる。

 現場がどのようになっているのか、確認をした上で、変更点が無いかもう一度、設計の計画を出すことになっているようだ。



 建築係のハッピーは、会議室や食堂をつくった後、次々と建物を建てていっている。

 麓の村人が、移住するようの家まで作っているのだ。

 まずは、300名位が生活できるように、村の設計図を持ちながら、建物の建築図面を描いて、ドンドン工事をしているのだ。

 ゴブリンも手伝っているのだが、スピードが違い過ぎて、追いついていない。

 ゲンゾウやルークやフィガロでさえも、このスピードについて行くの精一杯なのだ。


 メグミは、じっくりと様子を見ている。

 そして、タイミングを図りながら、ハッピーやゲンゾウやルークやフィガロに少しずつ話をしていた。


「やっぱり、人間の大工も必要ネ」


 本職の大工が必要なことは、皆わかっている。

 このような大工を入れることも【統括】の仕事となっているだ。

 麓の村には、大工ができそうな大人の男性が不足している。

 たぶん、メグミの怒涛の求人依頼が、オストマルク王国全域のギルドに張り出されることになるのだろう。

 そんな想像が、すぐにできた。



 食堂は、麓の村の老婆でまかなえたとして、他の求人依頼も多い。

 ヴェロニカの秘書、メグミの秘書、ギルドの職員、大工なども必要だ。

 一次産業と二次産業をするための人員も必要となる。


「やはり、エルフが必要なのか・・」


「やっぱり、エルフが必要ネ」


 解決策を考えていると、エルフに行き着く。

 これは、誰が考えても一緒の結果になるだろう。

 メグミも同じことを考えていると思う。



 現場確認を終えて、居宅であるコテージに戻って来ている。

 私とメグミの専属の事務所はできていないのだ。

 自分達の事務所の建築は、後回しにしてる。

 必要なモノを優先的につくっていたからだ。

 そろそろ、拠点の村にも本格的な指揮所が必要になってくるかもしれない。


 コテージのメグミの事務デスクに戻って、メグミは仕事を片付けている。

 山のようになった書類をテキパキと処理をしながら、色々な手紙を書いている。



◇◆◇◆◇



 そんなこんなで、夕食の時間となってしまった。


 居宅であるコテージを出て、食堂でメグミと一緒に夕食を食べる。

 ギャビーは、チーズハンバーグとソーセージとポテトサラダを作っている。

 夕食時には、冷えたビールや酒も出てくる。


「チーズハンバーグも本当に美味い!このジューシーな肉汁!ビールもたまらん!ビールおかわり!」


「美味しイー!私にも、こんなに美味しいの、つくれるのかしラ?」

「今度、レシピを教えてもらおうかしラ?」



 これも、日本の飲食店で食べるよりも、美味しいかもしれない。

 どのようにして作っているかは分からないが、この世界でも相当美味しいのだろう。

 夕食時となると、パーティー全員がしっかりと揃っているのだ。

 この辺については、パーティーメンバーはチャッカリしている。


 皆、仕事を終えて満足な顔をしている。

 私のできることは、皆が喜んで仕事ができる環境を整えることだ。

 他人のモチベーションをコントロールすることはできない。

 モチベーションは、自分自身でコントロールするモノなのだから・・。



◇◆◇◆◇



「今日は、一緒にいてくれて、ありがとウ」


「ううん。メグミも一生懸命に仕事してくれているね。こちらこそありがとう」


「そろそろ。寝る時間ネ」


 夜は、メグミと一緒のベッドに入る。

 メグミのモチベーションも、このパーティーには必要なのだ。

 そうこうしていると、メグミが囁いてくる。

 しっかり仕事をしているので、ちゃんと相手をすることにする。

 これも、ご褒美のひとつだ。


 髪を撫でると、メグミの顔が赤くなる。

 そのまま、唇を重ねる・・。

 そして、夜が更けていく。



 日曜日は、メグミとデートをして、月曜日は残っている用事を済ませ、火曜日になったらエルフの里に顔を出してみるのがいいのかもしれない。


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